ニキビの芯出しをする前に、必ず知っておくべき「ニキビの段階」と「芯出しの手順」

スキンケアにも越えてはならない一線が……

前回はニキビ対策のベースとなる講義でした。

大人になってもニキビと付き合っている人は多いようで、20代はもちろん、30代、40代の方からも、たくさんの質問や相談をいただきます。

「○○はダメなの?」

「この方法がイイって聞いたのだけど?」

……などと、非常に限定的な対策についての質問や相談が大半です。

ニキビ肌解消には、まず現状の肌を踏まえ、大きな視点で考えるのが大切です。それなしで、いきなり具体策について考えても、良い結果を得ることは難しいでしょう。偶然上手く行く場合もないとは言えませんが、大抵は失敗します。

しかし、ニキビに悩む人にとって「現実はもっと切迫している!」ということはよく解ります。

中でも「ニキビの芯出しをしたい……!」という相談は、男女ともによく寄せられます。
今では道具が簡単に手に入り、インターネットでも興味深い動画や画像が出回っているので、思わず手を出さずにはいられないのでしょう。

今回のテーマ「ニキビの芯出し」は上で挙げた限定的な対策の典型例です。
成功すれば有意義なケアになりますが、一歩道を踏み外せば、落とし穴に嵌る大変な危険をはらんでいます。

芯出しを行うにあたり、まずは ニキビの段階から見ていきましょう。

まず、ニキビ個々の段階を知る

炎症を伴わないニキビ…の段階

1. ブツ、ざらっと、皮脂が詰まり始めた
2. 小さな膨らみとして判別できるように
3. 詰まった白い脂質が顔を覗かせている
4. 白い脂質の表面が黒っぽくなった

炎症を伴うニキビ…の段階

赤みがあるニキビは要注意
5. 赤みが出ている場合
  • 膨らみが大きくなることがある
  • 触ると少し痛みがあったり、かゆみを感じたりする
  • (※いずれも個人差あり)

毛嚢(毛穴)で平和に暮らしていたアクネ菌は、皮脂が増えると喜び、増殖を始めます。すると、免疫反応が発動し、それをきっかけに炎症が進みます。皮脂詰まりから、炎症ニキビに変化する段階です。

プツっとニキビができた時には、既に赤みを伴っている場合もあります。皮脂が詰まりかけるだけで炎症がほぼ同時に起こってしまうケースです。既に敏感さが備わってしまった肌の特徴です。

6. 赤みが拡大、炎症がさらに進行した場合
  • 膨らみの範囲が拡大し、腫れを伴う
  • 皮膚に住んでいた菌が参戦し、炎症を拡大
  • 化膿が進行すると長期化する

炎症の拡大程度によっては、表皮層だけでなく真皮層組織が壊れ、治ったあとには真皮層内に瘢痕(はんこん)組織が残ります。次はこのようなニキビ痕についてです。

ニキビ痕…の段階

炎症が収まると、肌は元の姿を取り戻そうとしますが……

a. 赤みは残っているが痛みはなくなった
  • 炎症が治まろうとしている
b. 黒っぽいシミとして残った
  • 肌管理が良いと、炎症の治癒と共に1~3ヵ月で消えていく
  • 肌管理が悪いと、長く残り、通常のシミに変化していく
c. 肌にデコボコした痕が残った
  • 軽微だと見た目では判らないが、真皮層に瘢痕組織ができている
  • 多くはクレーター状だが、盛り上がりを見せるケースもある
    (怪我痕、手術痕、火傷痕と同じで、真皮層に瘢痕組織ができている)

以上がニキビ・ニキビ痕の段階についての解説です。

ニキビの芯出しをしていい段階と、具体的な方法

それでは、ニキビの芯出しはどの段階でどのように行えばよいのでしょう。
この見極めは大切です。段階や方法を間違えると、炎症がひどくなったり、消えない痕を残す事になるからです。

私たち医療の素人がニキビの芯出し対策をして良いのは、上の「炎症を伴わないニキビ」の段階だけです。肌に赤みが少しでも出ていたら炎症は既に始まっています。この時点で、ニキビの芯出しはきっぱりと諦めないといけません。

「炎症を伴わないニキビ」の段階といっても、正確には「3.詰まった白い脂質が顔を覗かせている」「4.白い脂質の表面が黒っぽくなった」の状態になって初めて芯出しが可能です。つまり、皮脂が脂質化してある程度硬くなっていることが条件です。

ニキビの芯出しが有効なわけ

ニキビの芯とは皮脂が出られなくなって毛穴に詰まり、棒状になったもの。詰まり初めの段階ではまだ固まっていません。時間とともに、3.や4.のように、固まっていきます。

この時が、自分で対策できる最初で最後のチャンスです。
固まった皮脂を押し出し、アクネ菌の増殖を防止することで、炎症ニキビに発展するのを防ぐことができるのです。

ところが、このワンチャンスには大きな危険、落とし穴が待ちかまえています。

指や爪で押し出そうとすると、詰まった皮脂が取れたとしても、肌を傷つけてしまいます。さらに指や爪の雑菌がその傷や毛穴に入り込むと、さらなる炎症が始まってしまいます。

なので、肌を傷つけず、衛生的な方法でなされることが鉄則です。

正しいニキビの芯出し

事前準備
  1. 道具の準備
    • 消毒した面皰圧子(めんぽうあっし)とピンセット
      面皰圧子は穴の開いた小さなスプーンのようなもの
      化粧品雑貨、ドラッグストアなどで販売(数百円~数千円)
    • ニキビ用の軟膏(抗炎症剤、または抗菌剤)
    • 綿棒
  2. 化粧を落とし、石けん洗顔をし、38℃のお湯で入浴
  3. 清潔なタオルをおしあて、肌の水分をとる
  4. 肌が冷め、乾くのを待つ

肌表面は硬く、肌内部は柔らかい状況を作り出すことが大切です。

芯出しの方法
芯出しの様子
  1. 面皰圧子の穴の部分が、ニキビ部分に重なるように押しあてる
  2. 軽めにグゥーンと押さえる……息を吐きながら約5秒
    押しあてる力を抜く……約5秒
    以上を3~4回繰り返す
  3. ニキビの芯が頭を出したら、面皰圧子で押さえたままピンセットで抜き取る
  4. 抜き取った後に、綿棒で軟膏をピンポイントにつける
  5. あとは、いつもの肌に合ったスキンケア
注意事項
  • 芯が出なかったら、その日は諦める、けっして無理に出そうとしない!
  • 肌を傷つけないように注意して実施、誰かに手伝ってもらうのがベスト

さて、いかがでしたか?

自制心を持って取り組む自信のある方だけ、ニキビの芯出しにチャレンジしてください。
熱中し、気がついた時は、肌をいじめ過ぎて、赤くなっていた……これは失敗ですからね。

次回もニキビ対策について、解説していきます。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • ニキビの芯出しは、正しく行えば炎症化を防ぐ有効な策である
  • ニキビの段階を無視した、無謀な芯出しは悪化につながる
黒板に注目!

「サッポー美肌塾」第61号 / 2002年2月22日 発行


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