目の下のくま 3つの種類とその対策

目の下にくまのできた女性のイメージ

何気なく使っている“くま”という言葉。漢字だと“隈”になります。ところが、例えば「目の下のくまが気になる」というように使われるので、シミやしわ、ニキビなどのトラブルと同じようなニュアンスで受け取りがちです。

でもこれは大きな間違いで、“くま”にも種類があって、それぞれ全く違ったものです。ただ、いずれも“くま”と呼ぶ習慣になっているだけです。

目の下のくま…種類は?

  • 光と影が作るくま
  • 血流状態が見せるくま
  • メラニン(色素)増加によるくま

細かくいえば、まだありますが、大きくは上の三つに分類されます。まず、現れているくまが、どの種類かを判定しましょう。これが間違っていると対策もチグハグで、時には役に立たないケアをしていることがあります。

それでは、個々のくまについて判定と対策を整理してみましょう。

光と影が作るくま

くまを三つに分けましたが、ある意味、全て光が作る陰影によるものだといえます。色と色が接する部分、明るさと暗さが接する部分に、かすんだ陰影の模様ができます。これが広義で捉えたくまです。

しかし、この章では本当の意味で、明るい光と影が作るものに限ることにします。

具体的には、しわが作る影、たるみが作る影、顔の凹凸が作る影がそうです。確かに、目の下辺り、特に目頭の下辺りはしわやたるみができやすく、それに凹凸の激しい部位でもあります。明るい部位と暗く見える部位ができて当然なのです。

判定は?

影に光を当てると影でなくなります。このようなくまは、光を当てるだけで消えてしまいます。

対策は?

光の照射で消えるからといって、対策は「光を当てる」というわけにはいきません。

しわやたるみが作る影なら、これはもう、しわ・たるみを解消するのが基本対策となります。皆さんご存じの通り、超長期戦ですね。短期間で解消するのは美容整形の分野です。

その長期の対策ですが、ここでは説明しきれないので下記講義ページを参考にしてください。

参考:「しわ・たるみは消える?消えない?」

それでは次に、顔の凹凸が作る影はどうでしょう。基本的にはしわやたるみが作る影と一緒ですが、彫りの深い顔立ちには当然、影もできやすいもの、といって美容整形にも限界があるでしょう。

では、今すぐ出来る気軽な対処法はないのでしょうか?そんなことはありません。光を持ち歩くわけにはいきませんが、光の反射を利用する方法があります。

ファンデーションの画像

そう、ファンデーションの色味を変えてみるのです。暗い部分、影になる部分にのみ明るい色のファンデーションを使うだけでずいぶん変わる可能性があります。さらに、ベースメイクをいつもより、オークル系を強める…等の工夫をするのも試す価値はあるでしょう。

言葉の綾(あや)という表現がありますが、影が作るくまは、光が作る綾に過ぎません。光の反射する性質を利用してベースメイクを工夫すれば、ずいぶんと気にならなくなるものです。

血流状態が見せるくま

目の周りの皮膚はよく動くところで、薄いのが特徴です。さらに、真皮層下には脂肪が殆どないため、筋肉とその血管網が見えやすい状態です。この部分の血行が滞留すると、血液が透けて見えています。表皮直下の毛細血管網なら赤く見えますが、さらに深い部位だと青み~青紫っぽく、くすんで見えます。これが血流状態が見せるくすみであり、くまです。低血圧の人に顕著なのも特徴です。

判定は?

注意しないと解りませんが、濃く見えたり、薄くなって見えたりと日により色調の変化が見られます。くすんだ部位を指で軽く押さえると、滞留した血液が移動し、くすみのない白さが現れます。

対策は?

