アルコール、表示指定成分、無石油系はどう見る?

気になる質問

 
 
S》》
サッポー先生
今回は、読者からの質問や相談、トピックスの提供の中から件数が多く少し気になったものを取り上げ、美肌塾の視点で解説することにしました。
  1. 1.アルコールは肌によい?悪い?
  2. 2.表示指定成分不使用…無石油系…どう見るの?
  3. 3.紫外線吸収剤は良くないそうだけど……でも
  4. 4.すぐに効果が出てくるのがイイ
  5. 5.ニキビ用化粧品にまめな洗顔…でもなくならない
  6. 6.毛穴が気になりいろいろ試したがいっこうに良くならない
  7. 7.ビタミンCは肌からがイイ
《《B
B子
今日のテーマは楽しそう!
メモ的知識って大好きなの。
《《C
C子
その断片的な知識が、戸惑いと、とんでもない間違ったケアを生むんだろう。
おまけに間違いだと気づかずに続けてしまう。オー恐い、恐い。
《《A
A子
でも知らなければ、さらに間違う可能性があるんでしょう。
やはり知識はメモ的なマメ知識でも必要なんですね。
《《C 美肌塾の成果かな?
最近はその飛び込んでくる情報が、スキンケアの原則みたいなところに結びつかない限り、「無視していいな」と思えるようになってきたね。
S》》 それはいいことです。情報の交通整理ができるようになれば、あなた達も美肌塾は卒業です。
七つのトピックスで試してみましょう。
 
 

1.アルコールは肌によい?悪い?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

アルコールフリーという表記を時々見かけます。
アルコール成分は使用していないという意味ですが、このように表記があるとアルコールは肌に良くないという説明のように受け取れます。

肌に良くないのなら、どんな化粧品にも使用しなければいいのですが、広く使用されています。

▼ 肌管理の原理原則から見ると

アルコールそのものに毒性があるわけでなく、アルコールの性質が肌管理にどのような影響を持つか…これが視点です。

アルコールを大量に配合した化粧水

  • べたつきやすい肌にさっぱり感・清涼感を持たせる
  • べたつきやすい肌を乾燥させ、使用感を良くする
  • 一時的な肌の収斂・毛穴のひきしめ効果を期待

このような目的を持つものです。
目的と性質そのものは悪いことではありません。 しかし、効果が高いものほど、細胞間脂質を溶かし角質をはがれやすくします
さっぱり感・清涼感を伴う良い性質は、一方で肌のNMF(天然保湿成分)の減少を伴い、やはり角質をはがれやすくします。
継続して使用していると、様々な弊害が次第に大きくなってくることがあります。
(肌の持つ能力とのバランスが少し崩れた場合です)

アルコールを何かの溶剤に利用した化粧水

化粧品の機能を高めるために、様々な微量有効成分が配合され利用されています。
これらの有効成分を溶かし込むための溶剤として多用されます。
使用量が微量であるため、前述の大量に使用した場合のような長所も短所もありません
補助成分的な役割です。

▼ サッポーの視点

アルコールの配合存在だけで良し悪しを決めるのは早計というものです。
しかしその配合量により、角質のはがれを促進する傾向が少しでもあれば、そのような多く配合されているものは避ける必要があります。
逆に、アルコール類が全く配合されていないものでは、微量有効成分はどのようにして配合しているのでしょうか。
配合していないか、その他の溶剤を利用しているのでしょう。
しかし、アルコールフリーをうたうためにそうしているのなら、本末転倒でしょう。
「肌にとってどの方法がもっとも適切か」…によって決められるべきことです。

 
 

2.表示指定成分不使用…無石油系…どう見るの?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

この國では過去、表示指定されたものしか成分表示がされてこなかったためでしょうか、表示指定成分というと何か肌に悪いものを使用している、というイメージが作られてきたようです。

次の石油系というのは鉱物油のことを指しているのでしょう。
過去に鉱物油に含まれた不純物(毒性が強い)により、リール黒皮症のようなシミが多発した時期がありました。
このような鉱物油は使用していないというのが“無石油系”の意味だと解釈します。

▼ 肌管理の原理原則から見ると

表示指定成分

表示指定成分とは、「人により、肌に刺激を与えたり、アレルギーを起こす確率の高い成分」として、今から22年前に表示することが義務づけられたものです。細かく使用基準が決められました。
しかし、現在では約3000種類もの成分が使用されるようになり、人により刺激やアレルゲンとなる成分は飛躍的に拡大しました。

