化粧水はコットンで? 成分名を見ても?

スキンケアの適切なあり方は、一人ひとり異なるものです。
肌が一人ひとり異なる上に、環境もそれぞれだから当然です。
しかし、一人ずつ適切なスキンケアを編み出し、お伝えするわけにもいきません。

美肌に到る道を違えないためには、美肌を作る原理・原則、そして様々な状態・場面に適切に対応できる判断基準を持つことです。

 
 
《《A
A子
「○○だから、△△するのよ。」といわれると、素直にそう思ってしまいます。
だって、間違いじゃないのですもの。
でも、後で「××の場合は□□なの」と言われて、答えは一つじゃないことに気づくのです。
《《B
B子
答えが沢山あるとテストの平均点が上がるのに。
私だったら全部○をつけちゃいそう。
《《C
C子
最近の娘は「なぜ?」と考えないのかね。
原理・原則は少ないはずだし、判断の基準など一度覚えたら忘れにくいものだから、楽でよいのに
《《C 判断基準を間違って捉えたら、全部間違ってしまうでしょう。
たくさんの答えをそのまま覚えちゃうのが私は好き。
《《C ムム…なるほど。
(考えるのと全部覚えるのと、どちらが優秀か?..)
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めましょう。
 
 

化粧水はコットンで?成分名を見ても?

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

■ “大島”さんのリクエスト

○ 化粧水をつける際、手でつけるよりもコットンを利用した方が肌に浸透する。と本で読んだり、お店で聞いたりします。乳液や美容液の類も同様。

  1. これは本当でしょうか?
  2. 本当として、コットンでなでるだけで浸透するのでしょうか。数秒づつ同じ場所を押さえる方がいいでしょうか。それともパッティングした方がいいのでしょうか。
  3. 肌に浸透させるのに一番効果的な方法はどのようなものでしょうか。

○ 化粧品の配合物(成分)がきちんと表示がされていても、なんのことか良く分かりません。

  1. 配合物そのものはどんなものでしょうか。どのような特性があるのでしょうか
  2. 配合物同士の作用や効果は何でしょうか
  3. とりあえず、避けるべき配合物は何でしょうか
  4.  
    • 化粧水の場合、全体の中での水の比率はどの程度でしょうか
    • 乳液の場合、全体の中でベースになる液状クリームの比率
      水とどのような油でベースを作るのでしょうか
    • クリームの場合、同上
  5. 4. のベース部分、その他配合物の配合比率での効果差はどれくらいあるのでしょうか
  6. 他メーカーの製品を利用することで、肌や身体に悪い科学反応がおきる可能性があるのでしょうか
  7. 年齢(肌年齢)により、追加、削除する配合物があるのでしょうか

■ “SAPPHO”のアドバイス

“大島”様からは箇条書きに整理してご質問を戴きました。
サッポーの都合が良いように、並べかえながらお答えしていきます。

○ 化粧水をつける際、手でつけるよりもコットンを利用した方が肌に浸透する。と本で読んだり、お店で聞いたりします。乳液や美容液の類も同様。

▼ 化粧水は手で?それともコットンがいい?

コットンを使用すべき合理的な理由は、衛生的で化粧品容器の口をいつもきれいな状態にしておけるという点です。

肌に浸透するしないは、「指でつける」ことや「コットンを使用する」こととは全く関係ありません。
なでる・押さえる・パッティングも、肌への浸透には関係ありません。

手指でつけるも、コットンでつけるも、肌につける時に注意すべきは肌表面の角質・角質層を傷めないことです。
コットン繊維に化粧品をつけると多少柔らかくなりますが、保湿され働いている角質はもっと柔らかいものです。
コットンを使用する場合、手指に比べ、細心の配慮が必要です。
撫でるようにといっても、摩擦には違いありません。
軽く押さえながら使用していく方法が、無難と言えます。

もちろんサッポーのおすすめは、指でつけることです。
コットンは目蓋の保湿パックに使用するとか、使用後の瓶の口をきれいに拭き取り、化粧品の品質劣化を防ぐために利用するのが賢い方法です。

3. 肌に浸透させるのに一番効果的な方法は?

