消えない、治らない!肌の赤みはどうして起こる?どうしたらよくなる?

顔の赤みに悩む女性のイメージ

顔の赤みは目立つので、気になりだしたら、もうダメ!生活や行動にも影響を及ぼしかねません。

他人がそれほど気に留めていなくても、周りの視線が気になって……。自分のこととなると、そんな肌状態が許せないのでしょう。

そこで、あれこれ対策してみるが良くならず、却って酷くなる場合もあります。外に出ることが、憂鬱で億劫になる人もいます。これではいけませんね。

まずは、あるがままの状態を受け入れることから始めましょう。心が落ち着くと、平常心で改善に向けた取組ができるようになります。

世間では、いろいろな改善法や対策が、これでもかという程に語られていますが、いかほどの効果があるのか疑心暗鬼になります。片っ端から全部やってみるなどというのは、さらに症状を悪化させることに繋がりかねません。

赤みは、炎症反応、もしくはそれに類似した肌の反応結果(後遺症)なのです。肌はまだ繊細で、過敏・過剰な反応を起こしやすい状態です。迂闊な取組は、飛んで火に入る夏の虫、痛い目にあうことが多いのです。

ここは、しっかり知識を蓄え、順序正しく取り組んでいくことが求められます。

※当講義では、いわゆる赤ら顔や、自律神経由来の赤面症などは対象外とし、炎症由来の肌の赤みに焦点を絞ります。

赤みが消えないメカニズムを知る

叩くと赤くなったり、冷たい風に当たって頬が赤くなるのは炎症が起こりかけている姿です。日焼けで赤くなるのも軽い火傷症状だし、炎症を起こしたニキビ跡が赤いのはお馴染みです。脂漏性皮膚炎で、小鼻の脇や眉間・眉周り・額、等に赤みができるのは、病名通り炎症による赤みです。

でも、このような赤みのたいていは、原因となった炎症が治まると、まもなく消えていきます。ところが、中には退かない赤みがあります。もう炎症など起こしていないはずなのに、いつまでも赤みが消えない……このような現実に、悩まされた人は多いでしょう。

では、消えない赤みには、どのようなことが起こっているのでしょう?

消えない赤みは、毛細血管の拡張した状態が“常態”になったもの

消えない赤みの正体とは

表皮直下=真皮最上層に緻密な網の目のように毛細血管は拡がっています。赤みのある部位とは、毛細血管を流れる血液が滞留しているところです。なぜ滞留するかというと、その部位の毛細血管が拡張して流れが遅くなっているからです。

それではなぜ、毛細血管が拡張したのでしょう?

炎症が起きた時、私たちの身体が、その部位の毛細血感を拡張させることにより、白血球を含む血漿成分を漏出させ、危険を排除しようとするからです。それなら、炎症が治まれば、拡がった毛細血管も収縮し、元に戻るはず……。赤みが残るのは、毛細血管が元に戻らず、拡張したままになっているためです。

このように、拡張~収縮~拡張~収縮~…と炎症反応を繰り返す内に、毛細血管が収縮できなくなり拡張した状態が恒常化してしまったのです。

それでも、人体の諸器官・構造物は常に作り替えられている(新陳代謝している)のですから、いずれ元に戻るはずです。ところが、これが戻りにくくなってるのです。

炎症反応が起こると、壊れた皮膚を修復するために、肌はターンオーバーを早めます。表皮細胞の誕生を速め、早くバリアーとなる角質を作ろうとするのです。標準的な28日ではなく、20日間、14日間、10日間、時には一週間といった速度でターンオーバーを行います。

このようにして作られた角質は未成熟なままにバリアーとしての役目を果たすことになり、強いバリア能を発揮できないままに、傷み剥がれていくことになります。つまり、弱いバリア層の肌が続くことになります。

そんな角質層の元では、毛細血管の回復もそう上手くことが運びません。その内にいつしか拡張した毛細血管を収縮する力も失ってしまう、そして、血液の滞留も続き、赤みが退かなくなる、これが真相です。