これでは当初の法の意味は有名無実。昨年の4月より規制方式を変え全成分について表示をすることになり、今年の10月から完全施行されることになりました。
アレルゲンになるものは人それぞれ、成分は全部表示するから自己責任で管理しなさいというわけです。
もちろん事故が多発してはいけないので、使用してはいけない禁止成分と、旧来の指定成分の考え方で使用基準が定められた成分も、中味が変更されリスト化されています。

大切なのは、
「私の肌にとって合わない成分は何か」
「私の肌にとってアレルゲンとなる成分は何か」
という、より実質的なことが問題となってくるでしょう。

鉱物油不使用

無石油系という用語は始めて聞きましたが、石油系不使用という使い方はされていたようです。
しかし精製技術が格段に発達した現在、不純物の入った鉱物油が化粧品成分として今の日本の国で出回ることは考えられません
消費者に対し、「危ない原料は使用していませんよ」というメッセージとして表現しているのでしょう。
過去に危険な材料として一世を風靡した負の遺産を利用したものと言えます。

しかし、いつまでもそんな扱いでは、石油などの鉱物油が余りにもかわいそうです。
医療の現場で、手術や傷口の保護基材としてもっとも信頼され使用されているのは、石油から精製したワセリンです。
何が含まれているかわからない植物油よりはるかに安全だからです。

化粧品に使用される鉱物油の長所と短所

皮膚に対する安全性は、皮膚に浸透せず、酸化しにくい点です。
しかし、紫外線をほぼ100%通す透明性を持つため、注意が必要です。
素肌でいるより肌が滑らかになる分、より紫外線を通しやすくなるからです。
俗に言う油焼けなどという現象はこのためです。

一方、動植物油は紫外線を10%程度吸収し、ダメージを減少させます。
しかし、このことは逆の悪い面を作ります。
酸化しやすく、時間が経つにつれ肌にはマイナスの影響が次第に大きくなってくるということです。

<<参考:スクワラン≒鉱物油>>

スクワレンという動物や植物から取れるオイルがあります。人の皮脂にも少し含まれています。
化学式で表すとC30H50の炭化水素そのものです。
しかしこのままでは不安定でとても酸化しやすいため、水素を添加しC30H62の安定した状態で化粧品成分として使用されます。これがあのスクワランです。
原油から精製される様々なオイルと同じスタイルです。鉱物油の長所が出てくるのはそのためです。しかし短所も同じように併せ持ちます。
スクワランを純粋に合成して作るのは高くつくので、サメやオリーブオイルなどから抽出して化学合成されます。
化粧品の油性成分をどのように組合せて作るか…化粧品会社のノウハウが問われるところです。

▼ サッポーの視点

表示指定成分不使用という表現はなくなっていくと思われます。
表示指定成分という言葉がなくなり、悪いイメージそのものがなくなるので利用価値がなくなる……といった方がわかりやすいかもしれません。
全成分表示が定着し、全てが公開されるようになれば「ほんとうの意味でよい製品作りとは何か」ということが競われるようになっていくとサッポーは見ています。

鉱物油にも動物油や植物油にもそれぞれ長所と欠点があります。
鉱物油や植物油の短所をクローズアップし、だからこれが良いというような説明がされると、そのことで全てを判断するような誤った知識を善良な消費者に広めることになります。これは大きな罪です。

大切なのはいかに組合せ、短所を少なくし、長所を多く利用できる製品に仕上げるかということです。
ほんとうに肌のことを考えた製品作りがなされることです。
そして消費者である私達には、長所と短所を知った上で適切なケア・利用をしていく知識と判断力が求められているわけです。

 
 
 
 
S》》 次に進もうと思いましたが、時間ですね。
▽3~▽7は次回にしましょう。
《《A 「あれがいい、これが良い」ではなくて、「あれがいけない、これが悪い」に振り回されてたみたいですね。
《《B そう!私なんか素直だから、良いといわれてるものはどれにしようか迷ってしまうのだけど、悪いといわれたら素直に悪いのねと思いこんでしまう。
《《C 本物が表へでてくる時代がきたんだよ。
しかし本物を見抜く目というより、偽物を見抜く目が大切かな。
最近のTVや新聞のニュースをごらんよ。
偽物がいくつも炙(あぶ)られるようになってきた。
もう見るのも辟易してきたけどな。
《《B (無視するの得意なくせに…見てるんだ)
S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。

次回の授業はこちらです。

>紫外線吸収剤は良くない?…気になる質問ピックアップ

 
 

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