角質ケア…時間が生む不安 美肌術…ミクロの視点

ご愛読者からの情報をミクロの視点として活用させて頂いております。
読者からの質問は常に新しい視点を教えてくれます。

原理・原則だけではスキンケアは上達しません。
具体的に直面する事象には原理・原則など吹き飛ばしてしまう力があります。
この場合、あの場合..も、やはり大切なのですね。

 
 
《《A
A子
時間って本当に不思議ですね。
主人の帰りを待つ時間は長く思えますけど、子供の成長はあっという間です。
といっても、やっと一歳半?あれ?やはり不思議。
《《B
B子
そうよ。その通り。
待たされる時間はとっても長いけど、待たせて焦ってる時、時間は光のように駆け抜けていくんだもの。
《《C
C子
なるほど…。不安は待つから生まれるんだ。
待つということをしなければいいのだ。ウンウン。
《《A (おば様は何を考えていらっしゃるの??)
《《B (おばさんでも待つことなんてあるのかな?)
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めます。
 

角質ケア…時間が生む不安

 
 
サッポーの
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視点

■ “ゆいこ”さん のご質問・相談

>  先日お試しで石鹸を購入しました。

>  私は3年前からニキビに悩んでいまして、酵素洗顔、ビタミンC
>  などいろいろ試してきて、その時は効果が見えても、また繰り返
>  す…という結果でした。肌が弱っているのかなと思い、サッポーさ
>  んの肌を育てる洗顔にトライすることにしました。

>  今、ちょうど一週間です。
>  今までの半分くらいの力で本当にこれでいいのかというくらい優
>  しく洗顔していますが、洗顔後角栓が目立って見えるようになり、
>  頬は垢のようなものが見えるようになりました。
>  化粧水をつけるとひきしまってこれらは目立たなくなります。

>  あと少し肌がざらついてきました。でも全体的には負担をかけて
>  いないせいか、肌が元気に見えます。

>  角栓や垢は、優しい洗顔の好転反応なのでしょうか??
>  このままにしていいのか不安なのでアドバイスお願いします!


肌が育つケアを始めると、“ゆいこ”さんと同じような質問をされる方がとても多くいらっしゃいます。
美肌塾を読み続けてこられた読者の皆さまなら、どのように判断されますか?

サッポーの以下の解説を見る前に、もう一度“ゆいこ”さんの相談を見て、自分ならどうするか考えてみましょう。

 
 

肌が育つか育たないか…重要な判断の岐路

 
 
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>  洗顔後角栓が目立って見えるようになり、頬は垢のようなものが見え
>  るようになりました。

毛穴付近にできる角栓も、頬の垢のように見えるのも同じ角質です。乾いた肌に現れるカサカサも角質ですね。そして、何事もなく、きれいに見えている肌も角質です。

今までの洗顔では、毛穴付近で剥がれかけた角質や、頬のアカのように見える角質も洗い流されていたのですね。それらが洗い流されず、肌に残っているのが今ご覧になっている現象です。

これらを洗い流すと肌の育ちが足踏み状態になるのです。場合によってはさらに育ちの悪い角質が肌として現れてくるようになります。

でもこのような時、私たちはどのように判断するでしょう。

  1. ▲1. 角栓が残ったり、アカが残っているように見えるのはイヤだからしっかり洗い取ろう。角質を取り除く****をしよう。
  2. △2. 角質が剥がれにくくなっているのは、今の肌が未熟な角質で覆われているということ。これは大変、剥がれないようにして、しっかり育てなくては。

たいてい▲1のように考えるでしょうね。
△2のように考える人なんて、まずいません。
でもこれは大きな違いというより、まさに正反対の判断です。

しかし適切な対応は△2です。肌にとって大きな別れ道ですね。

スキンケアの判断において、多くの方が嵌る大きな落とし穴です。みんなが嵌る大きな落とし穴だから、落とし穴には見えないというわけでしよう。時間が作り出す不安が落とし穴へ誘導しているのかもしれません。

 
 

様々な角質の状態を知る…ケアの判断を間違わないために

 
 
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ニキビにお悩みの“ゆいこ”さんの洗顔やケアは、きっと傷んだ角質を積極的に剥がれるようにする傾向があったと推定されます。
そのような角質は美しさの阻害要因でありますし、あるものは皮脂詰まりを起こさせる原因になっていくものですから、取り除くのは、短期的な視点で見ると理にかなっています。

しかしこのようなケアが続くと、その皮膚反応として角化(表皮細胞の角質化)が早まり、表皮細胞の誕生も早くなります。
どんどん表皮が誕生し、どんどん角化され、どんどん剥がれていく状態が恒常化します。
これをターンオーバーが亢進した状態といっています。
言葉は悪いですが、粗製濫造のような肌作りの状態になっているわけです。
バリアー層を維持するという大義のためです。
つまり育つまもなく成人(角質)として完成し、肌を護る役目を果たそうとしているのです。

これらの角質の様々な哀しい姿が“ゆいこ”さんのメールにありましたね。

>  洗顔後角栓が目立って見えるように・・・
>  頬には垢のようなものが見える・・・
>  少し肌がざらついてきました。
という部分です。

※未熟な角質が剥がれそうになって、剥がれないでいる状態

表皮細胞が育たないままに角化してできた角質は、アミノ酸組織が不全で水分保持力が小さいため痩せています。
乾きやすく硬くなりやすい性質です。
この角質の未熟さは、角質がスムースに剥がれない状態を作ります。
一定以上水分を失うと、細胞間脂質(セラミド等)分解酵素を放出し、自ら肌から剥がれていく準備を整えようとするのですが、酵素不足でこの準備が十分に行えなくなっています。