この経緯の理解は大切ですから、しっかり押さえておいてください。

それでは、実際の対策はどうしたら良いのでしょうか。みていきましょう。

消えない赤み解消の具体策

赤みの解消には、原因となった一つひとつの背景を塗り替えていかなくてはなりません。ここで大切なのは、その取り組みの順序です。いきなり白い肌を目指すなんてのはダメです。

冒頭にも案内しましたが、既に赤みが退かなくなった部位は、バリア能が低下した敏感な肌状態になっています。敏感肌の自覚を持つ、ここからが取組のスタートです。

1.肌に浸透・侵入しにくいスキンケア製品だけを使用

バリア能の低下した肌は、汚れ・雑菌、化粧品成分などを内部に侵入させやすい状態なので、少なくとも赤みのある部位は、浸透・侵入しにくいスキンケア製品でケアをすることが鉄則となります。侵入するとどんなによい成分も、生体にはただの異物で免疫反応の対象となる、つまり炎症の原因となるからです。

また侵入するのは物質ばかりではありません。紫外線も侵入します。このような肌にとって紫外線は、健康な肌が受ける10倍の刺激として伝わるため、これも炎症反応を起こしやすくしています。だからUVケアは必須です。

2.冷・熱の刺激と物理的な刺激に注意

前節でも触れたように、赤みを作る炎症は、叩いたり、つねったりするのも原因になり得るし、摩擦だってそうです。また、冷たさや熱さも炎症の原因になります。問題は、どの程度の刺激が炎症に繋がるのか、自覚できないところにあります。

入浴時の湯温には注意

例えば、水温40℃のシャワーやお風呂は、肌感覚としては穏やかな湯温でしょう。でも、赤みが退かなくなっている部位にとっては、40℃は炎症を起こす(起こしかける)湯温です。でも、本人には“いい湯だな”くらいの感覚なのです。

同様に、冷たさにも注意が必要だし、肌に触れる様々な物理的刺激の一つひとつにも、普段の常識を越えた優しさが求められます。

以上が、赤み対策のスタートとなるところです。

その後はどうするのかというと、1・2の対策を続けることです。これで成果の90%は達成でき、赤みもほぼ退いているでしょう。

炎症も多少のことでは起こらなくなりますから、赤みに悩まされることもうんと減少します。また万一赤みを作ってしまった場合も、同じ取組で、より短い期間で赤みは解消されるように肌自体が変化しています。

このように、言うのも簡単、取り組む内容も簡単、誰にだってできることです。でも、どのくらい徹底し、継続できるかというところに難しさがあり、またそれが決め手となります。そして、これをしなければ、赤みはなくなりません。

見た目の変化としては、症状によって異なりますが、大抵月単位で良くなって行きます。でも、中には1年単位でよくなっていくものもある……といったように非常に曖昧なものです。だからこそ、良くなるまでは徹底と継続が大事なのですね。

さらに詳しい対策については、以下をご覧下さい。より具体的に解説されています。

参考:
まず、過敏肌からの脱出を
敏感肌を長引かせているのは何? マスト細胞を活発化させる3つの刺激

世間では、消えない赤みの解消法が様々に案内されています。○○を使いなさいとか、△△が効くとか、中には、美白剤の勧めもよく目にします。また、ターンオーバーに絡めて、フルーツ酸やサリチル酸等々のピーリンクによるケアまで解説されています。ここまで来ると、ちょっと怖いですね。

あるいはまた、自律神経を整えるだとか、香辛料など刺激物の取り過ぎに注意とか、寒暖差に注意、はては腸内環境を整えるなどというものもありました。これらは間違いではありませんが、本質から少し離れた枝葉の対策と言えるでしょう。

消えない肌の赤み対策、その本質は、炎症(敏感肌)対策とよく育ったバリア層を作ることにあります。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 炎症を繰り返すことにより、赤みが常態化する
  • 赤み対策の極意は、刺激を徹底排除し、それを継続すること
黒板に注目!

編集後記

なかなか良くならない赤みがあるときは、様々なことに気をつけないといけないのですね。

湯温やタオルの使い方など、普段の生活レベル…ですね。少し面倒ですが、これをしないでいくらスキンケアを一生懸命していても結果は出ません。ここは一意奮闘、頑張りましょう!

「サッポー美肌塾」第639号 / 2017年5月31日 発行


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