化粧品の選び方 Part-4…紫外線からの保護

UV対策!というともう紫外線防止しか考えない…美肌づくりを忘れたUV対策が行われています。

角質ケア…化粧品の選び方 Part-4

 
 
《《C
C子
シミなんぞ、消えるものではないと思ってたが、消え始めた時は嬉しかったね。
長いつき合いで親シミさえ覚えていたが…あれは強がりだったかな。
《《B
B子
「もっと早く美肌塾を知っておくんだった」でしょう、Cおばさん。
でも、太陽は大好きなのに、紫外線!紫外線!ダメージ!ダメージ!って聞いてると、憎シミの感情が…湧いてくる。
《《A
A子
悪い感情を持ち続けるとしみができやすくなる。
…以前、サッポー先生が言ってたわ。
B子さん、つつシミが大切よ。
《《C 「肌に対する責任はあなた自身にある」…B子には心にシミる言葉。
紫外線の責任にしてたら、その内にシミができるよ。
《《B (どうして私にばかり返ってくるの!)
S》》
サッポー先生
続きが楽シミですが、そこまで。授業を始めます。
 
 

肌の老化をもっとも促進するのは紫外線
シミ・しわの原因でもっとも多いのは紫外線

 
 
S》》 肌の保護を、大まかに分けると、
  1. 乾燥や冷気からの保護
  2. 紫外線からの保護
でしたね。
前回に続き、今日は「2. 紫外線からの保護」について、様々な製品を見る視点を育てていきましょう。

まず、紫外線のことについて簡単におさらいしておきます。
 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

どのようなダメージも肌を傷め、老化に貢献しているのですが、中でも紫外線は、もっとも効率よく肌の老化を促進します。
紫外線がなければ生き物は死滅しますが、こと人間の肌に関する限り、紫外線の恵みは遠慮するのが鉄則です。

▼ UVA波(波長320~400nmの紫外線)

皮膚の真皮層まで達し、コラーゲンやエラスチン繊維を破壊、活性酸素を発生させ遺伝子を傷つけたり、皮膚免疫力を低下させる。
シワやタルミ等、肌の老化を促進する主犯。
メラノサイトを活性化し、日焼け(サンタン)を引き起こす。
もちろん、シミを作る主犯でもある。
雲やガラスも通り抜ける為、気づかず肌を傷めていることが多い。

▼ UVB波(波長280~320nmの紫外線)

皮膚表面の細胞層に炎症や火傷を引きおこす。
肌が赤くなるのはこの初期症状である。
また、シミを作る原因の一つでもある。
真皮層までは直接届かないが、傷ついた細胞が皮膚ガンに発展することもある。
UVA波がじわじわと肌を傷める性質なのに対し、UVB波はエネルギーが大きく、体感しやすい、わかりやすい紫外線である。

▼ UVC波(波長200~280nmの紫外線)

波長が短くオゾン層に遮られ、地上に届くことはなかったが、オゾン層破壊の進展で注目されるようになった。
破壊力は超強力だが、ここでは言及しない。

 
 

紫外線の中でもUVA波に特に注意!

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

紫外線の本質だけを見ると、もっとも危険なのはUVC波。
次にUVB波、そしてUVA波となります。
しかし、一般的な生活スタイルを前提として、肌への影響度を考えると、もっとも破壊力の弱いUVA波が、もっとも大きな悪影響を与えています。

  • 曇りの日でも波長の長いUVAは、かなり大量に降り注いでいる
  • ガラスを素通りするUVAは、気温の低い場所ではむしろ心地よく平気で浴びている
  • 真皮層まで入り込み、じわじわと肌の破壊活動を行うので、気づくことなくダメージを進行させる

このような特徴が背景となっているからでしょう。
UVC波は肌表面にダメージを与え、肌全体にも悪影響を与えますが、UVA波は静かに肌の土台となる真皮層を壊し続けているのです。
UVA波に注意する視点をしっかりと意識に留めて下さい。

以上を踏まえて、UV対策製品を見ていくことにします。

 
 

UV対策製品…選択の視点
製品に表示される数値に惑わされるな!

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

紫外線防御能力について、よく使用される用語があります。
念のため、正しく認識していたか、再確認しておきましょう。

▼ SPF値
:Sun Protection Factor(紫外線防御指数≒世界共通)

UVB波の防止能を表す数値です。
大雑把な指標ですが、値1につき、20分程度の炎症防止効果が有るとしたものです。
例えば、SPF15=20分×15=300分(約5時間)の効果が期待できる…というものです。

▼ PA分類
:Protection grade of UVA(UVA防御指数=日本独自)

UVA波による皮膚の日焼け(サンタン)を、どの程度遅らせる事が出来るかを分類した指標です。

PA + :効果がある (or 2~4倍遅らせる)
PA ++ :かなり効果がある (or 4~8倍遅らせる)
PA +++ :非常に効果がある (or 8倍以上遅らせる)

の3段階で表示されます。

いずれも防止効果の持続時間を表す値なのですね。
防止能力そのものではありません。
実際には、SPF10の製品もSPF30の製品も、紫外線を防御する率の差はわずか数パーセント。
殆ど変わらないと考えた方が良いものです。
SPF5と10で10%程度の差です。
SPF10を越えると、防止能力そのものは殆ど同じということです。
「10と30だったら3倍、300%の能力があるのね!」なんて誤解はしていませんね?
差があるのは効果の続く時間です。PA分類も同様です。

時間についても同様に、正しい認識が必要です。
指標として表示されている値は一定の固定された条件の下、人工光で測られた値です。
実生活の中で測られたものではありません。
環境は様々に変化し、汗をかき、泣き、笑い、顔に手が触れる…などが当然の実生活では、塗り替える、付け替えるということなしに、値通りの効果を期待することはできません。

