化粧崩れ番外編…顔の汗

 
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サッポー先生

サッポーです。

前々回、化粧崩れのお話をテーマにしたところ、たくさんのお便りを戴きました。
中でも多くあったのが、汗に対するご質問でした。
それも顔の汗です。
“顔だけ汗かきさん”が多いようです。
皮脂による化粧崩れよりも、汗が原因の化粧崩れが多いのが実態だと確信しましたね。

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でも困ったことに、サッポーの視点は気の長い話ばかり。
「今日の今がイヤなの……この汗何とかならない?」という方が多いのに困りました。

そこで今回は引き続き、化粧崩れ番外編として“顔の汗”を取り上げることにしました。

 
 

顔の汗が異常に多い気がする……どうして?

 
 
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汗腺は身体中に分布し、およそ200万から500万もの汗腺があるといわれています。
日本人はだいたい200万から250万の汗腺数にほとんどの人が収まり、そんなに人による違いはないとされています。
これで体温調整をしているのです。

ところが、顔「だけ」に特に発汗の多さを感じる人は意外に多いようです。
「そういえば……顔だけはよく汗をかく……」
言われてみるとこのように思う人は多いのではないでしょうか。
どうしてでしょう。

▼ 顔の汗が特に多いのは長年の運動不足が原因

上の答えは、「大人になると顔だけに汗をかくような傾向を促進する生活スタイルが多くなっているから」です。
身体を動かすことが少なくなる傾向、ズバリ運動不足だからです。

汗腺による体温調節機能は、肉体が健康に暮らす上でとても大切な機能です。
しかし、あまりに汗をかくことが少ない生活スタイルだと、休眠状態になる汗腺の割合が次第に増えてくるのです。
その結果が“顔だけ汗かきさん”になってしまったという状態なのです。

実際には顔だけでなく、上半身にも比較的汗の良く出る部分があります。
いつも働いている臓器の熱を発散しているところです。
背中や胸に汗をかきやすいのは心臓と肺臓があるからです。
そして腹部ですね。

慢性の運動不足の人は、特に下半身や腕の発汗が、極端に少なくなっているのです。
運動不足で熱の発生が極端に少なくなり、汗腺が眠ってしまったのです。

するとどうなりますか?
暑い夏やちょっと体を動かしたときの体温調節は、いつもよく働いている顔の汗腺、胸や背中の汗腺だけで済ませてしまうようになるのです。
困ったことに汗腺の能力にはかなり余裕があり、それで済ませることが出来てしまうのです。

ここで、さらにもう一つ不都合な現象が起きてきます。

身体の上昇した体温を下げるのに、顔の皮膚が手足の変わりに汗水垂らして頑張るなんて、化粧してきれいに見せたい女性にとって、まっぴらごめんこうむりたい状態ですが(男性だってそうですね)、さらにもう一つ、問題が加わります。
顔の汗に粘りけが出てくるのです。

▼ 手足の汗が少ない人は、化粧崩れしやすい汗が出る

本来の汗はほとんど純粋な水に近いものです。
汗に含まれる血漿中のナトリウムや塩素などは、水分と一緒に汗として排泄される途中においてほぼ完全に再吸収されるため、かく汗は真水のような汗となりサラサラしています。
皮脂や化粧品の油脂で守られた肌にそのような汗をかいても、サラサラと流れていきます。
化粧はそんなに簡単には崩れないのです。

ところが、手足の汗が少なく、皮膚の一部(顔等)で体温調節をまかせられるようになると、一つの汗腺にたいする負担が高まります。
すると先ほどのナトリウムと塩素は塩となって再吸収されるゆとりがなくなり、多くが汗として皮膚表に出てしまうのです。

このように部分的に多量の汗が出る場合、皮膚表に出た塩などの血漿成分の吸湿性により、ドロドロ、ベタベタした汗になり、化粧崩れしやすくなります。
埃やその他の汚れも吸着しやすくなります。
このようにして排泄された汗が臭いやすいのは、サラサラした水のような汗ではなくなっているからなのです。

 
 
