湿潤療法はスキンケアにも応用できる

怪我の手当ての一般イメージ

湿潤(しつじゅん)療法

転んで肌を擦りむくなど擦過傷や切り傷、軽微な火傷、ニキビや湿疹等々、このような肌の炎症事故は誰もが経験しています。このような時、私達はどうしてるでしょうか?

まずは消毒して、化膿止めの薬を塗りガーゼをあてがう、ニキビだったらこの薬を塗る…などと、何となく定番のパターンができているように思われます。薬の利用、殺菌・消毒、抗炎症剤です。

でも、この湿潤療法はそうではないのですね。

  1. 消毒しない!
  2. 水道水で洗うだけに!
  3. 乾かないように保護する!(空気にさらさない)

「簡単過ぎるんじゃない?こんなので大丈夫?!」…こんな印象でしょうか?

でも、この湿潤療法の値打ちは簡単なだけではありません。

  1. 痛みが少ない!
  2. 早く治る!
  3. きれいに治る!

治る期間が1/2~1/4位に短縮され、炎症あとも残りにくいというのです。「えーっ!ホント?!」と思わず疑ってしまいます。いいことずくめなのですから……。でも、これが事実なのです。

ずいぶん前から、提唱されてきた創傷治療法なのですが、その普及はようやく今世紀になってからじわじわと医療現場でも採用するところが増えてきました。ツールとしての被覆材※(絆創膏のようなもの)が普及してきたからと思われます。今では、この種の被覆材がドラッグストアでも市販されるようになってきました。それまでは医師の手作り被覆材だったのでしょう。

湿潤療法の被覆材(2種類)

  • ある程度透湿性のあるフィルムを利用した被覆材
  • 適度な吸水性を持つコロイド粒子を利用した被覆材

湿潤療法とサッポーの肌が育つケア

湿潤療法…スキンケアと直接関係のない話でしたが、「似てるな」と思われませんでしたか?そう、サッポーの「肌が育つケア」の考え方と同じなのです。

健康と美容を優先するサッポーの視点

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肌を作っているのは薬でも化粧品でもありません。肌なのですから…。肌が本来の営みを実現できる環境を作ってあげるのが、傷の修復にしても、美肌を目指すにしても一番有利なのです。

例えば、赤みを伴うニキビができてしまった時、直ぐにニキビ薬を付けたり、ニキビ専用の化粧品を使ったりしていませんか?赤みやかぶれ症状等、他の炎症も同じです。「湿潤療法」的な肌が育つ良い環境を作るだけのほうが早くきれいに治るのは当然なのです。

一方、上のような敏感さのない肌の場合、時に肌が小さな悲鳴をあげていても気づいていない状況があります。一瞬痒みを感じたり、ピリッとした感覚を覚えたり、何となく肌が違和感を訴えていることがある…等々です。このような繰り返しが美肌や健康作りにけっこう大きなブレーキをかけていることに気づく人はまずいません。

このような肌が、今日のテーマで言う「湿潤療法」的なケア、つまり、サッポーの肌が育つケアを怠りなく続けていると、さらなる強さと美しさの備わった肌に育っていきます。

治療としての視点

湿潤療法は、軽微な炎症の範囲に留めないと、時に大きなリスクがあるということを忘れてはいけません。通常は水道水で洗うだけで、消毒しなくても大丈夫なことがほとんどですが、怖い菌に感染することも絶対にないとはいえないからです。

湿潤療法は質の高い治療といえますが、採用するには、未知の部分を踏まえた判断が必要なため責任が生じます。(※1.2.)傷の治りが遅くて、あとが多少残っても、安全策として消毒や薬を用い、大事に至らないことを優先する医師を責めることはできません。

以上、耳慣れない湿潤療法という創傷治療を参考に、サッポーの肌が育つケアの理解を深めて頂きました。私達の肌の健康と美しさは、日々のケアの選択に大きく左右されています。

本当に正しい選択なのか、自分の常識を、今一度見直してみましょう。正しい選択が多いほど、肌は美しさと強さを増していきます。


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