良い石けんとは?

先月中頃(※配信当時)でしょうか、サッポーご愛用者向け配信の「美肌だより」で『石けん洗浄の長所と短所』と題して、石けんを上手にご利用頂く基礎知識を案内しておりました。
すると、石けんには皆さん関心が高いようで、その後、様々な石けんについて、お問い合わせ・ご質問を頂きました。

これはサッポー美肌塾の読者にも、お伝えしておくべき……と、今日の講義となりました。

石けん洗浄の長所と短所
(サッポーご愛用者向けメールマガジン「美肌だより」より)

サッポーでは顔や身体を洗う洗浄剤は石けんが一番ですよ…と案内しています。しかしいつでも誰にも一番ではありません。適切な使用が前提の話です。石けん洗顔が肌にとってマイナスになることもあります。

石けん洗顔の良さを享受するには、界面活性剤の長所と短所を知っておくことが大切です。

石けん洗浄の長所

石けんの長所は、水に触れることにより界面活性能が消失するため、洗顔後、肌に界面活性剤が残らないことです。

界面活性剤が残らないとなぜ良いのか?それは角質の剥がれを促進しないからです。角質の剥がれが早まると、表皮細胞の育つ時間を奪うことになるので、肌が育つブレーキになってしまうからでしたね。

軽いブレーキか、強いブレーキかは様々ですが、肌の洗浄は毎日のことです。1日の小さな育ちの差が、一ヶ月、一年と続くと、小さなブレーキも大きな育ちの差として現れます。

汚れは落としても、角質は落とさない!これが石けん洗顔の良さです。

石けん洗浄の短所

しかし上の長所は、同時に短所ともなります。界面活性剤が持つ保湿能を発揮してくれないため、洗顔後しばらくの肌を乾燥しやすい状態にすることです。

加えて石けんにはもう一つの短所があります。肌が刺激を感じる弱アルカリ性の性質を持っていることです。すすぐことによってアルカリ性は消えますが、その短い時間に肌に与える刺激が耐えられず、反応してしまう敏感な肌があります。

つまり、肌の育ちが未熟でバリアー能が一定水準に達してない過敏な肌の場合、石けんは使わない方が良いことになります。

石けん以外の洗浄剤(界面活性剤)の長所と短所

石けん以外の全ての界面活性剤はその性質が長く消えないため、すすぎ洗いしたあとの肌(細胞間脂質)にピッタリとくっつき、次の洗浄時まで肌に残り働いています。

この性質が角質を剥がれやすくする短所ですが、洗顔後しばらくは肌に水分を留める力としても働くので、急速な乾燥感がない優しさを備えています。つまりつっぱり感が少ないという長所となっています。

以上のように、それぞれの洗浄剤に短所と長所があります。

肌がよく育ち、バリアー能がある程度以上に働いている肌では、洗顔直後の乾燥しやすさの差はほとんど問題になりません。石けん洗顔の長所・短所と騒ぐこともないわけです。多少未熟な段階にある肌であっても、すぐに保湿・保護のケアを開始すれば乾燥のマイナス影響は避けることが出来ます。

しかし、一般の洗浄剤による角質を剥がれやすくする傾向はどのような肌にもじわじわと影響を与え続ける短所として働きます。肌が育ち度を高めようとする努力に対し、ブレーキとして働いてしまうわけです。

肌は育ち度を高めていくことによって、健康と美しさを増していくわけですから、サッポーでは石けんによる洗浄をお勧めしています。しかし、石けんの持つ短所が働く場合は、そのマイナス面を避けることが前提となるわけです。

石けん洗浄を避けたい過敏な肌はどうする?