▼ その場の方法論でなく、良い角質層を育てること

説明前に、誤解の無いように確認しておきますが、浸透するのは角質層まで、です。
角質層を通過し、生きた表皮細胞内に化粧品などの異物が入り込まないように肌を守っているのが、角質層(バリアー層)の最大の役目ですからね。

化粧品を肌になじませる(浸透させる)のに、スキンケアテクニックは関係ありません。
化粧品の性質と、肌(角質層)の状態に左右されるものです。

良く育った表皮細胞が角化した角質は、細胞内のアミノ酸が豊富で、高い吸水力と水分保持能力=保湿性を持っています。
汗や化粧品、皮脂を利用して潤いを保つ能力を持っています。
しかし、早熟な表皮が角化した角質は、この保湿性能が極めて低いのです。
サッポーはこれらの角質を“痩せた角質”と呼んでいます。

答えはおわかりですね。
「化粧品の選択と成熟した角質層を育てる。」ということが、化粧品を肌に浸透させる最大の策です。

○ 化粧品の配合物(成分)がきちんと表示がされていても、なんのことか良く分かりません。

1. 配合物そのものはどんなものでしょうか。
どのような特性があるのでしょうか

2. 配合物同士の作用や効果は何でしょうか

1はパスさせてくださいね。一つひとつの説明は簡単ですが、総合的に簡単に言う表現力はサッポーも持ち合わせていません。

2については誤解を恐れず、サッポー流にまとめてみました。
ある程度、1の答えにもなっています。

▼ 化粧品の配合成分の役割、作用・効果

  1. 肌に有益な作用、保湿・保護・ある種の有益な刺激等を与える。
  2. 成分と成分をくっつけたり、分散化したり、化粧品として肌環境を整える形状作りに役立つもの。(乳化、分散、均質化)
  3. 成分には生ものと同じように腐ったり変質しやすいものがあるため、防腐剤、酸化防止剤の役割を果たすものが配合される。

本来の意味では、このように言うことができます。

3. とりあえず、避けるべき配合物は何でしょうか

▼ “私”が避けるべきはなに?…の視点が大切

誰もが避けるべき配合物は、配合禁止成分となっており使用することができません。
化粧品の場合、医薬品と違って配合成分の範囲制限は非常に厳しく規制されています。
毎日常用するものだからです。

大切なのは「“私”が避けるべき成分とはなんだろう」という視点です。
これは、ある人にとって有益な働き以外の何者でもない成分が、ある人にとってはアレルギーを起こす成分であることが時に見られるからです。
しかし、どの成分がアレルギーの原因になっているかを特定するのは、とても困難なことです。
専門家が時間をかけて本人の肌でテストを繰り返さないと、特定できないからです。

逆に言えば、特にアレルギーが出やすいと思ったことのない人にとって、避けるべき成分は何かを探すよりも、良いと思われる配合成分を探す方が、はるかに有益です。

しかし、アレルギーを起こしやすい成分を知っておくのは有益ですね。

  1. 動植物の蛋白成分を利用した保湿成分
  2. 動植物のオイルに含まれる微量自然成分

が双璧です。

しかし、これらを抜きにして化粧品を考えるのは、有益性を犠牲にすることの方が大きくなります。
10/10000以下の確率でアレルギーが発生するのはしかたないとして、9990/10000の有益性を享受して貰おう…化粧品作りの考え方は、このような方向性を持つものです。

これらの他にアレルギーの起きる可能性のあるものといえば、水以外の殆どの成分があてはまってしまいます。
議論してもつまらないですね。

全成分表示の義務化が始まる前には、10/10000の10の部分が、誰の肌にも現れるかのように表現し、それを使用しないことを売り物にする様な商法が流行ったせいか、かなり見当違いの風説が蔓延ってしまったようです。

しかし全成分表示の規制により、公表される文書(パンフレット等)でこのような商法を実行するのは困難になりました。そういった面では業界のレベルアップに繋がるものと言えます。

しかし普通の消費者である私たちにとって、全成分を公開されても、“大島”様が実感されるように「なんのことかわからない」というのが現実だと思います。

大切な視点を一つ忘れておりました。

バリアー層を通過させ皮膚に浸透させるタイプの医薬部外品には、化粧品の顔をして販売されているものがあります。これらの成分が肌に炎症反応を起こさせる確率は、化粧品成分のアレルギーを起こす確率よりもはるかに高いので注意が必要です。

3. 肌が必要性を感じていないのに、医薬部外品を不用意に、スキンケアに使用するのは要注意

4. 

