今さら聞けない…シャンプーの話 ~リンスイン・ノンシリコン~

洗髪料についてのお話です

リンスインシャンプーやノンシリコンシャンプーって、どんなシャンプーなの?と聞かれて、適切に答えることができる人は少ないと思われます。

「簡単に、一言で」といわれると、サッポーも答えに窮します。妥当なところが、「リンスも同時にできるシャンプー」とか、「シリコンを配合していないシャンプー」といったところです。

でも、こんな答えではあまり参考になりません。「これがいい!」といった話を聞くにつれ、気にはなるが、今さら聞けない……おなじみの言葉になっています。

リンスインシャンプー

リンスという言葉は昔から使用される和製英語のケア用語です。本来の意味はすすぐとか、洗い流すといった意味ですが、日本では洗髪後の髪がギシギシして傷みやすい状態をケアするのに使われるようになりました。

昔はアルカリ性の界面活性剤=石けんで顔も身体も洗っていましたが、髪も石けんで洗っていたのです。ところがアルカリの性質が、髪表面(キューティクル)をひろげてギシギシさせるだけでなく、髪内部に入り込み残留すると、髪内部のケラチン質を損傷します。この弊害を避けるには、すすぎがとても大切だったわけです。

実際にはすすぎだけでは上手くいかないので、酸性剤(クエン酸や酢)を使用してアルカリ性を中和していました。これがリンスとかリンス剤と呼ばれたのです。石けんによる洗髪をしていた時は、リンスはなくてはならない洗髪後のケアだったのですね。

頭皮には良い石けんも、髪にはマイナス面が多かったためでしょう。中性の界面活性剤が登場してからは、シャンプーのほとんどはこのタイプになりました。

洗髪後に髪を整えるのは、コンディショナーと呼ばれることが多くなりましたが、リンスインのリンスは当時の名残で、コンディショナーの意味で使用されています。従って、アルカリ性を中和する機能はなく、クエン酸や酢が入っているわけではありません。

つまり、リンスインシャンプーとは、現在ではシャンプーにコンディショナー機能を持たせたものと理解すればよいわけです。髪のコンディショナー機能とは、髪表面(キューティクル)をコーティングして、さらさらと櫛通りをよくしたり、静電気の発生を抑制したり、油脂膜等で乾燥を防止し、保護して整えることを意味します。

ここで疑問が出てきます。「シャンプーだけで髪のコンディショニングもできるなら、みんなそうすればいいのに?!」それはそうですね。毎日の洗髪やヘアケアがとても簡単に済むのですから……。

でも、そうはいきません。言うならば、オールインワンクリームとか、BBクリームのようにケアの簡便化を狙ったものです。簡単さ、便利さにおいては有益ですが、良く育った頭皮、丈夫で美しい髪作りの視点からは、落第です。

洗浄(シャンプー)、補修(トリートメント)、保護(コンディショナー)の、それぞれのケアにおける加減が、スキンケアと同様、とても重要な意味を持っています。一日ぐらいなら便利で良いとも言えますが、毎日になると大きな差となって現れます。

ノンシリコンシャンプー

ノンシリコンシャンプーとは、名前通りシリコンを配合しないシャンプーのことです。でも、そもそもシャンプーに、シリコンを配合する必要はありません。現在も、多くのシャンプーはノンシリコンだし、シリコン配合のものでも髪に悪い影響を与えるタイプが多いとは限りません。

では、なぜわざわざノンシリコンを謳わなければいけないのでしょう?たぶん、ノンシリコンシャンプーの名称は、シリコン入りのシャンプーは良くないとのメッセージ性を持たせた販売戦略なのでしょう。

シリコン油はコンディショニング機能の一つ、さらさらと櫛通りの良い状態を作り、髪が傷むのを防ぐ役割を担っています。これは、シリコン油が他のオイルと比べ、撥水性の並外れて高いことを利用してさらさら状態を作り出しているものです。(撥水性=水をはじく性質=耐水性)

一方でサッポーは、シリコン油で耐水機能を強化した「ベースメイク製品や日焼け止め製品の常用」は、徐々に肌の水分不足を招き、敏感な肌に変えていくので、いざという時だけのスポット使用に留めることを鉄則に!と薦めております。

石けん洗髪は髪をギシギシさせる

肌の角質層が生きた表皮細胞部分と一体化しているのに比べ、毛髪(角質層部分)は頭皮(毛母細胞)と繋がってはいますが、一体化しているわけではありません。従って、髪の場合、シリコンが頭皮のバリアー能を低下させる心配はありませんが、シリコンの付き加減によってはさらさらを通り越して、髪そのものを乾燥させてしまうのです。

シャンプーにシリコン油を配合すると、洗うだけでさらさら感が出ますが、悪いことではありません。問題は過剰な配合になっていた場合です。直ぐにはわかりませんが、使い続けると、乾燥が進み、パサつく髪に変わっていくのでわかります。

ノンシリコンシャンプーの名称は、シリコン油の弊害を強調することにより、ノンシリコンなら心配ないことを売りにしているのでしょう。でも、ノンシリコンシャンプーとは、一般的なシャンプーのことなのですね。

中には悪のりして、シリコン配合のヘアケア製品は何でも悪いといった商法もあるようです。コンディショナーやトリートメントにまでノンシリコンを謳うものもあります。一概に悪いとはいいませんが、シリコンの良い面も大いにあるわけですから、その効用が適度に発揮されるコンディショニングケアを目指すべきでしょう。

サッポーは、シャンプーは適切な洗髪料であること、コンディショナーは適切な髪のコンディショニング剤であること…が良いと思っています。名称や偏ったこだわりに振り回されないようにしましょう。

いかがでしたか?

ヘアケア製品を見る視点の一助となれば幸いです。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • リンスインシャンプーはシャンプーとコンディショナーを合体、便利指向の製品
  • シリコン油の使用は美髪作りの敵にも味方にもなる。しかし、シャンプーには不要
黒板に注目!

編集後記

ノンシリコンを謳い文句にした商品が流行った時、違和感を覚えました。シャンプーにシリコン油は必要ないし、サッポーでは発売当初からノンシリコンだったからです。

と同時に基本的なことであっても、改めて伝えるのは大事なんだなぁと思いました。

この講義はメールマガジン「サッポー美肌塾」第570号を再編集したものです


コメントは受け付けていません。