肌質は遺伝だと諦めていませんか?8割は○○で決まる!

さまざまな肌トラブルのイメージ

「肌質は遺伝するのでしょうか?」

「母親が、ニキビ肌だったから、私のニキビも諦めるしかないのでしょうか?」

このような質問をスキンケア相談室に時々いただきます。

ニキビができる肌、毛穴が目立つ肌、あるいはアトピー・アレルギー症状が顕著な肌、シミ・しわができやすい肌……等々、これらは、両親または祖父母から遺伝した肌質が原因なのでしょうか。

実際にメラニンを作ることに関連した遺伝子、健全な角質作りに関連した遺伝子、真皮層の弾力繊維層を作るコラーゲンの分解に関連した遺伝子等々が発見されているので、冒頭の疑問が浮かぶのも無理はありません。

しかし事実は、これら遺伝子に変異が起こり、遺伝子の出す情報に乱れが生じることから、肌トラブルに見舞われるのです。だから、遺伝子そのものより、変異するところにこそ問題があるといえます。

さて、そういうことなら、肌質と遺伝は関係なさそうに思えます。もっとも、変異しやすいことも遺伝かもしれないのですから、全く関係しないとはいえませんが……

サッポーは、肌質に影響しているのは、遺伝が2割、8割は肌環境、生活習慣(ケア習慣)が作りだした要素だと考えています。遺伝的要素が例えあったとしても、それ以外の部分が大きい、ということです。

今日の講義ではそのあたりを解説していくことにします。

遺伝じゃない?ニキビができるメカニズム

ニキビに悩む女性のイメージ

ニキビとは、皮脂の毛穴詰まりが成長したものです。では、皮脂の分泌が多いとニキビになるのでしょうか?

そうではありません。皮脂分泌の多さは肌質遺伝も考えられます。実際に分泌量の少ない人と多い人では2倍の差があります。具体的には、全身1日の皮脂分泌量は、少ない人達で1g前後、多い人達で2g前後といったところなのです。顔だけなら、さらにその数パーセントに過ぎないでしょう。

また、皮脂は本来詰まるような硬いものではありません。だからどんなに皮脂が多くてもニキビの直接原因にはならないのです。

皮脂詰まりのきっかけは、毛穴出口付近の角質が硬くなることです。毛穴は本来ピタリと閉じているもので、分泌される皮脂は閉じた毛穴を押し拡げながら出てきます。出たあとは自然に毛穴は閉じます。ところが角質が硬くなると、ピタリと閉じずに隙間ができるのです。この隙間に皮脂が滞留します。滞留した皮脂は脂質化(固形化)し、次々と皮脂詰まりが成長していきます。溜まった皮脂が大好きなアクネ菌が増殖することになり、炎症ニキビになるケースも出てきます。

角質の硬くなるのには、いくつかの要因があります。紫外線や乾燥、皮脂や化粧品油脂の酸化などいろいろありますが、最も大きなものは、洗い過ぎによるダメージです。洗い過ぎて角質(垢)が必要以上に剥がれ、ターンオーバーが早くなり、未成熟な角質が肌表に現れるからです。未成熟な角質はすぐ乾いて硬くなりやすいので、毛穴出口付近も当然硬くなります。このようにして悪循環が始まります。

洗い過ぎに関しては、ここでは深く解説しません。下記サッポー美肌塾をご参照ください。

参考:「肌が求める化粧品…洗顔料編」

いかがでしたか?
ニキビの真の原因は遺伝体質ではありません。毎日の肌洗浄と適切な肌管理ができていたら、ニキビとは無縁の肌になります。言い換えると、ニキビは生活習慣病そのものだといえます。

目立つ毛穴も生活習慣病である

「父は肌理が粗く、毛穴が目立つ!私に遺伝したみたい……だから、半分諦めている」

肌理、毛穴も肌質の一つで、遺伝的要素があることは確かでしょう。
でも嘆くことはありません。前述の通り8割の生活習慣で、肌理が整い、毛穴も気にならないようになります。

解説していきます。

肌の拡大写真

まず手の甲をつぶさに見てみましょう。拡大鏡がある方は当てると分かりやすいですね。小さな三角形の丘がたくさんあり、丘と丘の間は直線的な溝で仕切られて見えます。これらを皮丘と皮溝といいますが、文字通り凸凹しています。皮丘部分は一つの角質ではなく、たくさんの角質が集まって出来ています。

この皮丘と皮溝の存在が鋭角的で明瞭な肌が、肌理が整った肌です。一方、肌理が粗い肌はというと、一つひとつの凹凸が明瞭でなく、なだらかになっていて、丘が連なって見えます。三角形の丘が少なくなっているのです。

これは皮丘を構成する角質細胞一つひとつが痩せているからです。つまり、未成熟な細胞達で作られており、肌理が粗く見える原因です。この手の甲で起こっていることが、顔の表面でも起こっているのです。

次に毛穴の解説をしていきます。

毛穴は肌の凹んだ部分のことですが、一つひとつの細胞がよく育ち太っていたなら、いつも閉じた形になります。これが目立たない毛穴です。しかし、その細胞が痩せて小さいとどうなりますか?肌の表面積が変わらず細胞の数も変わらないのですから、痩せて小さくなった分、毛穴は拡がらざるを得ないのです。これが目立つ毛穴です。

では、肌理を整え、毛穴を目立たなくするには、どうすればよいのでしょうか?

答えはニキビと変わりません。角質が予定より早く剥がれていくような環境を作らないことです。つまり、角質(垢)を洗い過ぎる洗浄、紫外線や乾燥ダメージ、あるいは酸化によるダメージで角質の傷みを促進しないことです。月を追う毎に、肌理が整い、粗さがなくなり、目立つ毛穴もなくなってきます。とてもシンプルで単純なことです。

今回は、ニキビと毛穴を取り上げましたが、シミやしわだって同じですよ。
いくら遺伝要素があっても、ベースになっているのは、一つひとつの細胞の健全な育ちにあります。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 肌質の遺伝的要素は否定できないが、ほとんどは普段の肌管理で決まる
  • 角質が痩せて小さくなることは、様々なトラブルに繋がっている
黒板に注目!

編集後記

肌だけではなく、自分にとって都合の悪いことはなんとなーく、遺伝のせいにしてしまいがち(^^;)

ではなく、反面教師として頑張らなくちゃ!ですね。もちろん尊敬もしていますよ(^_^)

「サッポー美肌塾」第645号 / 2017年8月23日 発行


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