入浴の効用と弊害

新たなボトルネック発見!

サッポー先生:
サッポー先生

サッポーです。

お風呂の話なのですが、現代はお風呂というと、必ずしも入浴を指すわけではなくなってしまったようです。
ある程度信用の於けそうなアンケート集を拾い読みしていましたら、シャワーだけで入浴とする方が増えているようです。

サッポー先生:

これってどうなの?

……と、一瞬免疫機能の低下を心配しましたが、「肌には良いことかな?」とも考えたり、「いやいやそうではない。免疫機能は低下させないで、肌にも良い入浴法を紹介することこそ大切だ」…等と思いながら、サッポーの視点で実態をデフォルメしてまとめてみましたら、次のようになりました。

  1. お風呂が大好きで、必ず湯舟に浸かる……60%
  2. 手軽なシャワー利用が専らになっている…20%
  3. 入浴もするが、シャワーで済ますことも…20%

シャワーだけになる可能性のある方が4割もいる!

サッポー先生:

最近、敏感肌の相談から、熱過ぎる湯に入り続けている方の意外に多いことが判ってきたのですが、その理由の一端が理解できたように思ったのです。
もしかすると、単身者の世帯が増えていること、また家族と居住していても、生活時間にばらつきがあり、入浴もバラバラになっている傾向が強くなっているのではと。

サッポー先生:

うるさい家族(?)の指摘がなくなると、面倒なお風呂の使用を敬遠したり、主観的な違いに巾のある風呂やシャワーの湯温は、一定の人達の間で高くなる傾向があるのでは?と想像したのです。

サッポー先生:

このように見てくると、入浴時の湯温が仇になって、敏感肌を高じさせ、こじらせてしまう方は、意外に思った程度…どころではなく、もっと多いのでは!?と、急に心配になってきた次第です。

過去に行った20数万人のアンケートデータの統計を見ると、自分の肌に敏感なところがある…と考えている人が、どの年度においても安定して60%を超えている現実があります。
熱めの湯がこの高率を後押ししているのかも知れません。

サッポー先生:

お風呂の湯温に関して、以前の美肌塾では以下のような程度でしか取り上げていませんでした。

熱風呂好きは美肌になれない
(「え!これもダメージ?…物理的ダメージ Part-3」より抜粋)

身体や皮膚の健康によいお風呂の適温は38℃~39℃のあたりです。しかし寒い冬の季節などには、浴室の空気が肌寒いと、もう少し熱めの風呂に入りたくなります。40℃くらいの湯に入る人が多いのではと推定されています。

40℃程度の湯温だと体温・皮膚の内部温は適性に維持されます。肌細胞の壊死を心配する必要はありません。といっても少し長風呂する習慣があると、皮脂が取れすぎて乾燥肌に傾いてはいくでしょう。

問題はさらに熱い湯です。42℃くらいの湯でないとお風呂に入った気がしないという人がいます。カラスの行水であればダメージは少ないでしょうが、5分、10分と浸かる人の肌はかなりの損傷を受けます。皮脂が取れすぎて乾燥しやすい肌になるだけでなく、毎日一定量の細胞損傷が発生します。

「あー、いい湯だった」と真っ赤になった肌が落ち着くのを待つ爽快感がわからなくはありませんが、皮膚は毎日の損傷をカバーするのに必死で、美肌を育てる余裕などはありません。

サッポー先生:

いかがです。踏み込み不足ですね。
これでは、敏感肌との関係があまり見えてきません。
「フンフン、それはそうだ」と読み流されていたかも知れませんね。
その後も、サッポーの視点としてあまり重視しておりませんでした……。

サッポー先生:

ところが、どうもおかしいとうすうす気づき、今年の10月に以下のような美肌塾を発信しました(配信当時)。
すると、多くの方からご相談と「そうだったのか!」との頷きのメールを戴きました。
お風呂の湯温について、不適切との心当たりがある方が多くおられることが伺えました。

サッポー先生:

サッポー美肌塾の敏感肌講義のボトルネック発見です!

寝ずの見張り番…マスト細胞のありがた迷惑な働き
(「敏感肌の原因!?マスト細胞が暴走するとき」より抜粋)

この肌が育つ妨害工作をしているのが、表皮層直下の毛細血管やリンパ管などの結合組織周囲に存在しているマスト細胞です。この細胞が発する信号が痒みの原因にもなっているのですが、一方で毛細血管やリンパ管にも信号を送り、白血球などの免疫細胞を漏出させ、炎症反応の準備・実行の仲介をしています。

痒い、赤みが出来る、赤い膨らみが、赤みのない膨らみが、湿疹が……等々、中にはニキビだと思い込んでいる人もいます。こういった症状が現れたり、消えたりするのです。そしてずーっと続きます。

*中略*

断言しておきます。

マスト細胞が過敏に働くようになった肌において、40度を超える湯への入浴やシャワーの利用を続ける限り、けっしてマスト細胞は大人しくなりません
ここは思い切って、健康法でよく紹介される半身浴に倣い、38~39℃のお湯に浸かる/シャワーを使用するようにしましょう。

顔まで浸かるわけではないから、大丈夫!…などと思っていたら、大間違いですからね。

サッポー先生:

一度過敏な反応がでるようになった肌は、40℃の湯温に戻すだけではなかなか回復しなくなっている、ということを知っておいてくださいね。

サッポー先生:

サッポーはいつも40℃の湯温に設定しております。
41℃だと、もう5分入るのが辛いです。
42℃なんて飛び上がります。

でも、平気で42℃のお風呂に入浴できる方が相当数いらっしゃるのですね。
41℃で長風呂出来る人もいます。
本人も悪いと気づかないし、サッポーもそんな方が相当数いらっしゃるとは想像だにしませんでした。