サッポーのクレンジングクリーム+すすぎ洗顔を朝・夜の肌洗浄法とします。これなら、肌は反応せず、育ち度を上げていきます。

石けん洗浄の適否判定は、肌未熟化の進行度合い、肌の過敏さの程度により行います。

しかし、この判定は自分の肌で試すより方法がありません。石けんを使用して刺激を感じない、肌に赤みが増さない、またつっぱり感が少ない……といったところがわかりやすい判定ポイントです。同時にノーケアトレーニングをしても良い・してはいけない…の判定目安にもなります。

未熟化が進行した過敏な肌は、けっして石けん洗顔を早くしてみようとは思わないで下さい(^_^;)。順を追って肌の育ち度を高めていきましょう。

このように石けんの基本的な性質と、長所と短所を知っておけば、肌が育つケアを進めていくにおいて、間違いはないだろうと考えましたが、これだけではいけないのですね。

石けんに関する様々な観点を網羅しなければ、耳に心地よい情報に弱いのが、私達女の性(さが)?
するりと落とし穴に嵌りこんで気づいていない現実があります。

よい石けんとは?…ほんの少しの差が大きな差として現れる

丁度、サッポーの製品をモニター中の“kayo”さんのご質問が、多くを語っているように思いますので、紹介します。
一部、上に紹介の「美肌だより」と重複するところがありますが、ご容赦下さい。

“kayo”さんのご質問

> 石鹸での洗顔がいいということで石鹸を探しているのですが、石鹸の形をしていたらどれでもいいんでしょうか?

> お店に行くと、緑茶成分や炭入りだったり、何かのエキス入りだったり、よく汚れが落ちるとか、しっとりするとか書いてあったり…石鹸によって様々な効果がうたわれていてよくわかりません…

サッポーの視点

良い石けんをひと言で言うと、肌に優しい石けんであることです。

石けんの良さのポイントは、界面活性剤の中でも、唯一洗い終わったあと、肌に界面活性剤が残らない界面活性剤(=洗浄剤)であることです。

大切な上の性質は石けんであれば、いずれも共通の性質です。

肌はターンオーバーという仕組みの下に、日々生まれ変わっています。別の言葉で言えば、新陳代謝しているわけです。日々細胞が誕生し、育ち、角質となって身体を護り、やがて垢となって剥がれていくことを繰り返しながら肌の健康と、強さと美しさを維持しています。

界面活性剤が肌に残ると、最表層にある角質が早く剥がれていく傾向が出て来ます。早く剥がれていく傾向は、さらに表皮細胞の一つひとつが未熟なままにターンオーバーしていく傾向を作ります。つまり、未熟な細胞で肌が構成されるわけです。

以上のような細胞の未熟化傾向が様々な肌に対する不満やトラブルのもとになっています。石けんの良さの最大要素は肌の育ちを邪魔しないというところにあります。

しかし、石けんにも大きな欠点があります。
敏感な肌には適していないことです。石けんの性質がアルカリ性であるためです。弱アルカリなのですが、炎症があったり、肌の育ちが未熟でバリア能が低下している肌にはマイナスに働きます。時には赤みを作ったり、炎症を促進します。

随分前置きが長くなりましたが、石けんの一番の長所と短所は以上の通りです。このようにマクロで見ると、良い石けんとは何かが見えてきます。

いろいろなものが入っていたり、しっとりするなどは枝葉のテーマです。何も石けんにそんな機能を持たせる必要はありません。スキンケア製品で上質のケアをすればいいことです。

石けんのマイナス面を出来るだけ小さくしたものが、よい石けんです。ニキビが一つ出来ていたり、蚊に刺されて掻いたところがあったり…と、肌は一律の状態にあるわけではありません。しかし洗うのは一律です。部位毎に洗い方を変えるなんて、そうそうできることではありません。

サッポーの石けんの原料は、洗浄剤の原料として適しているパーム油とパーム核油です。とてもありふれた材料です。

8種類の脂肪酸が混成したオイルですが、サッポーの石けんはこの中から、2種類の刺激の強い脂肪酸を取り除いた6種の脂肪酸と水酸化ナトリウムという劇物(※1)に指定される強アルカリ成分を原料に、化学合成して作られています。

