赤ちゃん(新生児・乳児)のスキンケア、どうしたらいい?

赤ちゃんのイメージ画像

一歳になるまでは乳児、ただし、出生後28日未満は新生児と呼び分けることもありますが、母子保健法では、この一才未満の乳児を赤ちゃんとしています。今日のサッポー美肌塾では、この赤ちゃんのスキンケア(肌管理)について講義します。

赤ちゃんのスキンケアは親に100%の責任があります。ただ、会話が成り立つ前なので、会話ならざるコミュニケーションが必要です。五感と智慧を働かせて、赤ちゃんの肌のご機嫌を伺いながら対応していくことが基本となります。

このように言うと、とても難しそうに思うかもしれませんが、簡単で易しいものです。なぜなら、大人の肌と基本的な性質は同じだからです。ただし、赤ちゃんだけの肌事情を少しばかり知っておく必要があります。

  • 赤ちゃんの、肌の特徴は?
  • ダメージへの対処は?
  • 赤ちゃんの皮膚トラブルあれこれ

今日の講義は、上の3つの視点から基本を知り、考え方や対処法を身につけていただきたく思います。可愛らしい赤ちゃん、肌も美しさが続くように育んでいきましょう。

赤ちゃんの、肌の特徴は?

肌の基本構造は、大人と一緒で、性質も同じですが、まだ発達途上にあると言うことをいつも考慮する必要があります。

赤ちゃんの肌は弱くデリケート…スキンケアは必須です

思わずほおずりしたくなる赤ちゃんの肌は、素晴らしい肌の象徴のようによく引用されますが、その現実は、とても弱くデリケートだと認識してください。乾燥でカサカサしたり、かぶれを起こしたり、皮膚感染によるトラブルにも巻き込まれやすい肌です。

  • 皮膚が薄い(皮下組織、真皮層、表皮層全てが薄い、大人の約半分)
  • 身体全体の水分量は多いが、皮膚の水分は少なく、バリアー力は弱い
  • 表皮の角質層の層数が少ないため、乾くとバリアー力はさらに低下
  • 出生後3ヶ月くらいは母親から受け継ぐ黄体ホルモンの影響で皮脂は活発
  • 出生後3ヶ月を過ぎると、皮脂は極端に少なくなる(大人の半分以下)

皮膚は身体のバリアーとして働く最大の臓器ですが、赤ちゃんの間は未発達なのです。しっかり育って完成するには2~3年を要すと言われますから、乳児の間はまだまだ能力不足の肌だと心得ましょう。外部環境の悪影響をとても受けやすい肌なのですね。

このように、赤ちゃんの肌の弱さを知れば、保湿だ、保護だと、大人のようにスキンケアをしてあげる必要があると分かります。しかし、赤ちゃんの肌を取り巻く環境は大人ほど過酷ではありません。肌環境を作る基本さえ外していなければよいのです。

赤ちゃんにスキンケア製品の使用は過保護な弱い肌を作る……は間違い

一時、肌の過保護はいけない…云々の考え方が流行ったことがあり、保湿や保護のケアそのものを否定する動きがありましたが、これは大きな勘違いですから、けっして真似しないでください。

皮膚は筋肉や精神と異なり、鍛えて強くなるものではありません。皮膚は、負荷(ダメージを与える)をかけた分、傷み、弱くなっていくのみで、よいことなど一つもありません。

衣服が使った分、傷み、くたびれていくのと同じです。ただ、皮膚の素晴らしいのは、ターンオーバーの仕組みによって絶えず新しい皮膚に新陳代謝していることです。

これは赤ちゃんの肌も同じです。よきスキンケアの下で、しっかりと未来の肌作りの基礎を作っているときです。このように考えましょう。

ダメージへの対処は?

考え方は私達大人と全く同じです。ただし、赤ちゃんの肌が未発達であることを考えると、一番注意が必要なのは乾燥ダメージへの対処です。

乾燥ダメージへの対処

汗が多い環境だと、保湿や保護のケアはさほど必要ではありませんが、赤ちゃんの肌環境は様々、肌の状態を見てケアの必要性を判断してあげましょう。

基本は、乳液だけでOKです。乾きがちでカサカサ部位があるようなら、化粧水も追加してあげるとベストです。季節や環境、肌の様子を見て組合せを決めましょう。クリームを重ねて、保護力強化もOKです。

もちろん、ベビー用○○といった製品なら、ドラッグストアでもリーズナブルな価格で手に入ります。一品で済ますなら、必ず油性成分の配合されたものにします。

紫外線ダメージへの対処

陽を適度に浴びたり、暑さや寒さといった外気に当たるのは、心身の発達や調節力を付けるために良いことです。しかし、紫外線が肌にとって有害であるのは大人と何ら変わりません。戸外で過ごすときは、赤ちゃんだってUVケアをしてあげるのが基本だといえます。