マッサージは血行を良くする常識のようにいわれていますが、血行を良くするがために強いマッサージをしていては、肌の美しさが損なわれてしまいます。また、皮膚の薄さを考えると、皮膚も血管網も、逆に傷むことの方が多いのです。

では、どうすれば良いのでしょうか?代表的な対策を4つ挙げておきます。

1.目の周囲には、マッサージをすべきではない

毎日の洗顔や、手入れ時に自然に行われている程度で肌には十分よい刺激(マッサージ)となります。積極的にマッサージを取り入れたい場合、入浴時の温水(40℃以下)・冷水(20℃以上)の交互刺激による温冷マッサージが肌に優しくて良いでしょう。

2.目の周りが受けるダメージをチェックする

まず紫外線は、毛細血管や血管を直接傷める最大のダメージです。UVケアがこの部位には疎かになりがちです。乾燥・酸化・冷気などのダメージも、毛細血管を萎縮させたり不自然に拡張させています。つまり、肌管理の基本に注意ということです。

また、摩擦のダメージもあります。アイメイクに使用するブラシの質と、その使い方次第で肌を傷め、毛細血管に刺激を与えていることもあります。ブラシを使用する場合は、良質のものを選び、優しく触れるように心がけましょう。

3.血行を良くするためにビタミンを強化する

毛細血管を作るのに役立つビタミンCは不足しがち。水溶性だから排泄されてしまい、摂り貯め出来ないからです。ビタミンEは血流を良くするだけでなく、女性美を作るビタミンといっても良いものです。どちらも意識して摂取したい微量栄養素です。

4.疲労を取る・体調を整える・ストレスを貯めない

睡眠不足や疲労、体調の崩れ、精神的ストレスが血行を悪くしています。血管は、身体の状態や心の状態の影響を受けやすい器官です。

精神的ストレスのない生活のイメージ

顔面や頭部の血管網は様々なストレスを受け、緊張した状態から戻らなくなっていることが多くあります。緊張がいけないというのではなく、緊張したら弛緩も必要だと考えてください。

運動とまでいかなくても、ちょっとした体操を取り入れるだけで、自然に顔面や頭皮の緊張は解けます。人との楽しい会話も有効な手段です。日常生活を見直してみましょう。

メラニン(色素)増加によるくま

メラニン増加によるくまは多く、美肌塾の読者にも悩んでいる方がたくさんいらっしゃることでしょう。なぜか日々のメラニン生産量が増え、表皮内のメラニン色素も多くなっています。黒っぽいというより、淡い褐色のものが大半です。中にはグレーの色相もあります。

一方、太田母斑(あざの一種)の場合は、表皮層ではなく、本来メラノサイトが存在しない真皮層で、なぜかメラニンが生産されています。これがくまに見えることもあります。この場合「血流状態が見せるくま」と似た青みを帯びて(褐色が混ざることも)います。

判定は?

血流状態によるくまに比べると、濃淡変化のないのが特徴です。指で押しても白くはなりません。メラニンの色調だからです。

対策は?

目の周りは表皮も真皮も薄く、ダメージに対しても過敏・過剰で繊細な部分です。メラニンの発生は、紫外線を初めとする様々なダメージを肌に受けたり、心身の状態が不調になると生産量が増える仕組みになっています。

対策は「血流状態が見せるくま」1.~4.と同じことが言えます。

但し、太田母斑の場合は、濃くなることはあっても、薄くなることはありません。

以下、「メラニン(色素)増加によるくま」に関して、よくある間違いと正しい考え方を列挙します。

  • ビタミンCは血管を作る材料であるだけでなく、表皮で作られたメラニンを還元して色を白くします。また、血行が良くなると肌は安心し、メラニンの生産量も減少します。しかし、肌からビタミンCを取り込もうなどとは考えないでください。経口摂取が基本です。
  • 治療目的以外の自己流ピーリングや、美白剤・紫外線吸収剤の使用でシミを作り、くまに見えているケースも多くあります。本物の美肌を目指すなら、これらの選択肢は、けっして考えてはいけません。
  • 太田母斑(あざ)の場合、レーザー治療が有効です。化粧品で何とかなるものではありません。ご注意を。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 目の下のくまは三種類、影・血流滞留・メラニン増加
  • くまの種類を判定してから取り組むのが鉄則
黒板に注目!

編集後記

目の下のくま、というと寝不足・疲れ…等のイメージがありますが、それだけではないのですね。

また上では、マッサージやアイメイクなどを挙げましたが、目が痒いときや眠いとき、無意識に掻く癖も止めましょうね。

「サッポー美肌塾」第40号 / 2001年9月28日 発行


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