美肌づくりの視点 Part-5…酸化にまつわる思い込み

紫外線、乾燥、酸化と、肌を老化させる三大ダメージにまつわるこだわりや思い込みが、美肌づくりを阻害している現象を追いかけてみました。
今回は、最後の「酸化」によるダメージです。

肌が美しくなろうとしているのに、あなた自身が妨害していることがあるのです。
間違ったこだわりや思い込みを発見することは、美肌づくりの大切な視点です。

 
 
《《A
A子
こだわりや思い込みに陥らないようにするために、知識って大切なのですね。
でも、知識と知識を結びつけないと、本当のところが分からないことが多すぎるように思います。
《《C
C子
真実と真実を並べると三つ目に並んでるのも真実に見えるんだ。
女が男を騙す常套手段だね。
思い込みやすいのは善人男女共通の性だが、罪の意識なく騙すことができるのは、女の徳というものさ。
《《B
B子
??・・・おばさん!騙すことができる女の徳…私にも教えて。
《《C この娘は何を言うのかね。
あたしゃ危険な思い込みの話をしてるんだよ。
《《B (大切なのは思い込ませる方法なのね。真実と真実を並べ…)
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めましよう。
 
 

美肌づくりの視点 Part-5

 
 
サッポーの
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視点

前二回の授業は、ダメージとして分かりやすい「紫外線」と「乾燥」でした。
この二つのダメージについては、様々にダメージの影響やダメージの防止法が多く説かれているだけに、逆に多くのこだわりや思い込みの生まれるものでもありました。

今日のテーマであります「酸化」は、案外話題になることが少ないためか、こだわりや思い込みの比較的少ないダメージであります。
しかし、重要なポイントのひとつです。
本題に入る前に「酸化ダメージ」について少しだけ復習しておきましょう。

酸化とは、本来私たちのエネルギー代謝の元となっている、肉体生命活動の基本を担っている化学反応です。
酸化なくして一瞬たりとも生きることができないのですから、大切な反応です。

しかし、美肌を管理する上で、酸化はいつも悪者です。

▼ 活性酸素(フリーラジカル)による細胞膜の酸化破壊(錆びつき)

酸素を取り入れて身体中で行われるエネルギー代謝の過程で、ほんのわずか(2%くらい)発生する、非常に不安定な酸素=活性酸素=フリーラジカルの一部が、細胞膜の脂質と酸化反応を起こし、過酸化脂質に変化するために細胞そのものが劣化・老化していきます。
あらゆる病気の要素となっており、肉体老化の最大要因です。
皮膚においても、この酸化破壊は絶えず発生し続けています。
酸化が、いわゆる肌老化の三大要因の一つとされている理由です。

ところが、肌における活性酸素の発生状態は、きわめて特殊です。
体内と違って、紫外線により活性酸素の発生が異常に増加されやすい環境にあるからです。
紫外線は、体内にある酸素を不安定化させるのです。

▼ 過酸化脂質による酸化の連鎖

活性酸素による細胞膜脂質の過酸化脂質への変化は一瞬で起こりますが、肌上の油脂分は空気中の酸素に触れてジワジワと酸化、過酸化脂質へと変化していきます。
これだけなら良いのですが、この過酸化脂質はやっかいな性質というか、不安定で反応性が高く、周囲のものを酸化させていきます。
肌上の他の油脂分や、肌そのものを酸化させていきます。
つまり、角質細胞膜を酸化させていくわけです。

このように酸化した油脂分、つまり、化粧品の油分だけでなく肌自身が分泌する皮脂も過酸化脂質に変化し、連鎖反応を起こし、続いてジワジワと角質層を破壊していくのです。
酸化が肌を老化させる、もう一つの姿です。

長々と説明してまいりましたが、酸化が肌老化の三大原因といわれるわけ、理解できましたね。
紫外線と乾燥だけでなく、酸化についてもこれくらいは押さえておきましょう。
何といっても、老化の三大原因の一つなのですからね。

 
 

酸化にまつわる様々な“こだわり”

 
 
サッポーの
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▼ 紫外線による酸化

紫外線については前々回にお話ししましたから、ここでは触れないことにします。

紫外線による酸化ダメージ(破壊)の特徴は、ダメージの進行が早いことです。
それも表皮の劣化だけでなく、真皮層まで破壊していきます。
よく騒がれることが功を奏したのか、UV対策は本当に徹底されるようになりました。

ところが、UV対策を徹底する努力の中に、“こだわり”や“思い込み”が入り込み、美肌づくりを妨害している例が多いのですね。
紫外線は大きなダメージなので防止することは大切ですが、防止することだけに囚われて、異なった面から肌(角質)を傷めるような愚はなさないようにということでした。

▼ 肌上の油分の酸化

油分の酸化が、その内に肌(角質層)の酸化につながるのだから、ということで、『油性化粧品は使わないという“こだわり”』が生まれるのですが、これは前回の乾燥にまつわるこだわりの中でお話ししました。

