便利なものには弊害もある ~マスク編~

イメージ画像:マスク

サッポーが時々風除けや紫外線防止の、ツールの一つにマスクを話題にするからでしょうか。このマスクについての相談が意外に多いのです。欠点についてあまり詳細に紹介していなかったからと反省しております。

今、まさに風が気になる季節となりました。気になる程度ですから、毎日のスキンケアにおいて保護のケア(乳液やクリームによる)がそれなりにできていたら、そう心配することではありません。でもこんなことにも思わぬ落とし穴が潜んでいます。

この“気になる程度”なんて便利な曖昧語を使うからでしょう。気にすべき風であっても、気にならない程度に思っている場合が多いのです。マスクについて語る前に、気になる風についてもう少し詳しく見ておく必要がありそうです。

風が脅威なわけは……

気温が下がると発熱体である私達の肌は乾燥しやすくなります。冬がそのピークなわけですが、実際には11月から4月頃までの気温は、肌にとって乾燥する環境だと考えるべきです。そこに風が肌を吹き抜ける状況があると、乾燥効果は一気に跳ね上がります。発熱しない洗濯物でも、風があると早く乾くのですから、肌にとっての影響の大きさは想像できますね。

ところが実際にはあまり風を気にしない実態があると言う……どうしてでしょう?

1.寒さや冷たい風にも、次第に慣れてくるから

イメージ画像:冬の冷たい風

突然気温が大巾に下がると、誰だって警戒します。しかし、季節はゆっくりと移っていくものであり、私達は徐々に寒さに順応していきます。寒い冬にあわせた服装となり、身体を温める工夫が重ねられていくわけです。ところが顔の肌は多少重装備にしたといっても、保湿ケアのの強化と乳液をクリームに代えたり、乳液にクリームを重ねて乾燥防止に努める位でしょう。

私達はこのような対応だけで、ほとんど苦痛を感じなくなってくるのです。防寒された身体で温められた血液が、冷たくなった顔の肌にも巡り、温め続けてくれるからです。ある程度の寒さや風など、大丈夫!の気持ちになれるのです。

多少の風なら平気…が日常感覚になっているのですから、これは乾燥しやすいでしょうね。

2.寒さや風も、時間が短いと苦にならない。でもその繰り返しは……

慣れだけではありません。寒さや風に当たる時間が短いと、実際のダメージも気にするようなものにはならず、直ぐに回復する範囲といえます。しかし、その頻度が多いとどうでしょう。さらに毎日そのような機会が続くとどうなるでしょう。塵も積もれば山となるように、小さなダメージも繰り返されることによって、気づかないままに大きな変化をもたらしてしまうのです。

気温の低い環境がかなり長く続くわけですから、ゆっくりと劣化していく肌に気づき思いやることはけっこう難しいことなのでしょう。

いかがでしたか?私達全員にあてはまりそうですね。

急激で強い寒さや風の被害を受けると、誰だってこれはいけないと気づくのですが、小さなダメージだと、肌が敏感になって悲鳴をあげない限り、気づこうともしない私達なのです。このようにして肌は不要な年輪を刻んでいきます。

話が少し大げさになりましたが事実ですよ。ではどうすればいいのか、風除け対策によく利用されるマスクを例題に考えてみましょう。

便利なマスクには欠点もあります

顔の風除けという意味では、頭からすっぽりかぶるフルフェイスマスクでゴーグルでもつけると完全防備できます。バイクのライダーなら様にもなりますが、そんな格好で街を歩いていたら怪しまれます。

日常生活ではマフラーやショールが妥当なところですが、手軽で便利だからでしょう、大判のマスクを利用する人が多くいます。小さなバッグにも入るし、必要な時につけるだけで効果大だし、少しは風邪予防にもなりますからね。

実用性という点において、サッポーもマスク利用はお薦めの一つです。

  1. 大判で広範囲に顔をカバーできるものがよい
  2. ピッタリフィットより、通気性の良いものを
  3. マスクのヒモや布地が柔らかく、きつくないものを

マスクを選ぶ視点はこんなところですが、注意すべき視点もあります。

  1. 寒さや風を防ぐため必要に応じて利用する
  2. マスクの止めヒモや布地との擦れに注意する
  3. 適度な保湿・保護のケアを省いてはいけない

常識的なことばかりです。

でも、この常識が意外にできていないと言うか、マスク利用の暴走と言うべきか、トラブルの原因になっています。相談が絶えないのですから、気づかないのでしょうね。解説を2点加えておきます。

肌をふやけさせてはいけない!

イメージ画像:マスクをしている女性

寒さや風除けの効果を実感するからだと思われますが、乾燥した環境なら常時つける人が出て来ます。ところがかえって肌を乾燥させたり、時には、炎症トラブルを引き起こすケースがあるのです。

呼気は湿気を含んでいるので、マスクを長くつけていると、肌がふやけてきます。マスクを外すと濡れたようになっている場合がそれです。肌がふやける・乾くを繰り返すと角質が剥がれやすくなるので、乾燥しやすい肌に変化していきます。乾燥を防止したつもりが、乾燥する肌になってしまうという皮肉な結果を招きます。

風邪の予防や感染防止には、密閉度の高いマスクがよいのですが、寒さや風防止なら、バイクならいざ知らず、日常はスカスカで十分なのです。通気性は高い方が肌がふやけなくていいというわけです。もしふやけたかな?と感じたら、マスクを外した後、クリームを追加塗りしておきましょう。

繰り返す摩擦に気づいているか?

帽子にぶら下げるような、風やUV除けのフェイスカーテンのようなものでもあればいいのですが、便利なマスクは顔から落ちないように耳にかけたヒモで引っ張って顔に密着させています。この状態にトラブルを起こす種が芽生えます。繰り返される摩擦が惹き起こす弊害です。

乾いた硬い肌は摩擦に強いのですが、健康な肌とはいえないし見映えも良くありません。そんな硬い肌でも、マスクのヒモなどが強くあたっていると削れてきます。マスクは微妙に動いており、ヒモも動き摩擦を生じているのです。口を動かせば大きく動くし、目を閉じても動くのですから、顔の表面は絶えず動いているのです。気づいて意識していた人は少ないでしょうね。

これと同じことが呼気で湿った肌で続くとどうなるでしょう。タオルで軽く顔を撫でているようなものでしょうが、軽い摩擦でもずーっと続くと角質は予定より早く剥がれるようになっていきます。

鼻風邪をひいて何度もティッシュで鼻をかむ回数が増えると皮むけが見られるようになるのは多くの方が体験し、自覚するようになっているはずです。でもマスクの場合は、このような大きな力ではないので、気づかないのです。

いかがでしたか?

マスクはつけっぱなしで室内でも使用してる~使用頻度が多いといった愛用派は、今一度、マスクを選ぶ視点1~3と、注意すべき視点4~6を見直してくださいね。「常識的なことばかり」といいましたが、常識になっていないかもしれませんよ。


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