無意識に行っている“癖”がスキンケアにもあります。その代表がすすぎ洗顔のゴシゴシです。
「私は優しく洗顔しています」という方でもなぜか気温が上がると、この悪い癖が姿を現すようで……もちろん無意識なのですから、ご本人は気付いていません。
「顔を洗うときは優しく、決してこすらないように」と、サッポーは機会あるごとに案内しています。ご愛用者の方やサッポーの“肌が育つケア”を実施されている方には、もう耳にタコが……ではありませんか?
しかし、落とし穴は意外なところにあります。
クレンジングや石けん洗顔の時は、十分に気をつけて肌を優しく扱っていても、その後のすすぎはいかがでしょう?
この時、無意識に肌をこすって、角質を剥がしている方が案外多いのです。今回はこのすすぎ洗顔について、みていきましょう。
肌のヌルヌル感が気になって……
サッポーのすすぎ洗顔の案内としては、
- 手で15~20回くらいバシャバシャと湯水をかけて
- シャワーなら手指を使わず、10~15秒かければ十分
などと案内しておりますが、要は「たくさんの湯水でまんべんなく流して下さい」という意味です。
ところが、この程度流しただけでは肌にヌルヌルした感触が残っていることがあります。指は肌の状態を知るセンサーですから、その感触を鋭敏に感じ取ります。
すると、知らず知らず指先に力が入ります。このヌルヌルがスッキリ!に変わるまで擦り続けてしまうのです。
しかも、スッキリすると心まで晴れやかな気分になる、肌も美しくなったような気分に……心当たりはありませんか?
でも、これではいけません。実はこのヌルヌル、石けんの泡や汚れが残っているのではなく、水分を含んだ角質そのもの、だからです。
皮脂・油脂もヌルヌル感も作りますが、石けんを使用した後なら、すすぎ段階で簡単に洗い流されています。
では、どうして角質がヌルヌルとした感触を生むのでしょう?
それは、角質が未成熟だからです。肌の最表層に来たものの、未成熟さゆえ、セラミド等の細胞間脂質を分解する酵素が十分に備わっていません。それで、どこか一部がしっかり肌(角質層)に繋がっているのです。
言い換えれば、剥がれそうだけど、剥がれないで、もう一踏ん張り!肌を守るために踏みとどまっているのです。これらの角質が水でふやけてビッシリと並んでいる姿……これがヌルヌルの正体です。
角質は、爪や髪の毛と同じケラチン質(タンパク質)です。水分を吸うと柔らかくなります。でも乾くとビックリするくらい硬くなるのですから、厄介ですね。
でも、そんな健気な角質達をスッキリ!という爽快感のために落としていたとしたら……今すぐそれは止めましょう。
もし、取り除いていたら……どんなことが起こるのか、引き続き見ていきましょう。
ヌルヌルに心当たりがある方は必読です
その日一日だけを考えると、ヌルヌルする未成熟な角質を取り除いて、しっかりスキンケアをした方が、肌は見た目も感触も良くなります。でも、未成熟とはいえ、あなたの肌を守るバリアーです。
このバリアーを落とせば、その下にある、育つ時間が十分与えられていない、さらに未成熟な角質達にその役目をバトンタッチすることになるのです。
どういう状況が想像がつきましたか?
さらに未成熟な角質だから、もっともっと剥がれ易く、同じように洗顔すればヌルヌルとします。さらに次の日もそれを取り除いていたら……当然悪循環が生まれますね。肌はいつまでも育たないどころか、毎日少しずつ後退してしまいます。
もちろん理想は、このようなヌルヌルの発生しない肌です。つまり、水でふやけるような剥がれ方をしない、良く育った角質達が作るしっとりすべすべの肌です。
そのためにスキンケアももちろん重要ですが、基本の基本、ゴシゴシ洗いを直すことから始めてみましょう。
- すすぎで無意識にゴシゴシ洗いをしている人が多い
- 石けん洗顔後、肌がヌルヌルするのは肌を守っている角質達
編集後記
クレンジングは優しくクルクル、石けんの泡でフワフワ洗う……は意識して実践できているのですが、その後のすすぎはそう言えば、力が入っていたかも!?
ヌルヌルを一生懸命落としていた!このように思われた方も多いのではないでしょうか。今日から正しい方法を実践しましょう。もちろん、その後のタオルの使い方にも気をつけて下さいね。
「サッポー美肌塾」第328号
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