過信するのは危険!?SPF値、PA値…数値よりも大切なことがある

数値は信用していいの?だめなの?

春、紫外線の強い季節です。

太陽の恵みはありがたいもの。でも、太陽光に含まれる紫外線は、こと人体にとって「百害あって一利なし」とも言う人もいて、UVケアは今や常識となりました。一利なしは言い過ぎのようにも思いますが、肌にとって害の方が圧倒的に多いことは事実です。

紫外線によって、肌が赤くなる「火傷」や黒くなる「日焼け」は誰もが経験しています。それらを繰り返していると、いつかシミやシワ、たるみとして表面化するのも常識化しています。このように、UVケアの大切さを納得・実感するようになると、紫外線防止効果の高いものを使いたくなるのはごく自然なことです。

この時、よく目安にされるのが、SPF値やPA値です。この値が高いほど、しっかり肌を守ってくれるような感じがします。

でも、そこに間違いはないのでしょうか?
単純に信じても良いのでしょうか?

SPF値、PA値とは?

そもそも、SPF値、PA値とはどのような値なのでしょう?

SPF値(紫外線防御指数:Sun Protection Factor)

紫外線の中でも破壊力の高い短波長のUVB波、この防御効果を現す指標で、ほぼ世界共通の指標となっています。

UVB波を浴びると赤い斑点が現れ、やがて赤みを帯びた火傷症状になり、肌荒れ、乾燥、シミの原因となります。

SPF15は、何も防御せずに紫外線を浴びた場合と比べ、赤い斑点が現れるのを15倍遅延させる…という指標です。例えば、15分で赤みが現れる人だと、15分×15=225分(3時間45分)の間は大丈夫という目安です。20分で赤みが出る人なら、20分×15=300分(5時間)位は大丈夫と読み取ります。

PA値(UVA防御指数:Protection Grade of UVA)

長波長の紫外線UVA波の防御指数で、日本独自のもので、最近はSPF値よりこちらの値を重視する傾向が強くなりました。

数値の持つ説得力と信頼感

UVA波は黒化(日焼け)と真皮層の弾力繊維を破壊します。日焼けとシミ、シワ、たるみの主たる原因です。

現在、指数はPA+、PA++、PA+++、PA++++の4段階あり、黒化を遅らせる(防御の)能力を表す。PA+は2~4倍遅らせる、++なら4~8倍、+++は8~16倍、++++は16倍以上というわけです。

このようなSPF値、PA値を決定するためのテストは、10人~25人の被験者に人工的な紫外線を当て、厳密な試験方法と一定の条件の下で行われます。だから、数値そのものはそれぞれに信頼できるものです。

SPF値、PA値に騙される!?

しかし、「数値の高い製品を使っていたのに、日焼けをしてしまった!」などといった声が聞かれます。SPF値、PA値を信用してはいけないのでしょうか?

この件に関するサッポーの見解は、以下の通りです。

  • SPF値、PA値はテスト結果として、信用して良い。
  • 実際の使用において、紫外線防御能は値通りにはならない。

つまり、信用する・信用しない、どちらも正しいということです。

一体、どういうことでしょうか?
テストの内容を踏まえて、解説します。

1.テスト時、UV製品の使用量は約1cm3

サッポーが知る限り、こんなに大量につける人はいませんでした。1cm立方のサイコロを想像してください。実際には、そのサイコロの1/4~1/3の使用に留まる人が大多数です。多めにつける人でも1/2程度といったイメージです。このように見ると、テストと同じ量をつける人はごく稀だと推定できます。

SPF30の製品を使用としていても、実際使用する量に換算すると、SPF8~10とか、せいぜい15に相当するといったところなのです。

2.時間の経過につれ、風や汗、物理的接触でUV防止力は失われている

テスト環境は風も汗もない室内で行われます。物理的接触もありません。つまり何も邪魔するものはありません。それに対して、実生活は何でもありの環境です。

これらを考慮すると、SPF30といっても、実質はSPF10程度だと思わねばなりません。しかも、時間の経過とともに取れていく(崩れていく)ので、防御は穴だらけになっていきます。

UVケア効果を維持するにはどうしたらよいか?

「見映えだって大事だから、そんなにたくさんつけられない。でも、紫外線ダメージは避けたい!」

さて、どうすればいいのでしょうか?
ここは、シンプルに考えましょう。

化粧(UVケア)直しを怠らないこと
メンテナンスを面倒がらない

あまり長時間のUV防止は期待できない、しかも化粧崩れによる防御能の低下を防ぐとなれば、化粧直しを怠らないようにすればいいのです。紫外線が特に怖いのは昼間だから、1~2回のメンテナンスで事足ります。

UV防止能を強化したい時はUVケア製品を重ねる

例えば、UV下地にファンデーションを重ねることです。それぞれが同じ程度の能力なら、UV防止能は倍増します。

化粧直しができない時は、SPF値やPA値の高いものを使用する

SPF50とか、PA+++などです。数値の高いものは、スポーツ時や特別な外出時などに適しています。

ただし、連日使用はタブーです。こういった製品は耐水機能を強化している(ウォータプルーフ)ので、継続して使用すると、乾燥肌、敏感肌に誘導されていきます。

SPF値、PA値の表示がないものは?

サッポーのUVケア製品にも、表示はありません。しかし、日常生活に使用する範囲なら、強い紫外線も十分に防御してくれるものです。

サッポーはどうしてSPF値やPA値を表示しないのか?

今回の解説でおよそ察しいただけたと思いますが、SPF値やPA値に頼り、その値を鵜呑みにする人が多いからです。これでは紫外線ダメージを避けることができません。親切が仇になっては元も子もありません。

  • 「しっかりUVケアをしていたのに、シミを作ってしまった!」
  • 「UVケアは毎日していたのに、シワやたるみが……」

このような悲劇を避けるためには、数値に頼るのではなく、適切なタイミングで化粧直しをする習慣、紫外線とつきあう程度によって、UVケアを重ねるといった習慣を身につけることの方が大切なのです。

いかがでしたか。
SPF値、PA値を見る視点、ご理解いただけたでしょうか。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • SPF値やPA値を正しく知り、UVケアの失敗を無くす
  • SPF値・PA値はあくまで参考に留めるのが適切な視点
黒板に注目!

「サッポー美肌塾」第583号 / 2015年4月8日 発行


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