サッポー先生:

ボトルネックはこのように常識の隙間から生まれていくのですね。

入浴の効用と弊害

サッポーの視点

入浴の弊害

入浴の弊害は、前段でくどくど申し上げたとおり、何と言っても、熱い湯に慣れることの弊害です。因果関係に気づかないから、知らず知らずの内に過敏な肌に誘導されていきます。

熱い湯温の弊害
  1. 皮脂や細胞間脂質(セラミド等)が溶けすぎ、角質剥がれを促進する
  2. マスト細胞(免疫細胞の一つ)が活性化され、刺激に対して皮膚が反応しやすくなる(痒みや、赤み・炎症等)
  3. 痒みを伝える神経がバリア層(角質層)直下まで延びて来、些細な外部刺激に対し、痒みを感じるようになる

今まで、2と3についてはあまり紹介してきませんでした。しかし、多くの人にとって注意すべき重要視点でした。

肌の未来を予想すると、本人を含め、誰かが気づかない限り、原因不明の過敏さや痒みの発生に悩まされる状態が続きます。痒みや炎症は悪循環のきっかけとなっていきます。

湯温が適切でも
  1. バリアー層が湯水で膨潤しやすく、崩れやすくなるので、タオルで洗うなどの習慣があると、垢を落としすぎ(角質を剥がし過ぎ)、肌の未熟化を進行させる→優しいタオルの使用、または手だけで洗う等の習慣が大切

これは今までのサッポー美肌塾においても、随所で注意喚起が行われていたことですね。

入浴の効用

入浴は日本人の寿命を飛躍的に延ばした最大要因だという説もあるくらいですから、やはり健康によいのです。

日本に限らず、世界の人口が飛躍的に増加したのは、寿命が延びたことが最大の要素ですが、その背景は食物に困らなくなったことと、暖かい衣服と住居が確保されたことだといわれます。医療の発達などより、はるかに大きな背景になっているようです。身体が温まると、免疫機能が高まるというところに最大の要素がありました。

日本においても、明治・大正の世を通じ、日本人の平均寿命は45歳までで長らく停滞しておりました。昭和に入り、戦後直ぐまで少しずつ寿命が延び続け、戦後の復興期(1950~1955)直前に、平均寿命は50歳に到達したのです。

ところがこの復興期(1950年)以降、日本人の平均寿命は急激な伸びを見せます。1950年代には主要先進国中最低だった寿命が1970年代にはトップに躍り出、現在に至っています。この推移と期を一にするのが内風呂の普及です。家庭にお風呂のある生活が普及し、長寿化に貢献したというものです。今日ではご存知の通り、日本は世界1・2の長寿国となりました。

入浴して暖まることにより、免疫機能を高め、寿命を延ばしてきたのです。この身体を温める効果はシャワーより、入浴の方がはるかに優れています。これは誰もが実感していることです。

しかし、温かいお風呂が家庭にあるのが当たり前の時代に、入浴の価値は案外知られていないのかも知れません。また、入浴に於ける適切な身体の温め方も、核家族化、固有の生活スタイルの変化等に伴い生活の智慧・掟として、伝わらなくなり、忘れられてきたのではないかと危惧します。

入浴と肌との関係

赤みの発生や湿疹・ニキビなどの炎症は、免疫機能が働いた結果です。免疫機能が高まり、適切に機能する限り、良い影響を与えるわけですが、免疫機能の異常な高まりや低下は逆に重大な弊害をもたらします。

免疫機能の低下は、癌の増加やエイズに見られるように死の危機を高めるものですが、免疫機能の異常な高まりもアレルギー肌の過敏さに見られるように、厄介な肌を演出します

適切な湯温で、入浴やシャワーでしっかり暖まることは、免疫機能を高め、身体の健康、肌の健康によい影響を与えますが、湯温や湯との接し方を一歩間違うと、過敏な肌を作って行きます

入浴は肌にとって使い方次第で良くも悪くもなる関係です。

サッポー先生:

炎症を伴うニキビがある、湿疹がよくできる、赤みができやすい、肌が過敏だ、……等々、あるいはまたシミやシワが、乾燥肌や脂性肌には?…など、入浴やシャワーと様々な状態にある肌との関係も、今後折に触れ、付け加えていきたく思います。

肌状態別・適切な入浴温度

サッポーの視点

  1. 40℃未満のお湯に続けて5分程度続けてつかる
    …炎症や過敏さのない肌に、問題のない入浴法
  2. 38℃~39℃のお湯に10~15分程度
    …炎症や過敏さを持つ肌の日常的な良い入浴法
  3. 38℃~39℃のお湯に20~40分程度
    …半身浴を条件として、全ての肌に良い健康入浴法

これがサッポーの定義した、肌にも健康にも良い入浴温度です。
弊害のない入浴法となります。

 
  • 「40℃未満なんて風邪を引きそう!」
サッポー先生:

浴室を暖める工夫がないと、特に38℃~39℃のお湯は、慣れない人には恐怖かも知れませんね。

健康な肌だと、41℃くらいの湯加減なら、5分程度の入浴に、そうリスクはありません。

サッポー先生:

しかし、他のことで肌を傷めダメージを受けた日などにこのような湯温だと、その時をきっかけに過敏肌に傾いていくということがあります。
「40℃未満」は皆さんにお伝えする安全値です。

入浴は毎日の事ですから、良い影響を受け続けるのと、悪い影響を受け続けるのでは大きな違いが予想されます。

サッポー先生:

半身浴の湯温の方がよく暖まることを知り、健康で幸せな入浴法をカルチャーとして皆様のご家庭に根付かせて頂きたく願うところです。
サッポーの「肌が育つケア」ともピッタリと一致する健康入浴法です。


コメントは受け付けていません。