※成熟した角質の剥がれる様子は目に見えない

良く育った角質は水分をしっかり保持し、柔軟で、美しい姿で肌を護っています。
角質が押し上げられ最上層に到ると細胞間脂質(セラミド等)分解酵素を放出し、自ら肌から剥がれていく準備を整えます。
軽く洗顔するだけで最表層の角質細胞は完全にバラバラになり、洗い流されます。
角質一つひとつはとても小さいものなので、目で確認することはできません。
これが本来の姿です。

このようになっているのですね。

「角質をムリに剥がさなくても、自ら剥がれていく仕組みが作られている。」

というわけです。この肌のリズムを狂わせると、肌は育ちません。

  • 毛穴付近でピラピラしている角栓予備軍の角質片とは、たくさんの角質が繋がったもの。
  • 洗い流せなかった垢(角質層)とは、多くがまだしっかりと他の角質達とくっついて働こうとしている姿。
  • ざらついているのは水分を失いやすい未熟な角質で、一部が剥がれ、一部はしっかりくっついたまま働いている姿。未熟ゆえ硬いので剥がれかけている部分をざらつきとして感じる。

このような傷んだ未熟な角質共通の性質は、

「傷んでいても角質として働こうとしている存在なので、ムリに剥がすと、ゴソッゴソッと繋がって剥がれていき、大きな角質剥がれに繋がる。」

という点です。

時間に耐えるという心境は、なかなか難しいものかもしれませんね。さて、あなたの評価・判断は如何でしたか。

 
 

肌が育つ時間を与える…大切な判断の視点

 
 
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ターンオーバーが亢進していた肌のケアが正常化し、角質の剥がれが抑制されると、しばらくの間、剥がれそうで剥がれない未熟な角質達が、今までより数日間長く肌に留まるようになります。

すると、肌は・・・

  • 毛穴の角栓予備軍が目立つ…ワオー!
  • 洗顔後肌が乾くとざらつきが増加したように思う…アレー?
  • 洗顔後の乾いた素肌がきれいに見えない…(-_-;)
  • 入浴中、指で肌を擦るとポロッと垢が取れた…(?_?)

さあ、どうします?

“ゆいこ”さんは相談室にメールされましたが、たいていの方は、慌てて原因となっている角質除去に励むのでしょうね。
でもダメですよ。それでは今育っている表皮の時間が奪われます。
将来の健康な美肌が育っていきません。

肌管理の方法を改めても、すぐに表皮の上から下まで(基底層から角質層まで)育った細胞に入れ替わるわけではありません。
ターンオーバーを経る毎に、少しずつ育った細胞が角化するようになっていきます。
角質の成熟化が進むと、バリアー層として充実するので、さらに環境が良くなり、表皮が育つ時間のゆとりがさらに与えられます。

良い循環が始まるのです。育つ時間を与えてあげるポイントは角質を剥がさないことにあるのですね。

 
 

ニキビの心配がある…角栓を取り除いた方がよい時もある

 
 
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角質や角栓はムリに取り除かず、肌の持つ能力に委ねることをお薦めしてきましたが、一つ問題があります。
にきびが次々とでき、絶えない肌です。

>  洗顔後角栓が目立って見えるようになり、

この角栓がニキビに発展しそうな場合の処置です。
少し皮脂が貯まりだし、ちょっぴり硬くなり出した時に押し出すことによって、固まった皮脂と角栓を取り除くことが最善の方法です。

取り除き方は一般に行われているような「パックして剥がすもの」とか、「特別な角栓を柔らかくするクリーム類で、マッサージしながら押し出すもの」などは、いけません。
その場はニキビを防ぐ成果がありますが、周辺角質のはがれを伴うので、次なるニキビ出現の原因を作っていることにもなります。

上のようなことを繰り返していたらニキビ肌質からの脱却はできません。
こういうのを鼬(いたち)ごっこと呼ぶのですね。
鶏が先か卵が先かの論争のようなもので、終わることがありません。

角質のはがれを伴わずに押し出す方法、これは以前アドバイスしておりました、「面皰圧子」(めんぽうあっし)ですね。

しかし、

  • 無謀な使い方
  • 使用するタイミングの悪さ
  • 出ないからと諦めずに押さえ続けるなど…拘りが起こす弊害

これらの注意点を間違えないようにすることが条件です。
慣れると簡単なことですが、サッポーはあまりお勧めしていません。
手慣れた皮膚科医さんにお願いするようにお薦めしています。

※参考→ニキビ対策の落とし穴:ニキビの段階・芯だし

取り除く方がよいのは、炎症(赤)ニキビに成長しそうな時だけですよ。
その他は「触らぬが良し」です。

ニキビ肌改善には、それなりの忍耐が必要です。
肌の成長度が高まっていくのは時間が必要です。
その間ニキビはでき続けるのですから、不安になります。

「…三歩進んで二歩下がる‥」という流行(はやり)歌が、昔ありましたが、ニキビ肌質の改善もその通りです。
長い視点で肌の変化を見守っていくことが、ニキビときっぱり“さようなら”をする秘訣の視点と言えます。

 
 
 
 
S》》 “ゆいこ”さん。
美肌塾のテーマになる質問をありがとうございました。
引き続き次回からも、ミクロの視点を取り上げ、マクロの視点から検証していくテーマを予定しています。
あなたが見逃しているチェックポイント。しっかりチェック!です。
S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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