保湿と保護は同じ?

 
 
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サッポー先生

松飾りやしめ飾りの姿が消え、日常が戻ってまいりました。(※配信当時)
いつのまにか随分寒くなっています。
大寒に向かい、これからもう一段寒くなるのでしょうね。

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今回は保湿と保護のケアについて話をします。
とぉ~っても基本的な話ですね。
冬の乾燥と言えば、すぐに保湿と保護のケアの話になるのですから、大切なケアに違いありません。

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あまり話題になることが多いと、何となく保湿と保護について解ったような気になっていることがあります。
ところが、案外このような基本的なケアで、健康な美肌作りの障害となるボトルネックを作ってしまっているケースがあります。

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よく判っているはずの保湿と保護のケア。
復習のつもりで、お付き合い下さい。

 
 

保湿と保護…その基本的な視点

 
 
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▼ 保湿と保護は同じ?

もしあなたが、保湿ケアも保護ケアも同じだと思っていたら、これは大きな美肌作りのボトルネックになっていたに違いありません。
ちゃんと知っていたら、あなたの肌はもっともっと強くて美しい肌になっていたはずです。

もちろん今からでも修正は効きます。
思い当たるところがありましたら、あなたの頭に収まっている定義を変更し、ケアの実践面において軌道修正しましょう。

▼ 保湿ケアの役割

肌は角質層が適度に水分を保つ状態で、その下層にある生きた表皮細胞組織において、適切な代謝活動が維持されます。
角質層が乾いた状態、水分の少ない状態になると硬さが備わり、物理的な力(ダメージ)に対して強くなりますが、逆にもろさが出て来ます。

足の裏や手のひらはともかく、私達の顔の肌は、物理的なダメージに対する強さより、生理的に健康で強い方を望みます。
当然ですね。

角質層の水分が少なくなると、適切な細胞の代謝活動が損なわれていきます。
水分層が強力なバリアーとなって、安定した肌の代謝環境を作っているからです。

美しさという観点からも、硬さが備わる強い肌よりも、柔軟で透明感のあるしっとりした肌を美しいと感じるのが私達の感覚です。
このような状態を追い求めるのが、保湿するケアです。
また、保湿の最大の意義でもあります。

肌の保湿能を高める成分として、様々な保湿成分が利用されてきましたが、コラーゲン(蛋白質)やヒアルロン酸(多糖類)等が化粧品に利用できるようになり、化粧品の品質・性能は急上昇しました。

今ではこれら高機能保湿成分の存在は、スキンケアのレベルアップになくてはならない成分の一つになっています。
言い方を変えると、肌の健康と美しさを生み出す強力な武器であるとも言えます。

▼ 保護ケアの役割

保護には主に乾燥からの保護と、紫外線からの保護がありますが、ここでは乾燥からの保護に限定して、考えることにします。

何もつけない状態の肌も、常に蒸散している汗(不感蒸泄の汗)によって潤いを与えられています。
汗が角質層の水分層を作り、さらに皮膚上に分泌された皮脂とこの汗の水分とが皮脂膜を作り、角質層の水分の存在を維持しようとします。
この皮脂膜の役割が保護の働きです。

皮脂膜が存在しないと、私達の肌はすぐに干からびるに違いありません。
干からびた肌は、活動が停止、機能が果たせなくなり、肌としての死を迎えます。
汗や皮脂は私達の命を守る大切な働きをしているのです。

しかし、汗や皮脂だけでは、美しい姿のままに肌を乾燥から守りきることは出来ません。
衣服を身につけた肌部位はそんな心配をしなくても大丈夫ですが、外部環境と直接触れている顔の肌は、保護のケアを強化してあげないと、自らの力だけで健康と美しさを守るには限界があります。

皮脂膜をよりスキンケアに適した状態にして能力を強化したものが乳液であり、クリームです。
含まれているオイル成分が水分の蒸散を防ぎます。

▼ 保湿成分で肌を乾燥から守ることは出来ない

水分を保持する強い力を持つ保湿成分を肌につけると、肌が保持する水分減少が若干遅くなるだけです。
残念ながら「乾燥から肌を守る力がある」とは言えないのが保湿ケアです。