おそらく毎日外に出られるでしょうから、UVケアは日課にしましょう。紫外線吸収剤を使用したものより、刺激の無い紫外線散乱剤で防御をするタイプのものを選んであげましょう。大人が使う日焼け止めクリームなら上等です。ただし、汗で崩れやすいからと、耐水機能を強化したタイプ(ウォータープルーフ)は避けてください。使い続けていると、乾燥しやすい赤ちゃんの肌が、さらに乾燥しやすくなり、敏感な肌状態を作ってしまいます。

肌の汚れへの対処
ベビーオイルやベビーローションを活用

赤ちゃんは衛生観念がなく、汚れていても平気です。気がついたらすすぎ洗いしてあげるのが適切です。すすぎ洗いが難しい場合は、濡れたガーゼやタオルで肌を湿し、くれぐれも肌を擦らないように注意しながら、優しくぬぐってあげます。一日に何度でもOKです。

ただし、肌が濡れたあとは、乳液または、ベビー用○○等、乾燥保護力があるものをザッと塗り伸ばしておきしょう。水分で濡れた赤ちゃんの肌は特に乾燥ダメージを受けやすいからです。

そして、一日一度は泡立てた石けんで、顔も身体も洗ってあげるのが基本スタイルです。その際は、タオルやガーゼなどは使わず、手指と手のひらで、なでなでしながら洗うのがベストな方法です。日に二度以上、石けんや洗浄剤を使うのは肌の育ちに良くありません。

かぶれや湿疹等、炎症を起こしている部位には石けんを始め洗浄剤は使用すべきではありません。炎症の治りを遅くします。この場合はすすぎだけで十分です。

赤ちゃんの皮膚トラブルあれこれ

  • かぶれ、おむつかぶれ
  • 汗疹(あせも)
  • 頭皮に黄色いカサブタ?
  • 湿疹
  • アレルギー性皮膚炎(アトピーも)
  • カンジダ皮膚炎
  • 風邪熱で発疹が……
  • ウイルス感染症(はしか、風疹、水疱瘡、手足口病…etc)
  • 等々

赤ちゃんの、皮膚トラブルの定番ともいえる諸症状です。

おむつのイメージ画像

赤ちゃんのかぶれと言えば、代表はおむつかぶれです。皮膚のバリアーが未発達なのが一番の原因ですが、肌が濡れた状態で、おむつや衣類などと擦れると、ふやけたバリアーは簡単に壊れ炎症を起こします。

尿や便で濡れた状態で放置することはやめましょう。トラブルの拡大に繋がりやすく、治りにくくなるので、注意が必要です。

赤ちゃんに多いカンジダ皮膚炎も濡れた状態・湿りを帯びた状態が生み出す炎症です。真菌の一種であるカンジダ菌というカビ菌の増殖が原因ですが、大人の場合、まず発症しません。誰の肌にも存在する常在菌の一種ですが、大人の場合、濡れたり、湿りを帯びた状態だと不快なので、何らかの対応を自然にするからです。

汗を掻いても、気付けないことが多いため、赤ちゃんに多発するのです。汗疹だってそうですね。

赤ちゃんの頭皮に黄色い柔らかなカサブタが、いくつもできて慌てることがありますが、これは過剰な皮脂が脂質化してこびりついたものです。3ヶ月前後までの赤ちゃんに見られる特有の現象ですが、まだ母親の黄体ホルモンを受け継いだ影響が残っており、皮脂が活発なのです。毎日石けんの泡で(シャンプーでもOK)、優しく洗っていたら発生しない現象です。

発生してしまったら、仕方がありません。柔らかいからと無理やり取ろうとせず、優しく毎日洗い続けてください。自然に取れていきます。放置すると、雑菌や真菌などが増殖して炎症を起こすので注意が必要です。

アレルギー性皮膚炎やウイルス感染症は、話が拡大しすぎるので、ここでは触れません。医師に診て貰うのが賢明です。

ただ、前段で「赤ちゃんには衛生観念がない」お話をしましたが、そのことをよく理解して、毎日の沐浴で、顔・頭皮や身体の洗浄を怠らないようにしましょう。また、赤ちゃんの衣類や触れるものについての衛生環境にも注意してあげることが大切です。これだけで防ぐことができる赤ちゃんの皮膚トラブルは多いのです。感染症も含めてですよ。手足口病などはその典型です。

いかがでしたか?

以上、赤ちゃんのスキンケアでした。多少の差異はありますが、みなさんが普段していることと同じでしたね。

ただでさえ、育児の不安がある時期ですが、スキンケアには自信を持って取り組んで下さいね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 赤ちゃんも大人も肌の構造は同じ、スキンケアも基本は同じ
  • 赤ちゃんの肌トラブルは様々あるが、お世話する上で防げることも多い
黒板に注目!

編集後記

よく「赤ちゃん肌になりたい」という声を聞きますが、本当は弱くて脆い肌なのですね(^^;)

そんな肌も手入れ次第で健康&キレイをキープできます。今子育て中の方、これから子育てする方、今回の講義をぜひ頭に入れておきましょう。

「サッポー美肌塾」第647号 / 2017年9月20日 発行


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