冬の紫外線対策はどうしたらよい?

晴れた冬の屋外のイメージ

冬になると、紫外線対策はどうしたらよいの?夏と一緒で良いの?そんなに紫外線は強くなさそうだけど……こんな疑問が沸いてきます。

サッポー美肌塾読者の“ハロー”さんもその一人です。

“ハロー”さんのご質問

冬の紫外線対策について教えてください。
夏は日焼け止めクリームを塗りますが、冬の対策はどのようにしたらいいでしょうか。外出時、家にいる時、それぞれ教えてください。

“ハロー”さん、ご質問ありがとうございます。

冬の紫外線対策にはどれくらい力を入れるべきなのか?

「冬の紫外線は結構ある」という話も聞くし、「冬にまで強いUVケア製品を使っていたら、かえって肌を傷めるだけ!」と忠告する声もある。

どちらが正しいのか、いろいろな情報がどれも正しく聞こえますね。
正しく理解するために、基礎となる尺度を知っておきましょう。

紫外線の種類と特徴を理解する

紫外線は、波長の長さで大まかに分類されています。私たちの肌が影響を受けるのは、UVA波(長波長紫外線)とUVB波(短波長紫外線)が有名ですね。

UVA波(長波長紫外線)の特徴

日焼けして黒くなったり、シミやしわを作る大きな要因となっている紫外線です。PA値の+の数で防御力が表示されています。

  • 真皮層まで簡単に侵入して破壊していくため、表皮の基底層ではメラニン色素が黒っぽくなり、真皮層では弾力繊維が壊されていきます。
  • 春から夏にかけて降り注ぐ量は最大で、誰もが注意する季節です。しかし、冬の最も少ないときでも、春夏の最大時の1/3程度の量が降り注いでいます。
  • ガラスを通過するので、窓辺の明るいところは要注意となります。
  • UVB波のように、すぐに肌が赤くなったり、皮がむけたりしないため、油断して長時間の被曝に気づかない紫外線とも言えます。
UVB波(短波長紫外線)の特徴

肌が赤くなる火傷症状を起こすのが、この紫外線です。SPF値はいくらか…という紫外線の防御能力を測る尺度の対象が、この紫外線です。

  • 表皮より奥の真皮層までは侵入しません。表皮だけを強烈に傷め、被曝量が過ぎると火傷症状を起こします。角質のはがれを亢進するのも、この紫外線が大きな原因です。
  • 春から夏にかけて降り注ぐ量が最大になるのはUVAと同じですが、冬には1/4程度にまで減少します。
  • 屋内の場合、ガラスをほとんど通過できないため、被曝の心配はありません。

以上を踏まえて、冬の紫外線対策を大まかに説明します。

紫外線量と冬の紫外線対策

紫外線対策のポイントは紫外線の強さだけでなく、肌が紫外線を浴びる量が重要でした。

  • 紫外線量×浴びる時間

ですね。

つまり、外にいる時間が長いと、冬といえども、夏と変わらない紫外線防御の必要がある、ということです。

真夏では15分も続けて陽に当たるとなると、皆さん紫外線対策は必ず忘れないですね。ところが、冬だと平気で1時間くらい陽を浴びているという感覚です。

前項の尺度で紫外線を浴びる量を計算してみましょう。

真夏の15分のUVAを100とすると、

冬の1時間は

  • 100 × 1/3紫外線量 × 4倍時間 ≒ 133

33%増しの紫外線被曝なんですね。

UVBの場合、

  • 100 × 1/4紫外線量 × 4倍時間 = 100

冬だからといってうっかり長い時間陽に当たっていると、UVAは夏より多くのダメージを受け、UVBも夏と同じ量を受けている……こんな感じですね。

結論

冬といえども、紫外線対策は夏とそう大きく違えない。
室内にいるときでも、窓際やベランダでは、紫外線対策が必要。

「それなら夏と同じ対策が必要なの?」ということになりますが、ここに誤解があるといけませんので、補足しておきますね。

補足

  • 夏、冬の違いよりも、紫外線とのつき合い程度…が重要
  • その場その場の、生活スタイルに合った方法…が重要

参考に、ある大学の皮膚科医グループが、適切な紫外線防止能力について提案していましたので、紹介します。

  • 日常生活 → SPF値10未満でOK、PA値+
  • スポーツ・レジャー → SPF値10~20、PA値+
  • 過激な環境のスポーツ・レジャー → SPF値21~、PA値++

この辺りが世界的な標準でもあるようです。(PA値は日本だけの指標です。)

スキー場のイメージ

テニスやゴルフ、海・山でのレジャーならSPF値15前後、PA値+。
スキー場や、紫外線の強い地域、国でのレジャーは、SPF値21以上、PA値++といったイメージで考えましょう。

このように見ると、普段は少々の紫外線なら、ファンデーションだけで十分ということですね。今日はしっかり対策する必要があるといったときに、日焼け止めクリームを併用するといった感じでしょうか。
そして紫外線対策は、メンテナンス(化粧直し)を忘れないことが大事でしたね。

冬も夏も同じ、日焼け止め製品の使い分け

紫外線対策は“肌に対する優しさ”が判断基準

紫外線対策をしっかりする必要があるとき、日焼け止めクリーム等の下地を併用することが多くなります。でも、特に化粧崩れするわけでもないといったときは、日焼け止め下地は肌に優しい紫外線散乱剤(酸化チタン・酸化亜鉛)を利用した製品が適しています。

ところが、スポーツやレジャーで汗をかくのにたくさんの紫外線を受けるときは、肌に優しい紫外線散乱剤の下地やファンデーションでは汗で流れやすいもの。また、メンテナンスもこまめに出来ません。

こんな時は肌にフィットし、汗にも強い耐水機能を強化した製品や紫外線吸収剤を利用した製品がお勧めです。スポーツやレジャーが終われば洗顔し、化粧直しをしたあとはいつもの肌に優しい方式で仕上げる…これくらい出来ればベストですね。

これらの製品は、日常生活には向かないのでいざ!というときの使用に留めましょう。詳しくは下記の美肌塾を参考に。夏向けの講義ですが、冬でも考え方は同じですよ。

参考:「夏の紫外線対策・知っておきたい、あのアイテムの欠点!

紫外線は、肌にとても強いダメージを与えるものなので、一年を通じた対策が必要です。こんな時はどの方法が肌に優しいのか、ケースバイケースで考えることがとても大切なのですね。

日常生活で受ける紫外線は、SPF値でいうと10前後、15もあれば十分といえます。日常のUV対策は、能力が低くても肌に優しいものであることが一番と考えましょう。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • UVAとUVB、生活の中で必要な紫外線防止能力を知る
  • 冬だから夏だからは関係なく、その時々に応じた紫外線対策を
黒板に注目!

「サッポー美肌塾」第100号 / 2002年11月22日 発行


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