サッポーの石けんが他の固形石けんと異なるのは、原料を脂肪酸レベルで選別していることです。つまり、本当の意味でピュアな原料になっていることです。

このピュアさが、他の自然不純物の存在をも廃し、他の固形石けんにはどうしても発生する遊離アルカリ(※2)の存在「0」を実現しています。しかしアルカリ性であることに変わりありません。

※1…水酸化ナトリウム(強アルカリ)は塩酸や硫酸(強酸)と同じように「毒物及び劇物取締法」により劇物に指定されている。

※2…遊離アルカリは石けんを作る過程でわずかにですが、必ず発生する強いアルカリ成分。過敏な肌が反応しやすい強アルカリである。

いかがですか?
石けんの基礎知識が、少しは強化されたでしょうか?

石けんといっても様々な石けんが作られ、魅力ある言葉で案内されます。
そこに、どんな落とし穴が待ちかまえているのでしょうか?

石けんで見られる落とし穴……例えば、炭と泥

石けんだから良い…とは限らない基本的なお話しはいたしました。
でも、“kayo”さんの質問同様、次に案内する“ふわり”さんの質問(「美肌だより」より引用)はいかがでしょう。

石けんでよく見られる落とし穴です。

“ふわり”さんのご質問

> ……そこで質問なのですが、現在使用しようか迷っている石鹸の中に「炭の洗顔石鹸」という、炭と泥の「吸着成分」で汚れを落とすと謳っているものがあるのですが、この「吸着成分」は界面活性剤のように「肌が育つケア」を進める上で障害になるものなのでしょうか?

相談室の返信

炭や泥はなぜか人気があります(^_^;)。
たくさんのメーカーが炭や泥を利用した石けんを出してますね。

炭の吸着効果は、炭の粒子自身に無数の穴が空いている為(多孔質)、簡単に言うと毛細管現象が起こるのです。吸い込むのですね。これを吸着力と表現したのでしょう。濾過剤として昔から利用されているのはこの機能ですからね。

界面活性剤が肌にピタリと張り付くのとは違って、汚れの方が炭に張り付いてくれるというスタイルです。“ふわり”さんが心配した様な吸着ではありません。しかし、この孔に汚れが吸い込まれるためには、汚れが肌から浮き上がる必要があります。それが水や石けんの洗浄力です。

?……すると、わざわざ炭に汚れを吸着させなくてもよいのでは?と思いますね。ところが違うのです。毛穴の黒ずんだ汚れなどは、石けんで洗っても取れません。といってあまりゴシゴシ洗うと角質ごと取れてしまう……

ここで活躍するのが、粒子である炭であり、泥と呼ばれたベントナイト(ケイ酸アルミ)等であるわけです。

洗浄時の研磨剤として、汚れの溶け込んだ皮脂・油脂が酸化して硬くなったのを削り取るというわけです。

炭や泥の人気の秘密はここにあるのでしょうね。でもこれは硬くなった角質を削る効果として働きます。したがって、短期的には、削る効果を成果として感じる肌が一定割合であるわけです。しかし継続していると、角質剥がれを早めることになるわけですから、ターンオーバーを亢進させる影響が顕著となり、いつの間にか肌の未熟化が進行したことに気づきます。

これではいけません。やはり普通の石けんがいいのです。
普通の石けんの中でも、サッポーの石けんが一番安心です(宣伝)(*^_^*)

というようなわけで、界面活性剤の吸着とはわけが違いましたが、“ふわり”さんの知識データベースが危険を察知するアンテナとして働き始めたようです。落とし穴に嵌らずに済みました。

“ふわり”さん、勇気を持って「肌が育つケア」に取り組んで下さい。サッポーの石けん自慢はまた別の機会にします。(*^_^*)

よい石けんとは?

2つの「美肌だより」を紹介して、ちゃっかり、サッポーの石けん自慢をしてしまいました。


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