髪(頭皮)が求めるヘアケア製品 Part-1

イメージ画像:ヘアケア…髪が傷んでからでは遅すぎます!

これでは髪が…かわいそう

髪は肌以上にものをいいません。本当は色々と不満を訴えているのですが、聞こえないと言うか、見えないと言うか、気になり始めた時はすっかり傷んでいます。切れ毛、枝毛、ガサガサ・パサパサ髪、抜け毛、細毛等々が目立つようになって初めて本気になる人が多いのです。

でも、これでは遅すぎます。傷んだ髪が元の輝きを取り戻すには、気の遠くなるような歳月がかかるのですから。

髪(頭皮)が望むヘアケア

どのようなヘアケア製品が好ましいかを見る前に、髪が望んでいることをまとめてみましょう。

  1. 髪自身が損傷(ダメージ)を受けないこと
  2. 損傷を受けてしまったら、補修と保護をし続ける

この2点に集約されます。

1.髪自身が損傷(ダメージ)を受けないこと

『一度傷んだ髪は、けっして修復されない』

この事実をしっかり肝に銘じてください。肌も元には戻りませんが、約一ヶ月と短いサイクルで新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返しているので、肌の傷みとケアの間違いに気づけば短期間で元の肌を取り戻すことが出来ます。

髪の場合はそうはいきません。長さ30センチの髪なら約30ヶ月、つまり、生え替わるのに2年半かかるのです。しかも、生え替わったからといって、すっかり以前の美しい髪…というわけにはいきません。傷んだ髪の毛母細胞(≒毛根)は絶えず負担を感じていたため、すぐに健康で丈夫な髪をつくり出さないのです。まだしばらく期間がかかります。

髪一番の大敵は乾燥ですが、適切な保護のケアが出来ていたら、そんなに気にしなくてよいものです。ただし、パーマやカラーリングをした髪は損傷を受けているため、より乾燥しやすく、毛母細胞の負担が高まります。

でも、「パーマやカラーリングをしないなんて考えられない!」という人はどうすればいいのでしょう。

2.損傷を受けてしまったら、補修と保護をし続ける

『毎日のヘアケアが髪を守り、ほころびを繕う』

毎日の乾燥や紫外線、ドライヤーの熱等々で多少のダメージはあります。しかしパーマやカラーリングによる損傷(ダメージ)は構造的なもので、利用する限り避けることが出来ません。このようなダメージをきっかけに髪の乾燥を進行させ、広げていくことに本当の怖さがあります。

髪の乾燥が進むにつれて帯電しやすくなり、静電気によるダメージを受けます。湿度の低い冷暖房空間にいると、乾いた髪の毛母細胞は、静電気の攻撃を受けることが多くなります。私達自身がダメージを感じなくても、毛母細胞は閉口しているのです。やがて抜け毛・細毛が増え、ヘアダメージの域を超えた悩みにつながっていきます。

このような弊害の進行を最小にすることが、髪の健康と美しさを維持することになります。

髪の傷みを毎日繕い(保湿)、乾燥から保護する、これが今の髪の美しさを維持するだけでなく、これから生えてくる髪の健康と美しさを保証してくれるのです。

洗髪・補修・保護が最も基礎となるヘアケア

『健康状態の良い髪が、健康な髪を生み続ける』

美しい髪を維持するには

髪へのダメージを避けるのは当然ですが、30センチの髪なら2年半もの間、美しい髪を維持することは困難です。

ということは、髪の健康と美しさは、どれだけ1.傷みを防ぐか + 2.傷みを補修し続けるか…の努力差であると言えます。1年、2年も経てば、日々のケアの差が髪の健康と美しさの大きな差として現れてくるのです。

日々のケアとは、毎日行う洗髪であり、髪内部の補修・保護のために行うトリートメントであり、また髪外面の補修・保護のために行うコンディショニング(リンス)です。この差が未来の髪の美しさに大きく影響しています。

髪それぞれの傷みに対応したケアが行われていると、毛母細胞はいつも元気に、健康な髪を生み続けることが出来る~このような関係になっていることを、しっかり認識しておきましょう。

肌の健康と美しさ作りと原点は同じなのですね。角質層(髪)を大切にすることが、表皮細胞層や真皮層(毛母細胞)の健康を保証し、美しい肌=角質層(髪)をつくり出す基礎力になっています。

長い前置きになってしまいましたが、このような髪の立場を理解した上で、日々使用するヘアケア製品を選び、未来の髪を大切にしたヘアケアを心がけて頂きたく思います。

次回は製品そのもの、タイトルの通り、髪がどのような製品を求めているかを見ていくことにします。

  1. シャンプー(洗髪)
  2. トリートメント(髪内部の補修と保護)
  3. コンディショナー(髪外面の補修と保護)

基本3アイテムについての講義となります。


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