美肌づくりの視点 Part-3…紫外線防止の死角・盲点

前回の授業では、「物理的な力の程度」ということで洗顔などを取り上げながら、死角や盲点となっている視点を見てきました。
「いいケアをしてるはずが効果がなかったのはこれか!」と気づかれた方がいたら幸いです。

今回は、様々なダメージから見た死角・盲点はなにか、について確かな視点を見つけていきます。

 
 
《《C
C子
あたしにいわせれば、これは勘違いだね。
気づかない限り、死ぬまで分からないものさ。
罪がないだけに哀れだね。
《《B
B子
ニキビに困っていた頃、角質を育てるケアを始めたでしょう。
良いといわれたとおりの洗顔を、半信半疑やってたの。
ある日の洗顔後、湯船に浸かりながら頬を何気なく指で擦るとボロッと垢が……あれ!、あれ!って感じで、あちこち擦るとどんどん垢が取れるのよ。
《《A
A子
あら、B子さんもそうだったの。
私もでした。あれ、焦りますね。
垢が出たら必死になって「垢は落とさなくては!」と思ってしまいますものね。
《《C 垢のように傷んで剥がれやすくなった、未熟な角質細胞なのさ。
まー、垢と言っても良いのだろうけど、必死の努力で踏みとどまろうとしていたんだよ。
《《B 角質層の一つひとつの角質がある程度成熟してくるまで、擦れば垢になってしまう状態が続くってことでしょう。
まだ働いているつもりの角質だから…なんて思えないもの。
《《C まー、たいていは擦り落とすだろうな。哀れだね。
(あたしも擦り落としてたな。みんな同じでホッとしたよ。)
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めましよう。
 
 

美肌づくりの視点 Part-3

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

ダメージといえば紫外線、乾燥、それにもう一つ忘れてはいけないのが、酸化によるダメージです。
でもこれらのダメージは、皆さんよく知ってるものばかりです。
どうしたらよいかも知っていて、日々注意しています。

これらのダメージから、完全に逃れることはできません。
それならどの程度が許容範囲で、どの程度が許されないのか、ある程度分からなければ落ち着きませんね。
でも、この“程度”を計る共通の物差しはあるのでしょうか。

紫外線の強さを測ったり、湿度を測ることは可能ですが、それが肌にどの程度のダメージを与えているか、などは人それぞれですし、条件によっても変わるでしょうし……現実的ではありません。
それぞれが、主観的な思いのバロメーターでケアを決めているのが実態です。

そこで、「とにかくダメージに注意し、ダメージを避ける、ダメージは防止する…という努力をすることよ。」となるわけです。

ところが、ここに死角や盲点が生まれ、成長していきます。
なぜかというと、人には“思い込み”や“こだわり”というブラインドがかかるからです。
お気に入りのカーテンで一度囲いができてしまうと、カーテンで遮られた他の大切なことが見えなくなってしまうのです。

例を見ていきましょう。

 
 

“思い込み”や“こだわり”とダメージの関係
 ~例えば紫外線

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

1. 紫外線は恐い…だから防止する

紫外線の怖さは様々な角度から指摘され、コマーシャルにも使われてるので、恐いから防止しなければという意識は誰もが持っています。
日焼けするだけでなく、表皮は傷み乾燥し、真皮層の血管や弾力繊維組織まで破壊していく…シミ・しわの原因になり、浴び過ぎは皮膚ガンさえ発生させる…肌老化の最大原因…

……というわけですから、防止するケアの意識は十分浸透しているようです。
この視点に誤りは余り見られません。
しかし、意識は十分でも、その対処となるとどうでしょう。

2. 防止策は人それぞれで、様々なブラインドができている

「このUV下地はSPF値が30で、PAランクが++だから、いつでもどんな時でもたいていOK。汗にも強いし、化粧直しなんて…、手間をかけたくない私には失敗が少なくて良いの。」

