痒みの原因と対策

掻いちゃダメ!分かっちゃいるけど止められない!

寒さや、冷たさ、そして暖房、このような環境と付き合っていると、皮膚のあちこちで痒みを感じることが多くなります。読者の皆様にも、痒みに悩まされている人は多いかも知れません。

痒みは不思議な感覚で、痛いと感じる痛覚と接点が多くとても関係が深いそうです。しかし、まったく違った感覚だといわざるを得ません。少々痛いのは我慢も出来ますが、痒いのを我慢するなんて、考えただけでもおかしくなりそうですからね。

血が吹き出てもいいから、掻きむしりたい!なんて衝動が起きるくらいだし、掻いている時の快感を想像したら、もう掻かずにはおれません。でも周知の通り、痒いところを掻いてしまったら最後、もう、次々と痒くなる原因を拡大させていくだけです。

痒いのを掻くのがいくら快感であっても、痒みのない時に掻きたいなんて一切思わないのですから、やはりこれが正しい方向に違いありません。

今回のサッポー美肌塾は痒みについて見ていきます。

痒みは危険を知らせるサイン

痒みは身体に迫った危険を知らせるサインであるといえます。

けっして、掻いたら気持ちが良いよ…というサインではありません。痒みが発生しない状態にしなさいということです。そうすれば、健康が守れますよ、肌の健康や美しさも維持されますよ、ということです。

痒みの大半は乾燥が原因

痒くなる原因の大半は乾燥によるものです。乾燥したら、なぜ痒くなるのか?それは、本来なら表皮の最下層にある痒みを伝える神経が、なぜか角質層直下まで伸びてくるためです。様々な刺激が伝わりやすくなります。

乾燥の影響はそれだけではありません。乾燥すると肌の細胞一つひとつが縮みます。育ちの悪い未熟な角質で護られた肌は大きく縮むので、バリアー(角質層)が隙間だらけになって、異物や刺激が入り込みやすくなります。これらが直接痒みの神経を刺激するのです。

乾燥は、痒み神経の刺激されやすい状態を作るというわけです。

乾燥した肌も、保湿をし、保護のケアをするだけで、痒みの発生はある程度減少します。

しかし、根本的な解決は、痒みの神経が本来通り表皮最下層に位置するようになり、バリアーとなる角質層の隙間がなくなることです。つまり、肌を作る細胞の一つひとつが設計図通り育ち度を上げさえすれば、痒みの発生しない肌となり、その状態が維持できるということです。そう……

  • 対策1=肌が育つケア

…ですね。でも、乾燥とは関係なく痒みの発生する肌があります??
痒みの神経を刺激するのは、乾燥だけが原因ではないようです。

体温が上がると痒くなる

入浴は基本的には身体にいいものですが……

お風呂に入り暖まるだけで痒くなる肌があります。痒み神経は体温が上がると活発になり、敏感に反応する傾向があるからです。シャワーだと同じ湯温でも痒くならないのに、入浴すると痒くなる…などは、入浴の方が体温の上昇効果が高いからでしょう。

運動して身体が熱くなる、お酒で暖まる、睡眠前に身体が暖かくなる…このような体温上昇によっても痒くなる肌があります。これは、痒みを伝える神経が過敏な状況にあるからだといえます。

この痒み神経に大人しくなって貰うにはどうするか?

これはもう神経に安心して貰う以外に手はありません。体温が必要以上に高くなることをしばらくの間徹底して避けてあげることです。

  • 対策2=肌が育つケア+体温を高くしない努力を継続

痒いところを冷やしたりすると、一時的に痒みが沈静化するのは、痒み神経が一時的に大人しくなるからです。けっして体温を下げろという意味ではありません。身体を暖かくすることは免疫機能を健やかに発揮する状態に欠かせない条件です。体温が必要以上に高くなることがいけないのです。

シャワーや入浴時の湯温は低めにする。運動する時は薄着で行う…といった、当たり前の注意でよいのです。但し、徹底しないと信用して貰えないのです。

肌の育ち度が上がり、痒み神経が落ち着きを取り戻すと、多少高めのお湯で入浴しても、運動をしても、痒みの神経は騒ぎません。痒みの発生が無くなります。信頼を取り戻したわけです。

痒み神経を刺激する代表:ヒスタミンとマスト細胞

アトピー肌やアレルギー肌の方にお馴染みのヒスタミンですが、アレルギーではなくても、過敏になった肌はすべて、過敏にヒスタミンを発生させるようになっています。

ストレスによってもヒスタミンは増えるし、マスト細胞を警戒させてもヒスタミンが放出されます。特に過敏になった肌は、マスト細胞の警戒心が高く、様々なことに過敏に反応し、ヒスタミンを放出します。毛細血管の透過性が高まり、免疫能を発揮させ炎症を起こすサインとなり、痒み神経を活発化させる刺激にもなります。

マスト細胞を大人しくさせることは重要な痒み対策になります。

  • 対策3=肌が育つケア+マスト細胞の活性化原因を無くす

皮膚のマスト細胞は表皮直下に拡がる毛細血管周辺に存し、本来はそんなに神経質ではなく、むしろ怠け者といってよい伝達役をしている免疫細胞です。ところが肌を傷めることが度々あると、俄然真面目な伝達役となり、痒みや炎症(赤み・湿疹等)を積極的に引き起こすようになります。

マスト細胞が何に反応しやすいかを知り、備えることが大切な要件となります。免疫システムのアンテナ役ですから、危険だと思われることに反応します。細菌や汚れの侵入に反応し、冷気や熱にも反応します。乾燥による刺激、紫外線の刺激、摩擦・圧迫などの物理的な力に対しても反応します。

マスト細胞が反応しやすい刺激には、一定期間、過保護気味と言える環境を作ってあげることが大切なわけです。もちろん一方で、肌そのものが強化され、肌が作る環境が良化していくことが絶対必要条件です。サッポーの肌が育つケアですね。

マスト細胞については、以前お伝えしておりました。こちらも参考にして下さい。

参考:「敏感肌の原因!?マスト細胞が暴走するとき」

痒み、バイバイ!

いかがでしたか?あなたの痒みはどの種類でしょうか?また、どのようなレベルでしょうか?あるいはまた、複数の痒みのメカニズムが関係しているかも知れません。

痒みは悪循環のスパイラルを起こしやすいものだと、認識しましょう。そして肌の育ち度がいつも背景になっていることも腑に落としておきましょう。以上を参考に、肌が育つケアを続けていけば、必ず痒みとサヨナラできるようになります。

この講義はメールマガジン「サッポー美肌塾」第447号を再編集したものです


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