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いかがですか。
運動やスポーツをして全身に汗をかく大切さ、判っていただけましたか?
「何だ、また長期的な対策で今の役に立たない!」なんて言っていたらいけませんよ。

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でも冒頭に、短期的な視点の対策もありそうな書き出しでしたね。
サッポーはあまり好きではありませんが、短期的な視点も交えて対策を紹介します。

 
 

顔の汗……二つの視点と対策

 
 
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▼ 短期的な視点と対策

着物を着慣れた人と同席していると、汗が少ないのに気がつかれたことはありませんか。
もちろん個性差はあるのですが、着物だと確実に顔の汗が減少します。
1/2~1/3程度に発汗量が減少するのです。
この秘密は脇の下の圧迫によるものです。
両脇の下を帯で締め付けるように平たい紐で縛って圧迫しても良いですし、下着で工夫することも可能です。
テニスボール様のものを脇に挟んでも同じ効果があります。
顔の汗を出しなさいと言う命令にブレーキがかかる急所というわけです。
といってもどこまでも万能ではなく、より以上に暑い状態が続くととてもこんなブレーキなど役に立たなくなってきます。
そこそこまでの効用です。
この方法は人目に触れず施すことが出来る方法ですね。

もう一つは首の周りを冷やすことです。
高分子ポリマーを利用した保冷剤を首の回りに当て、頸動脈を冷やすのですね。
さーっと汗が引いていきます。
自在にどこにでも使えるようなものがありますし、
首に当てるような形態の製品もあるそうです。
探してみましょう。

さらにもう一つあります。
これは上の二つのようにその日、その場で効果があるわけではありません。
今回話題に致しました、手足の発汗が少なくなっていることの改善法です。
根本的な解決法ではありませんが、比較的短期決戦で眠っていた汗腺を目覚めさせる方法です。

◆ 手足を温め、発汗させる

方法は何でも良く、我慢できる熱めのお風呂(湯)に手足を浸けることによっても可能です。
毎日10分程度、1~2週間続けると、汗が出やすい肌に変わります。
でも、注意があります。

  • 手足以外は暖めてはいけない
    ※手と言っても腕を暖めるのですよ。
  • 足は膝まで程度でもOK
  • その他の身体部分は出来るだけ涼しい状態が望ましい

お風呂にどっぷり浸かっても一緒では?などと考えてはいけません。
それではいつも活躍している汗腺が一番に働くだけです。

▼ 長期的な視点と対策

一つは運動やスポーツを習慣にすることです。
手足の筋肉を働かせ、汗をかくことです。
居眠り状態に陥っていた汗腺が徐々に働くようになってきます。
運動やスポーツが習慣になってくると、活発に反応するようになってきます。
顔に出る汗は最初はより以上に出ますが、次第に減少していきます。

どうですか。続けられそうですか?
美肌のためなら、続けられるでしょう。
なんと言っても健康になり、体力まで付くのですから、あなたの周囲の人が喜ぶことばかりです。

ハイ、そしてもう一つの対策は、スキンケアの視点から見た対策です。

顔だけ異常に汗が多い人は、角質剥がれが亢進し、角質の未熟化が進行している傾向が多く見られます。
バリアー層を作っている角質が痩せていて水分保持量が少ないため、外部環境の暑さがストレートに汗腺を刺激し、過敏に汗を出すようになっています。
皮脂分泌も同じようなところがあります。
よく育ち太った角質が作るバリアー層の水分量の違いなど僅かなものなのですが、その僅かな違いが大きな差となって現れます。
比熱の最も高い水の層が外部環境変化の大きなクッションになるのですね。
暑さの伝わり方がまるでソフトになるのです。

対策は、“肌が育つケア”そのものになります。
スキンケアの視点では、長い目の汗対策は美肌作りそのものなのですね。
ここでの具体的な説明は省略しますよ。
サッポー美肌塾の最重要テーマですからね。
バックナンバーを見直しましょう。

 
 
 
 
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汗対策、いかがでしたか。
短期的な対策と、長期的な根本対策を組み合わせるのが賢い方法のようですね。

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ハイ、今日の授業はこれまで。

 
 

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