  • SPF値が30やPAランク++なら安心、 という“思い込み”を作っていたら、これは大きな間違いです。
    汗に強いといっても汗を拭いたり、手で擦るようなことがあると、数値どおりの効果は実際には期待できません。
  • 同様に、塗布量の加減は大きく紫外線の防止度を左右します。
    使用量ほど主観に左右されやすいものはなく、人により3倍4倍、逆に言うと1/3、1/4になっている場合がいくらでも見られます。
    これでは、値やランクの表示はほとんど意味をなしていません。
  • 日常生活なら、SPF値は10~15、PAランク+程度で十分。
    それよりも、少なくとも日に一度は、ファンデーションだけでも付け替える習慣を持つ方が、UV防止においてははるかに大切です。
  • 激しいスポーツや仕事での汗の対処がUV防止の決め手となるケースでは、耐水性の高い製品は頼りになる優れものです。
    でも、そんな必要が余りない時は、肌(角質層)に対する負担の高さを心配すべきです。
    密着度の高さは、角質のはがれを促進する要素なのです。
  • 紫外線を防止できても、それ以外のダメージで肌を傷めていては、どうかすると差引マイナスの成果を作っています。

「私はこの○○シリーズが気に入ってるから、同じシリーズのUV下地を使ってるの。ファンデーションももちろん同じよ。」

スキンケア製品の使用において、シリーズで統一するのは、それぞれのメーカーが肌にとって良いように、あるいは使い勝手が良いように組合せを考えているので、無難な選択と言えます。
しかし、こだわるほどの影響・価値はありません。

  • 紫外線を防止することにポイントを置いた選択
  • 肌に対する優しさ・無難さにポイントを置いた選択

上記二点のバランスにこそ、こだわって欲しいものです。
ケース・バイ・ケースで最適のものをその時々に選ぶことの方が、肌に対して、はるかに大切な影響力を持っています。

「スキンケアはするけど、お化粧は嫌いなの。でも紫外線は恐いから、防止しないわけに行かない。」
というわけで、
「紫外線防止はスキンケア感覚でできる透明な塗るタイプが私のお好み。
雨の日や曇りの日は紫外線防止なんてしない。」

このようなこだわりを持つのは、肌に恵まれた方に多く、「適当に日焼けした肌はむしろ好ましい。」と考える方によく見られます。

  • 肌に高負担の紫外線吸収剤使用のUV製品ばかり使うことに。
    色の付いたものやパウダーなどは、何となく肌に悪いという、逆の“思い込み”があるのかもしれません。
  • 雨や曇りの日は紫外線ダメージが少ない、という“思い込み”。
    肌を赤く火傷させるUVBは減少しても、しわやシミを作るUVAは余り減少していません。
    肌表面ではなく、肌の中から先に老化させるものだから、気づかないだけです。
  • じわりじわりと進行する老化は、「紫外線量×浴びる時間」が紫外線ダメージであることに気づかせないのかもしれません。

このようなケアが続いていると、せっかくの恵まれた肌も、30才に近づくと人並みになり、30才を過ぎると次第に年齢以上に肌の若さが失われ、40才を過ぎる頃にはしわやたるみが目立つようになります。
シミもできやすくなってきます。

好みにまで口をはさむものではありませんが、皮膚の老化を促進している、ちょっと残念なこだわりといえます。

 
 
 
 
S》》 いかがでしたか。
今回は紫外線ダメージを例に取り、様々な“思い込み”や“こだわり”が作る、美肌づくりの死角や盲点を見てみました。
美肌を目指す女性の思い込みやこだわりは、まだまだあります。
S》》 “思い込み”や“こだわり”は、バランスの取れた最適ケアに目隠しをする性質を持っています。
目隠しをすると見えないから、疑問さえ抱かなくなる…誠にやっかいな現象ですね。

スキンケアの正しい視点を、様々な角度からたくさん持つことが、美肌を作り、肌の健康を守ります。

S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

コメントは受け付けていません。