PA分類は日本だけの指標ですが、UVA波を防止しなければ紫外線防止をしたとはいえない、という点に置いて、現実生活においてSPF値より大切な考え方です。
SPF値の高いものを使用したら、紫外線対策は大丈夫と思っていた人はいないでしょうね?
SPF値は、シミやしわの最大原因となるUVA波を防止する値ではありません。(念のため)

化粧品会社の案内において、紫外線防止には高い能力が必要だと強調されてきました。
しかし、高能力値製品の弊害が表面化したり、誤解した使用の多いことが反省され、今では高能力の必要性を強調する化粧品会社は少なくなりました。

ちなみに、ある大学の皮膚科医グループが提案している適切な紫外線防止能力を引用すると、

*日常生活 :SPF値10未満  
*スポーツ・レジャー :SPF値10~20 /PA値 +
*過激な環境のスポーツ・レジャー :SPF値21~ /PA値 ++

としていました。この辺りが世界の標準とも一致するようです。

SPF値・PA分類はあくまで製品の持つ傾向値…程度に捉えることです。
現実生活の場面における有効値としては、SPF値5を適切に使用した方が、SPF値30のものをおざなりに使用するよりも、紫外線防止効果は高いということを知っておきましょう。

 
 

UV対策製品…選択の視点
紫外線を防止する成分について

 
 
サッポーの
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視点

紫外線を防止する成分は、二つに分類されます。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤です。

▼ 紫外線吸収剤

有機成分で紫外線を吸収、熱エネルギーに変換し放散するので、肌に与える紫外線のダメージが減少するという、化学的性質を利用した防止法。
吸収する紫外線の波長域が成分により決まっており、大半はUVB波を吸収するものでしたが、それでは役に立たないということで、UVA波を吸収する成分も開発され、製品化されています。

  有効波長域 よく使用される名称
*安息香酸系 UVB PABA、エスカロール507
*サリチル酸系 UVB ホモサレート
*ベンゾフェノン系 UVB~A オキシベンゾン
*ケイ皮酸系 UVB ネオヘリオパンAV、サンガードB、パルソールB
*ジベンゾイルメタン系 UVA パルソール1789、パルソールA

この他にも、汗に含まれるウロカニン酸のエチルエステルの系統があります。紫外線吸収剤は、現在20数種の成分が認められ、使用されています。

《 長所 》

油に溶かし使用するため、化粧水・乳液・クリームにと多彩な形態が可能である。
また、このことは肌へのフィット力のある製品が作りやすく、汗に流れにくい製品にすることが可能である点、扱いやすく安定した紫外線防止効果が期待できる。

《 短所 》

接触性皮膚炎や、光接触性皮膚炎のアレルギー反応を起こす確率が高いのが、欠点である。
皮膚炎を起こしていても気づくことが少なく、シミができて詳細に調べると、接触性皮膚炎が原因と判明するケースが多い。
シミ患者の四割近くが、紫外線吸収剤及び美白剤による接触性皮膚炎である、というレポートを見ると、シミ原因のかなりの部分を占めていることが推定されます。
また、時間の経過とともに防止能力が低下する点、注意が必要である。

▼ 紫外線散乱剤

無機物の超微粒子、いわゆるパウダーの光表面反射・散乱効果を利用した、物理的な紫外線防止法。
白色顔料である酸化チタンや酸化亜鉛、代表的な着色顔料の酸化鉄が、おもに物理的に紫外線を散乱させる主役です。
紫外線の波長域に選択性があまりなく、紫外線全体を散乱させるUV防止剤として、有効で広く使用されている。

《 長所 》

無機物であるため安定性が高く、皮膚に対する安全性において信頼できるものです。
UVA・B波ともに防止するので、適正な使用さえ怠らなければ紫外線防止における誤用はない。

《 短所 》

材料が粉体であるため、肌からはがれやすい性質を持つ。
このため、塗り替え・付け替えを怠ると紫外線防止能が低下している場合がある。
この弱点を考慮し、クリーム状、乳液状、油を付着させた固形のものが開発され利用されているが、紫外線吸収剤製品と比較するとはがれやすい傾向は否めない。

 
 
S》》 今日はUV対策製品を見る視点において、良く知られているはずの基礎的部分をおさらいしました。
基礎部分をおろそかにしていると、応用部分でとんでもない誤解をしていても、気づかないからです。
知っていたはずの知識が多くあったと思われますが、もしその知識にずれがあったら、必ず修正しておきましょう。

UVケア製品の選択間違い、使用誤りは大きなトラブルにつながることがあります。
しかし、紫外線のダメージ力は、さらにもっと大きな悲劇を引き起こすものです。
上手にUVケア製品を選択し利用していくことが、皆さんの責任です。

次回は引き続き、UV対策製品のより実践的な選択の視点を案内していこうと思います。
基礎知識を踏まえての応用編ですね。

 
 
 
 
《《B 応用編を先にして欲しかった。
すぐに役立つんだもの。
でも、やっぱり基礎が先かな。
《《C 以前あった頬のシミは、美白のクリームが原因だったのかね。
息子の大学受験の苦労を見かねた優しい母親の性(さが)が生んだ心労のためだと…ずーっと思っていたが…。
《《B あーっ、おばさん、息子さんの責任にしている。
「肌に対する責任はあなた自身にある」でしょう。
(…美白クリームを使ってたのか。おばさん可愛い)
《《A (あっ!母のシミはあの日焼け止め下地かも…!?)
《《C なんだい!鬼の首を取ったみたいに。
(鬼どころか優しい母さ)
S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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