2014月6月18日 No.562
◆サッポー美肌塾 http://sappho.jp/wp/
黄色いカサブタ~これは角栓?皮脂の固まり?
黄色っぽいカサブタ様のものが顔にできて困っている方から、時々相談室に質問が舞い込みます。サッポー美肌塾に出会われ、解決方法につながるかもしれないと希望を見いだされたのでしょう。
このようなカサブタに見えるのを皮脂詰まりや角栓だと勘違いする人もいます。ボロボロと皮向けした肌に分泌された皮脂がこびりついて酸化、色づいた状態をカサブタと表現している人もいます。
サッポーが提唱しております「肌が育つケア」が上手くいくと、肌が育ち度を上げ正常なターンオーバーが行われるようになるので、カサブタやカサブタ様のいずれも解消します。しかし、このようなカサブタができては取れ、できては取れを繰り返している肌の場合、これがどうしたことか、なかなか良くならないのです。
これはケアのスタート位置を間違えているからです。現在の肌状態を正しく捉え、適切なケアはどうあるべきかを、スタート地点から見直すことが大切です。
今日取り上げるのは、様々なカサブタ様ではなく相談の多い本物のカサブタ、炎症部位にできるカサブタです。(炎症だと気づいてない人も多い)
この黄色いカサブタのようなのは何?
怪我をして血が流れ、傷口にカサブタ(瘡蓋)が残った経験があるはずです。あのカサブタと基本的には変わらないものです。でも色が違うのですね。黄色っぽくて軟らかく、次第に硬さも増してきます。気になって優しく洗い落とす(擦り落とす)と案外簡単に取れたりします。でもまたカサブタになります。取れた跡が赤い場合もありますが、あまり赤みが目立たない場合もあります。
頭部や額、眉の周り、鼻の周りなどにスポット的にできるケースが多いですが、かなり広範囲にカサブタができているケースもあります。そしてこの状態が続いているのです。見た目は気になるし、化粧もまともにできないと落ち込む人もいます。
サッポーの言葉で表現すると、これは肌に炎症状態が続いているとみなすべきものです。肌が炎症を起こすとその部位の毛細血管が拡張、血管の透過性が高まり、血漿成分が皮膚組織内に漏出して、炎症を起こした部位から滲み出てきます。これがカサブタを形成し炎症部位を守ります。タンパク・糖・脂質他、代謝物質を含んだ淡黄色の液体が固まって炎症部位を蓋(保護)しているのです。
では、どうしてこのようにカサブタのできる状態が始まり、続いているのでしょうか。つまり炎症状態になった原因です。怪我や傷跡でもないのに……。
- 脂漏性皮膚炎を始め、肌に湿疹ができやすい
- ステロイド剤を多用していた過去がある
- 洗い過ぎる洗顔を気づくことなく続けていた
- ピーリングを始めとしたその場しのぎのケアをしていた
(古い角質を取り除くケアを良いことと思っていた)
そのほかにも様々なケースが推定できますが、共通しているのは、ターンオーバーが速くなり皮膚細胞の未熟化が促進されていたことです。皮脂や汗の分泌量を増やし守ろうとしていたでしょうが、追いつきません。その結果、次第に肌は敏感さを増し、炎症を起こした時と同じようにして身を守ろうとするようなところまで追い詰められた肌状態になってしまったわけです。
皮膚にとってカサブタを作ることが最後の手段であり、砦だったわけです。そのようなカサブタを見栄えが悪いからと、むやみに取り除いていたら、これでは良くなるものも良くなりません。
しかし、カサブタを取り除かなければ必ず良くなるかというと、そうでもありません。肌は肌としての存在を維持するギリギリのところまで追い込まれ、カサブタを作り続けて現状を維持することでせいいっぱいになっているからです。つまり、弱り切った状態と言えます。
では、どうすればいいのでしょう。
カサブタができ続ける肌、どうしたらよい?