しかし、肌表面は保湿成分の水分を保持する能力のおかげでしっとり感がかなり長持ちします。
これを勘違いして、肌は潤っていると判断してしまったら悲劇です。
実際には肌の水分はどんどん蒸散し続けています。
潤っているのは肌表面の保湿成分であって、肌自身ではないのです。

従って、乳液やクリームなどの油性化粧品による保護ケアが、乾燥防止にはなくてはならない必須アイテムなのです。

 
 

保湿と保護…応用編

 
 
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肌の保湿された状態が維持されることは、肌が健康に育っていく上で必要な環境です。
そのために、肌を保湿するケアを行い、さらに乾燥から保護するケアを追加します。
まずこれが基本ですが、一年を通じて同じワンパターンの繰り返しで良いのでしょうか?

ここでは、季節の視点、及び環境の視点から保湿と保護ケアの基本を見てまいります。
この視点を参考に、皆様自身の肌や環境に応じて、保湿と保護のケアを自在にコントロールしてまいりましょう。

▼ 春夏秋冬の保湿ケア

一年を通じて、保湿するケアは大切だし、乾燥からの保護のケアも大切です。
しかし、具体的なケアにおいては、それぞれのケアの強弱や加減が応用問題となります。

まず保湿においては、汗が多くなるにつれて、保湿能力は適宜低めた方が肌にとって良い状態を作ることが出来ます。
この場合の汗というのは、先ほどの不感蒸泄の汗ではなく、体温調節の汗、流れる汗のことです。量の多い汗です。

汗が角質層を潤すために絶えず分泌されているのは先ほどの説明の通りですが、この汗の量が増えてくる時に、保湿力を高めたケアをすると、肌がべたつきます。
これは、肌に汗を貯めやすくなるからです。
必要以上の保湿能が汗の水分を捉え放さないからです。
べたつくだけでなく、汗の水分が角質層を崩しやすく働きますから、注意が必要です。

季節に応じて保湿ケアの程度を変えるというだけでは、保湿ケアの入門段階。
自分の汗の量に応じて、保湿ケアの加減をしていくのが、保湿ケアのプロ編となります。

▼ 春夏秋冬の保護ケア

乳液やクリームによる乾燥からの保護ケアの必要性は、当然の如く、冬の乾燥した環境をイメージしますが、乾燥するのは冬だけではありません。

現代の私達の生活様式は、一年を通じて乾燥した環境があり、肌を乾燥させやすい状況にあるといえます。
夏のビル冷房は、季節がもたらす湿度よりはるかに低い快適な乾燥空間を作ります。

冬は冬で電気やガス・灯油による暖房もほとんどが密閉式の暖房であるため、戸外よりはるかに乾燥した環境を作っています。

夏は涼しく乾燥し、冬は暖かく乾燥しているわけです。

このような乾燥環境に対し、加湿する工夫も大切ですが、ベースにあるべき基本は乳液やクリームによる保護ケアの強化です。
人類が未だかつて体験していない乾燥環境で、私達は生活しているわけです。

つまり、保護ケアの判断基準は、乾燥度合いです。
過ごす環境の湿度の状態が判断基準となります。

しかし夏の季節は、一歩外に出ると暑くて汗をかきます。
少なくとも肌を覆う空間は湿度が100%の状態が続いたりします。
肌に汗を貯めやすい状態です。
先ほどこのような時は保湿ケアは控えめにと説明しましたが、保護のケア…乳液やクリームはどうすべきか?
やはり控えるべきと思いますか?

汗が多い時は、油性度の高いクリームでしっかり肌を保護する。
これが正しい判断基準です。
汗が肌に貯まるのを防ぎ、べたつきを防止します。
より爽やかに過ごすことが出来るように、汗を肌に留めないようにクリームが汗を弾きコロコロと流してくれるからです。

 
 
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保湿ケアと、乾燥からの保護のケアについて、その概略と基本的な考え方をお伝えしました。
次回は、様々な乾燥トラブルの対処編とします。

これも保湿ケア、保護ケアの応用編ですね。

 
 

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