2024.07.25
Vol.495

夏の気になる汗の臭い!その意外な正体とは?

汗はほぼ水で無臭、なのになぜ臭う?

梅雨が明け、本格的な夏になりました。今年も暑さが猛威を振るいそうです。

紫外線も気になるところですが、まずは熱中症対策が大切です!できるだけ涼しい場所に身を置いて、水分を多めに取りましょう。

さらに暑いと避けられないのが大量の汗、汗、汗……!汗には体温調節や肌を潤す大切な働きがありますが、過度になると弊害が現れます。

全身ベタベタの不快感もさることながら、気になるのは、汗の「臭い」ではないでしょうか。今回は、この臭いの正体ついて解説していきます。

汗の臭いと言いましたが、汗の99%は純粋な水で無臭です。つまり、残り1%に含まれるものが臭いの原因なのです。

汗の臭いを作っている正体とは?

代表的なものとしては、重炭酸イオンが挙げられます。通常は汗と一緒に排泄されて身体に回収されますが、汗の量が多かったり体調が悪かったりすると肌上に残り、弱酸性の肌をアルカリ性に傾かせます。

するとアルカリ性を好む皮膚常在菌が繁殖し、その代謝物が増えます。この代謝物こそが「汗臭さ」を生むのです。

夏は、一日屋外で過ごした足の臭いも気になります。足は靴下や靴で密閉されているため、汗の多い部分です。さらに足は全体重を支えているので、歩くたびに角質や細胞間脂質が削られます。

これらを皮膚常在菌が取り込み、作られる代謝物がイソ吉草酸です。足の臭いはこの成分によるものです。

さらに、最近よく話題になるのが、30~40代の男性に多いジアセチルです。これは、加齢臭の一種でもあり、汗に含まれる乳酸を取り込んだ皮膚常在菌の代謝物で、古い油やチーズのような臭いがします。

以上から分かるように、臭いは汗そのものというよりも、皮膚常在菌の代謝物によって肌上で作り出されることが多いのです。

いかがでしたか?次号では、この汗の臭いの、対処法について解説します。


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