様々な対処法が喧伝されています。
- 痒くてもカサブタを掻き剥がさないように
- 洗い過ぎてカサブタをとらないようにする
- 洗浄剤を使用した洗顔はしない(すすぎだけ)
- 乾いた状態が良いから化粧品はつけない
- UVケアでなく紫外線を浴びない工夫をする
何もしない方が良いといった考え方がベースにあるようです。確かに、つけたものに肌が炎症反応を起こすといった不用意なケアがもたらす弊害は避けられるかもしれません。良くなったように見えては悪化する…を繰り返している肌は多いですからね。
一過性の炎症なら、このような対処で本来の肌に復活すると思われますが、体力を奪われ、弱体化した肌にとっては、なかなか良くなるきっかけが掴めないのでしょう。厳しい外界と接する顔の肌は、防御体制をとる(繰り返しカサブタを作り続ける)ことでせいいっぱい、さらにカサブタが増えるか、現状維持が続きやすい対処法といえます。良くなる場合も、長い期間を要することが多いのではと推定されます。
カサブタ対処法…サッポーの視点
炎症の原因が明確な場合(例:脂漏性皮膚炎)
治療と併用して肌が育つケアを行うのが基本、比較的短い期間で完治が期待できます。
但し、併用する肌が育つケアは、過敏な肌が許す範囲のケアとなります。(次を参考に)
炎症の原因が肌の過敏さによる場合(この状態の相談者が多い)
- 1. 適度な清潔さを維持する
- すすぎだけでそれなりの清潔さは維持できるものですが、洗浄剤を使用すると行き過ぎになり、カサブタを取り過ぎたり、過敏さを維持する方向の作用になりがちです。サッポーがお薦めするのはその中間、洗浄力の全くないクレンジング料を使用し、すすぐ方法です。このわずかな差が肌が育ち始める大きなきっかけとなっていきます。
- 2. 肌は乾燥させない方が回復は早い
- 炎症がカサブタの原因ですが、肌の乾燥は炎症の治りを遅らせるものです。肌の乾きは新たなカサブタ作りを促進する作用となります。サッポーはカサブタの働きをさらに助けるように敏感肌向けのクリームで密閉することをお薦めしています。次にできるカサブタが小さく薄くなっていく支えになるからです。
- 3. UVケアは大切
- 帽子や日傘で紫外線直射を避けても、冬期に紫外線直射を受けているのと同程度の紫外線被爆があります。過敏さが定着した肌にとって、紫外線によるダメージは肌改善を停滞させる大きな力として働きます。紫外線には注意しているのに、なぜか良くならない…カサブタができ続ける隠れた背景(原因)になっています。
- 4. 炎症反応につながりにくいケア製品を使用する
- 1~3は基本で、簡単なことばかりです。問題はこの簡単なケアが炎症反応を引き起こす刺激になってしまうところにあります。肌が未熟化し、バリア機能が育っていないからです。カサブタの原因を作るケアになりがちなのです。これでは何のためのケアかわかりません。
- ここで失敗する人が多いために、何もしない式の様々なカサブタ対処法が出回ることになるのでしょう。サッポーが推奨するのは「肌に浸透・侵入しにくいケア製品」を使用することです。1~3のケアは、このような性質を持つ製品に統一することがキーポイントになります。
今日のサッポー美肌塾はいかがでしたか?
自立した肌とまだ自立できていない肌を区分してケアを説明しておりますが、自立できていない肌にとって、肌の敏感さレベルに応じてケアを変えていくことは極めて大切なのですね。
- カサブタができる肌は炎症状態にある
- 浸透しにくい化粧品でケアを統一する
<PR> 初めての方限定 “肌が育つケア”トライアル
- ラインで試したい! そんなあなたに、スキンケアモニター
- まずは洗顔から! そんなあなたに、洗顔キャンペーン
- とにかく肌が敏感で…! そんなあなたに、敏感肌脱出プログラム
→ 何を選んで良いのかわからない方は、まずは相談!
美肌塾スキンケア相談室
- ■From Sappho 編集室
- □配信登録・解除
まぐまぐ! http://www.mag2.com/m/0000055490.html
melma! http://melma.com/backnumber_26996/ - □最新バックナンバーはこちら
- ■サッポー美肌塾
http://sappho.jp/wp/ - □スキンケア相談室
肌の悩み・ご相談は、こちらから - □本誌に掲載された記事を許可なく使用することを禁じます。
Copyrights Reserved c 2000 サッフォ化粧品株式会社