夕方にやってくる、肌のくすみ

それは夕方にやってきます

スキンケア相談室に届いた “くすみ肌”の相談を紹介します。

夕方になると、顔の肌色が暗くなるというか、くすんだようになります。でも、次の日には元に戻っていて、また夕方になるとくすむ、の繰り返しです。

鏡を見る度に憂鬱で、何とかしたいです。どうしたらよいか教えてください。

夕方のくすみ、「私もそう!」と、心当たりのある方が多いのではないでしょうか。

これはどういう現象なのか、解説してまいります。

解説の前に、そもそも“くすみ”とは?

くすんだ肌とは、どういった肌を指すのでしょう。実はとても便利な言葉で、薄いシミや目のクマまでくすみだ、と言う人がいるように(実際、間違いではありません)、明確な定義がないままに、皆さん好きなように使っているのが実際です。

ここでは、相談にあるような、夕方が近づくと目立ってくる“肌のくすみ”に限定して解説していきます。実は、肌のくすみの多くは、このタイプなのです。だから、このくすみと対処法を攻略すれば、ほとんどのくすみは解消していきます。

まず、くすみ対策の本道をつかみ取ってください。

くすみを作る三大要素

  1. メラニン色素の生産量が若干多くなっている
  2. 毛細血管の静脈流が悪く、血液が滞留がちになっている
  3. 未熟な角質で、肌が構成されるようになっている

この3つの項目、しっかり覚えてくださいね。

この3つの項目において改善が進むと、くすんだ肌色は簡単に解消していきます。夕方になってもくすまなくなるのです。改善方法は後述しますが簡単です。但し、簡単といっても、今日・明日にも、直ぐにくすまなくなるといったものではありません。期間はそれなりにかかります。

具体的なくすみ対処法に入る前に、なぜ、夕方になるとくすんでくるかを押さえておきましょう。

どうして夕方になるとくすんでくる?

■イメージ画像■

これは光が見せるイタズラなのですが、“光にイタズラさせるような肌”になっていることが背景としてあります。どういうことでしょうか?

未熟な角質でできた肌は水分が少なく透明度が低いのですが、夕方になって、汗を含んだ皮脂が増えると、角質層(肌)の水分量が増え、透明度が高まってきます。すると……

  • 肌の透明度が高まると、表皮層に分布しているメラニン色素の黒さが浮き上がって見える。
  • 肌の透明度が高まると、真皮層上層にある毛細血管で滞留している静脈血の赤黒さが浮き上がって見える。

いかがですか?何となくくすみの原理が見えてきたでしょうか。
さらに詳しく解説します。

角質層まで押し上げられたメラニンは無色なので、光が当たっても、肌は白っぽく見えるだけです。しかし、次第に汗によって角質が水分を含むようになると、角質層の透明度が高まり、光が表皮層や真皮層まで照らすようになります。すると、表皮層のメラニン色素や真皮層の血液の色が鈍く反射し、肌色を黒っぽく見せるようになるのです。

上のような現象を光のイタズラといったのです。実際に肌が黒ずんできたわけではありません。角質層の透明度が高まっただけなのです。でも、何か理不尽ですね。肌の透明度が高まるのは、良いことなのでは?!というわけです。

これではまるで、肌に透明感が出てくるのは良くないことのように思えます。
実際に、そうなのでしょうか?

いいえ、そんなことはけっしてありません。でも今の肌の透明感の現れ方は褒められる透明感ではなかったのです。余計に謎が深まってしまいましたね。

では、いよいよ、くすみの対処法に講義を進めていきます。

根本から、くすみを解消する対処法

対処法を理解するために、最初に挙げた「くすみを作る三大要素」を思い出してください。

まず、若干多くなっているメラニン生産量を正常に戻すことが挙げられます。そして、血流が夕方になると滞留してくるのを改善する必要があります。そして最後に、角質がしっかりとしてくれば、これでくすみを作っている要素は全てなくなるわけです。

具体的な取組は、次のようになります。

1.肌が育つケアで、いつも透明度の高い角質を作る

サッポーがいつも言っている、肌が育つ環境を作るために、適した化粧品を使って、日々のスキンケアを行うだけのことです。後は、ターンオーバーを経る毎に、肌が育ち度を上げていくので、肌本来の透明度も高まります(ターンオーバーの正常化)。過度な皮脂や汗の分泌も次第に安定してきます。

2.メラニン色素の生産量を減らし、正常化させる

紫外線を避けるのは当たり前ですが、メラニンは紫外線暴露によってのみ増えるのではありません。肌が感じるあらゆる刺激が要因となっています。1のようにバリアーとしての角質層の能力高まると、メラニンを作るメラノサイトの環境が良くなり、自然にメラニンの生産量を減少させるのです。メラニンを増やして肌を守る必要性が少なくなるからです。これが本当の美白の考え方です。間違っても美白化粧品でくすみを……などと考えてはいけませんよ。

3.肌の育ち度に比例して、血行が良くなる
運動習慣を取り入れるのも手

角質層の状態が良くなり強化されると、表皮細胞層の状態も良くなります。強化された表皮で守られると、真皮層最上層にある毛細血管の環境も良くなります。次第に血行も良くなり、滞留することが改善されていきます。毛細血管も、常に新陳代謝して作り替えがされています。良い環境で作り替えられた毛細血管は血流が良くなるのです。

しかし、毛細血管は環境作りだけでは、改善のスピードが遅いかもしれません。そのように感じた時は、適度な運動習慣や適切な入浴法を取り入れて改善の後押しをしてあげましょう。

いかがでしたか。夕方になるとくすんでいた肌の解消法、良い環境を作ることで、良い循環ができ、くすみの三大要素が一気に解消に向かうのですね。一気にと申しましたが、一斉に良い方に向かい出すということで、一気にくすみが解消するわけではありません。肌の育ちと共に、いつしかくすみ知らずの美しい肌・健康な肌になっていくという意味です。

追伸

肌が育ち度を上げ始めると、角質層の水分量が増え、肌の透明度が高くなり、くすみがひどくなったように感じることがあります。でも、この透明度の高まりは、本格的な透明感のある肌への一歩です。焦らないで肌の変化を見守りましょう。遅れて、メラニン量も血流も改善が進み始めます。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 夕方くすみの三大要素は、メラニン・血流・角質の状態
  • ターンオーバーの正常化が、くすみの根本的解消
黒板に注目!

「サッポー美肌塾」第609号 / 2016年4月6日 発行


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