この酸化というテーマからも生まれてくるこだわりですね。

このような、浅はかな“こだわり”は決して持たないでください。
肌上の油分には皮脂もあります。皮脂も酸化します。
化粧品の油脂や皮脂には、肌を乾燥や冷気から守るという、大きな役割があります。
これらの役割を果たした上で、酸化によるダメージを少なくしていく工夫をするのが、誤りのない美肌づくりの視点ですね。

もう少し別の角度から生まれるこだわりや思い込みを見ていくことにしましょう。
言葉の持つイメージに囚われることによって、自然に生まれてきます。

 
 

過酸化脂質の悪役イメージを利用する

 
 
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* 「過酸化脂質は肌を刺激し、シミの原因に」

“まずはしっかり洗顔をし、酸化した油脂、過酸化脂質をしっかり取り除く…”などといわれると、「それは、そうだ。」となります。
別にどのような洗浄剤でも、酸化した油脂は取り除くことができます。
ところが、もし酸化した角質まで取り除かれていたら、これでは功罪の罪の方が大きくなります。
しかし、そのようなことは何も説明されません。

このようにして、何の抵抗もなく思い込みが作られていきます。

* 「過酸化脂質は真皮層の弾力繊維を破壊し、しわの原因に」

お肌の張りや弾力は、真皮層のコラーゲン繊維のおかげです。
このコラーゲンも、加齢や過酸化脂質により減少し、肌の弾力がなくなり、しわの原因となっていきます。
コラーゲンを100%使用した○○が、潤いと弾力を取り戻します。

…という上の説明を見て、何となく「そうなんだ」という思い込みに到りませんでしたか?
論理にかなりの飛躍があることに気づかれた方は、もう大丈夫ですね。

過酸化脂質は、特に細胞膜を劣化させていくのが特徴です。
角質層はもちろん、表皮・真皮、真皮層の構造物全てに影響するため、様々な説明に利用されます。

  • 過酸化脂質の影響で次第に肌のハリがなくなり…
  • 過酸化脂質の影響がニキビの大きな原因になって…
  • 過酸化脂質が乾燥肌を作っていた…

このような真実を前に説明されると、ほとんど疑うことなく“思い込み”の世界に迷い込みます。
そしてその中から、何かの“こだわり”が完成すると、悲劇につながっていきます。

 
 

活性酸素の悪役イメージを利用する

 
 
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活性酸素の発生は、肌にとって重要な脅威です。
この発生を防止、あるいは消滅させることができれば(抗酸化作用)、美肌づくりの大きなエポックになりうるものです。
コラーゲンや、あのヒアルロン酸が登場した時のようなものです。

しかし、肌につけるもので、効果が顕著で、弊害の少ないもの、となると、残念ながらまだ開発されていません。

ただし、抗酸化作用が期待できる成分は開発され、スキンケア製品にも利用されています。
例えばビタミンC誘導体などがそうですね。
でも、サッポーの美肌術に叶うもの、と言っているのではありませんよ。

▼ ビタミンC誘導体

ビタミンCやビタミンEに抗酸化作用があるのはよく知られています。
最近はワインに豊富なポリフェノールなども、良く話題に上ります。

このビタミンCを、酸化の影響を受けやすい肌に作用させることはできないか、というものですね。
しかし、ビタミンCはすぐに酸化するので役に立ちません。
それで酸化しないように、しかも肌に浸透しやすい姿に仮装させて、肌に潜り込ませたあと仮装を解いて、ビタミンCの働きを期待するというものです。

しかし、仮装したビタミンC誘導体を配合する化粧品(化粧水等)は、アルカリ性となります。
医薬部外品(薬用)なので表示の必要性はありませんが、美肌づくりからは?マークを三つくらい並べたくなります。
バリアー層をくぐり抜けてわずかに表皮内へ到達し、多少の抗酸化作用が働いたとしても、果たして美肌づくりと言えるのでしょうか。
それともメラニン合成を阻害することから、美白作用を期待するのでしょうか。

  • 抗酸化作用という事実を使って…
  • 美白作用という事実を利用して…

様々な思い込みやこだわりが生まれていきます。
健康な美肌づくりが本来の目的であるならば、サッポーの目に今の傾向は、本末転倒した方向にそれているように映ります。

紫外線による酸化を防ぎ、真の美白を実現するには、肌に優しい紫外線対策を日々心がけてください。
過酸化脂質の害を少なくするには、良い化粧習慣を持ち、抗酸化作用はビタミンA・C・Eを食事から摂取することです。
サッポーなら、夕食後のワインがビタミン代わりです。

 
 
 
 
S》》 いかがでしたか。あなたの“ケアのこだわり”は大丈夫でしたか。

「もしかして、これも私の間違った“思い込み”?!」
「私がこだわってきたこの○○は間違ってるの!?」

このような疑問が少しでも湧いてきた時は、お便り(メール)ください。
サッポーがアドバイスを返信します。
当美肌塾で返信に変えさせて頂くこともあります。

S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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