全成分表示について Part-1…悪者成分、良い成分、アレルゲン

全成分表示が完全施行となりました。
移行期間が始まった年は大騒ぎだったけど、今は静かですね。
おさらいをしておきましょう。

全成分表示について

 
 
《《A
A子
私達消費者にはあまり関心がなかった…ということかしら。
始まるときは新聞や雑誌、ホームページにたくさん記事を見て何となく期待しましたが、始まってみると印刷された成分名を見て「あら、そうなの」でしたね。

見慣れないカタカナ文字がずらりと並んでいたから、「あっ、もういいわ」って暗黙の拒否感が働いたのかしら?

《《B
B子
最初はね、記事はたくさん読んだの。
でもね、みんな同じようなことばかり載せてて面白くないから、しばらくしてAさんと同じ、無関心を決め込んじゃった。
もっとショッキングな事件がでてくると思ったのに。期待はずれ..。
《《C
C子
何を期待してたんだい?この娘は。
みんな繊細さが足りないな。私は変化を感じるよ。

化粧品の説明が礼儀正しく上品になってきたのさ。
それにまやかしの表現が少なくなった。
本物だけが通用する時代に移行してるということだな。

《《B 無添加・無香料・界面活性剤不使用……などの表現が少なくなったこと?
…そういえば、そうかな。
《《C 何でも彼でも規制緩和というのも困ったもんだが、化粧品に関する限りいいことだね。
成分の使用基準はむしろ細かくなってるそうだし、何より製品に透明性がでてきたことで、迂闊なウソの表現はできなくなった。
本当に「肌を健康で美しくするには」というところで勝負するようになってくれることは歓迎だね。
S》》
サッポー先生
ハイ、授業に入ります。
S》》 読者からの質問で少なくなったのは、成分についてのあれこれでした。
しかし少なくなったとはいえ、多くの質問を戴いています。
といって、3000種類を越える、よく使用される成分について、一つひとつを取り上げるのも面白くありません。

健康で美しい肌を作っていくための大きな視点、“美肌戦略の視点”で全成分表示を見ていきます。

 
 

悪者成分を見つけて対象から除外する…?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

これまで、
「この成分は肌によくない」
「よくない成分を使用していないから素晴らしい製品だ」
といったスタイルの商品案内がよく行われていました。

しかし、本当に肌によくない成分なら、使用禁止成分とされます。
またあるいは肌に悪影響を及ぼさず、良い影響を与える使用基準が定められます。
どのような成分にも良い面と悪い面があります。
また使用方法や肌の状態によって、良い面や悪い面が強調されます。これが真相です。

  1. それぞれの成分は配合目的によって肌に与える性質が変わる
  2. 成分の持つ特質は使用方法や肌の状態に左右される

残念ながら、“これは悪い成分”といった単純な区別はできません。
いずれの成分も自由に選択できるのですから。
わざわざ肌に悪い成分を使用して製品を作る程愚かなメーカーはいないでしょう。

 
 

良い成分が多種類入っているものを捜す…?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

良いと言われる成分がいくつも配合されていたら、肌に良い製品でしょうか。
何かおかしいですね。
どの化粧品も、配合している成分の良い面を強調したら、みんな優れた良い化粧品になります。

他の成分の悪い面を強調し、それらを配合しないことを製品の良さにすり替えた製品を選ぶよりは、安全な視点と言えるかもしれませんが…。

この視点も全成分表示を役立てるには到らないようです。

 
 
 
 
《《B えーっ、それじゃ全成分が表示されていても、どうにもならないってこと?!
《《A でも言われてみたらその通りですね。
これまでに作られた成分に対する私のイメージは、白紙に戻さないといけないのかしら?
《《C あたしはもともと全成分なんてアテにしてなかったがね。
全成分が表示された新しいパッケージを見ただけでゾッとしたよ。
一字一字読む気はしなかったのを覚えてるな。

でも先生、何か他に良い見方はないのかね。

S》》 授業を続けましょう。
 
 

アレルゲンとなる成分を知る

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

牛乳や卵が食べられない人がいるように、人によりアレルギー症状を起こす成分があります。
多くの人にとってはとても役立つ成分なのに、一部の方には天敵のような成分です。

この成分が何かを知っていると、全成分表示は多いに役立ちます。
その成分が使用されているものを避けるだけで、悲劇をも避けることができるからです。

しかし、どれだけ役立つかというと疑問が残ります。

  1. 自分にとって何がアレルゲンとなる成分かを知らない
  2. 未体験の成分がほとんどであり、使用しないと判らない
  3. 症状が出ても、どの成分がアレルゲンかを特定するのに専門家の助力が必要

全成分が表示されているからといって、アレルギーの出やすい肌は事前のパッチテストを習慣にしないといけない…この点は、従来と変わるわけではありません。
しかし、アレルゲンとなる成分が特定できれば、化粧品選びは次第に容易になっていきます。
この点は今までにないメリットと言えます。

 
 

表示されている成分が少ない程良い…?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

配合成分の種類の多少と、化粧品の良し悪しを関係づけるのは余りに乱暴すぎる話です。
むしろ肌に対する細やかな配慮をすれば、成分数は増えていくのが自然な考え方です。

もちろん使用する成分が多くなればそれだけ複雑になり、高度な技術とノウハウ・経験・設備が要求されます。
このような実績無しにいたずらに成分数が多いのは危険と言えますが、そのような場合、最初から作ることはしないでしょう。

例えば様々な菌や環境から化粧品を守るために、様々な保存料が開発されています。
これを一種類の保存料で全てまかなおうとするのと、それぞれの特性を有効に生かし、少しずつ効果的な配分をしていくのと、どちらが配慮が行き届いた製品であるかは明白ですね。
一種類で事足りるのなら、全てのメーカーが右へ倣えするでしょう。簡単でイイですからね。

このような意味不明な視点を挙げ出すと切りがないので、今回はこれくらいにしておきます。

 
 
 
 
《《B 配合成分が判って良いことといえば、アレルギーがあるかないかだけ?
そんなの期待はずれ!
どの成分にアレルギー反応するかだって、試さなければわからないものがほとんどなんでしょう。
《《A そうね。「この化粧品は良くて、こちらの化粧品はあまり良くない」程度のことでも判るといいわね。
《《C 化粧品の良し悪しは使ってからのお楽しみというわけだ。
アレルギーがでたら、皮膚科医に調べて貰うのさ。
「どの成分にアレルギーだったの?」ってな。
そして、「あっ、一つ見ーつけた」
こうして少しずつ賢くなっていく。
《《B 気の遠くなるような話…。
全成分が表示されても、私には何もいいことがないみたい。
S》》 視点を変えるのですよ。
Cさんが始めに良いことを言ってましたね。
全成分が明らかになると、化粧品の説明にも一貫した透明性が要求されるようになります。
「なぜこの製品を勧めるのか」というところに視点を置いて、製品の案内を見ていくと、製品の持つ特性や意図が透けて見えてきます。
《《C なるほど!
公開された成分の評価は専門家に任しておけばよいと言うことだ。
“なぜ良くなるのか”を説明している中にポイントがある。
大切なのは見抜く目だな。
S》》 次回は、全成分表示がもたらす優れた製品を見抜く視点について見ていきましょう。

ハイ、今日の授業はこれまで。

 
 

コメントは受け付けていません。