  • 化粧水の場合、全体の中での水の比率はどの程度でしょうか
  • 乳液の場合、全体の中でベースになる液状クリームの比率
    水とどのような油でベースを作るのでしょうか
  • クリームの場合、同上

化粧水の水分構成要素はもっとも多いのですが、その範囲は化粧水としての性質作りで大きく異なってきます。
水(精製水)の構成比が少ないものは30%くらいで、多いものとなると95%くらいを占めているのが、およその範囲のようです。
平均的には70%台の水分構成が主流です。

乳液も化粧水と同じで油分構成の範囲は乳液に持たせる性質により、10%~30%前後までが主流ではないでしょうか。
しかし、水(精製水)は何れも50%少々というところです。

使用される油は、動物・植物・鉱物(石油)より抽出、精製されて利用されます。
あるいはまた、これら油の脂肪酸をエステル化した化合物やロウ類も油性成分として扱われています。
これらの油分を如何に上手く組合せ、肌が必要としている要求を満たすかが、化学者達の努力するところです。

クリームは乳液に比較して油相が多くなります。
よく使用される保湿有効性を考慮したタイプの油分は30~50%前後、水(精製水)の構成は乳液と同じで、何れも50%少々というところです。
しかし、これがマッサージクリームやクレンジングクリームとなると、油分構成は60~70%程度まで増えたものになります。
水(精製水)は20%少々です。

5. 化粧品のベース部分、その他配合物の配合比率での効果差はどれくらいあるのでしょうか

▼ 配合比率の高低ではなく、目的に応じた適正な配合が求められる

その他配合物でもっとも多いのは、化粧水だとアルコール、乳液だと保湿剤、クリームも保湿剤ですね。
その他には持たせる性質によりアルコールとか、粘質を持たせる基材が配合されることもあります。
その他には乳化を初めとした様々な役割を持たせた多種類の界面活性剤、それぞれ工夫を凝らした様々な微量成分の配合となるわけです。

それぞれの化粧品は、何らかの目的を狙って照準を合わせた配合です。
量が多いから効果が高まる、といった性質のものではありません。
量を変えれば、大きく性質が変わってしまいます。
もっともっと精巧・精妙な配合の妙を狙っているわけです。
量を多くして良いものを作ることができるなら、安易で良いのですが、そんなに簡単なものではないということですね。
そこに各社の研究と競争があるわけです。

よく、純度100%とか、高濃度の○○…などといった案内が目につくことがありましたが、サッポーも何に対する割合や比較を指しているのか、理解不能でした。

6. 他メーカーの製品を利用することで、肌や身体に悪い科学反応がおきる可能性があるのでしょうか

何事も「0」とは言えませんが、まず心配する必要はないテーマです。
「シリーズは統一して使用しましょう」ということがよく言われるのは、トータルの成分使いとしての有効性から言われていることです。

ある狙いを持って作られた化粧水のあと、別の狙いを個性として持たせた乳液をつけるのでは、個々の有効性はそれなりに発揮できても、狙いの部分は弱くなってしまいます。
このような愚を避けるための呼び掛け・案内と、捉えると良いでしょう。

7. 年齢(肌年齢)により、追加、削除する配合物があるのでしょうか

基本となる肌の性質は年齢によって大きく変わるものではありません。

基本は肌の状態によってどのような性質・効果の期待できるものを使用するかという視点を中心にケアを考えましょう。
もちろん、加齢によって肌の状態は変化します。
しかし、加齢によらなくても他のダメージなどでも、肌の状態は変化します。
自分の肌状態を年齢で推定するなんておかしいですね。
直接肌を見、感じることができるのですから。

年齢や肌年齢でなく、肌の状態によって何を使用するか、あるいはまた、どのような使用方法を取るか…というように考えるのが正当なスキンケアの視点です。

▽ サッポーの参考視点

何れの成分を使用するかは重要な要素ですが、同じ成分でも品質の良し悪しに優劣があります。
残念ながらそのような表示はされませんが、各成分の精製度の違いこそ、コストのかかる要素なのですね。

次にどのような成分をどのように配合するかによって、同じ成分を同量使っていても全く違った製品になります。
各社が競っているところです。

上の二つの要素が化粧品の優劣を決める重要な要素ですが、商品のコマーシャルテキストとして表現するには面白みのない内容です。
消費者からは見えにくい部分ですね。

いつまでも健康で若い肌=美肌は、健康で美しい角質が作られるところにあります。肌を育てるという視点が、スキンケアにおいて、化粧品の選択において、いつも大切なことです。

化粧品作りおいても、このような視点で作られたものが多くなることを、サッポーは願っています。

いかがでしたか?
サッポーのアドバイスはお役に立ちそうでしょうか。
肌は、いつも健康で美しい姿になろうと努力しています。
スキンケアは、いつも原点を大切にチェックしていきましょう。


美肌づくりの基本は、良い角質層を作ること。
健康で美しい肌こそ、美肌づくりの基本ですね。

 
 
 
 
S》》

今日の美肌塾はいかがでしたか。

S》》

ケアに対する疑問が少しでも湧いてきた時は、お便り(メール)ください。
サッポーがアドバイスを返信します。

また、美肌塾の授業に使用させて頂くことがあります。
その節はご了承くださいませ。

S》》

ハイ、今日の授業はこれまで。

 
 

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