冬のダメージをケアする Part-4…手荒れ

冬のダメージをケアする Part-4(応用編)

 
 
《《A
A子
自慢だった美しい手が..今ではこの通りなんです。
子育て中の専業主婦って大変な仕事ですね。
《《B
B子
社長の鶴の一声で、職場からお茶くみの仕事が無くなったの。
女性社員の仕事はお茶くみや布巾掛けじゃない!…って。
机だって、社長が自分で布巾掛けしてるのよ。
おかげでわたしの手はホラ、この通り。
《《C
C子
甘いな、B子は。社長はこう言ってるのさ。
「女性社員も男性社員と同じように、仕事の専門家を目指せ!」
…てな。
うかうかしてたら椅子が無くなるよ!
《《B え!……大変!
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めます。
 
 

手荒れ

 
 
S》》 サッポーは女性が水仕事を嫌う風潮を、この國に作って欲しいとは思いません。
こんなに恵まれた環境が用意されているのに、女性が美しい手を維持できないのは、それぞれの責任、あなたがたの責任だと思っています。

女性が仕事をする上で、それぞれの仕事のエキスパートを目指すのは当然のことです。
この國の女性が持つ美しい文化を発展させていくことと、何も矛盾したことではありません。

社長さん、遠慮しないでガンバってくださいね。

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

手荒れの克服に対するアプローチには、二つの方法があります。
一つは医療的に癒していく方法です。
もう一つは肌管理…スキンケアによる方法…角質ケアそのものです。

もちろんここでは後者、日常の肌管理による改善を見ていくことにします。

▼ 手荒れ…肌に何が起きているか

バリアー層の破壊
バリアー層、つまり角質の層そのものが貧弱な構造になり、バリアーとしての機能が低下し、とても乾燥しやすい状態です。
貧弱といっても、手のひらの角質層は50層程度もあり、顔の肌と比較すると数倍の厚みを持っています。
一方、手の甲は顔の肌とそれほど角質層の厚みは変わりません。
手荒れの現象は、手のひらと甲では異なった姿を見せます。
手のひらの場合
手のひらには毛穴が無く、皮脂腺がありません。
バリアー能を高める皮脂腺がない代わりに、角質層の厚みがバリアー能を補っています。
しかし、この部分の角質層の破壊が続くと、必死の努力で作られる新しい角質は貧弱で保水機能が少なく、十分なセラミドが作られずに角質層を形成していくため、とても脆いバリアー層として育ちます。
さらに、皮脂で守られないため、乾いた硬さが目立つようになってきます。
この状態にダメージが加わると、角質層が厚く水分の少ない柔軟性を失った肌は、突如ひび割れを起こすことになります。
いわゆる“あかぎれ”です。顔の肌と異なる現れ方です。
手の甲の場合
手の甲は顔の肌と殆ど変わりません。
角質の層は数層多いのですが、皮脂腺は顔ほど発達していません。
したがって、手荒れは顔のカサカサ肌とほぼ同じような経過・現象を示します。

手荒れの様々な症状もやはり、角質のはがれが亢進し、未熟な角質が作られるようになって、現れているものなのです。
主婦湿疹といわれるものは、このバリアー能の低下による肌の過敏さが、二次的に引き起こしている症状と言えます。

つまり、手荒れの場合も顔の肌と同じで角質のはがれを亢進させるような原因を少なくし、適切なスキンケアを施すことにより、防ぐことができるのです。

手指の場合において、角質のはがれを亢進させる直接的な原因を知り、対策を見ていきましょう。

▼ 手荒れの直接原因と対策

*1. 何といっても水仕事が最大原因

炊事・洗濯に使用される水の存在が角質をふやかせ、傷つきやすくします。
さらに洗剤の使用頻度の高さがセラミドを溶かし、角質をはがれやすくします。
そして、これらのことが毎日、それも頻度高く行われることが、手荒れの最大原因です。
従って、手荒れ対策は上のような影響を少なくすることにあります。

あなたのポイントはどこか…チェックです。

1. 洗剤の悪影響を少なくする
  • 水仕事をするときは手袋を着用する。

    ゴム手袋でかぶれやすい人、手触りが判りにくくイヤだという人は、使い捨ての薄い樹脂製の手袋があります。

しかし、手袋はどうしてもイヤという人は..

  • 洗剤の原液が手に付かない工夫をする。

    炊事の洗い物なら、スポンジに洗剤の原液をつけて、流水を利用しながら洗っていくのは、大変リスキーです。
    強い洗浄力が手指に影響し、皮脂はおろか簡単にセラミドも溶け始めています。
    水道水の無駄遣いでもあります。

    シンクあるいは洗い桶に水を張り、洗剤を適当に入れ、食べかすをザッと拭き取った食器を浸けて洗います。
    泡立ちは少なくても十分に汚れは落ちます。
    洗剤使用による水質汚染も少なくて済み、手指への悪影響もグンと少なくなります。

2. 使用する湯温は低い方がよい
冬になると、お風呂の湯温のような水で洗い物をする人が多くいます。
湯温が高いほど皮脂は奪われやすいので、冷たくない程度の水温で洗い物をすべきです。
繰り返されると、如何に丈夫な皮膚でも荒れてきます。
しかし、冷たすぎる水温で長時間洗うのは、これはこれで肌にとって危険です。
血管は収縮し、血行が悪くなります。
昔々、主婦にしもやけが多くあった原因の一つです。
もちろん、しもやけにならずとも、皮膚に良くないのは自明です。
3. 手が濡れたあと、その都度優しくふき取る
水仕事の特徴は手が濡れては乾き、乾いた後また濡れる…といったことを繰り返す仕事です。
皮膚が濡れた状態で他の作業をすることは、肌にとって大変な負担です。
水でふやけた肌は傷つきやすく、濡れた水分の蒸散は肌の保湿成分(NMF)を奪い、バリアー層(角質層)の劣化を促進します。
その都度拭き取ることは、肌の健康を守る上でとても大切な習慣です。
拭き取り時の優しさも大切です。
上のような状態の肌は、とにかく物理的な力、摩擦に弱いのです。
顔の肌は注意していても、手指は案外乱暴に扱っている人が多いものです。
4. 水仕事のあとは必ず保護のケア
水仕事が一段落したら、必ず保護のケアを行います。
ハンドクリームを常備するか、チョッと贅沢に手持ちの乳液か保湿クリームをつけるようにします。
手指が乾かない間に付けるのがポイントです。

以上四つのポイントのいずれが出来ていなくても、大きな悪影響を与え続けています。
手荒れが進行している場合、すっかり良くなるまで徹底して続けることが必要です。

*2. 手指が働き者であることが原因

手指は顔と同じように働き者で良く動きます。
良く動くだけでなく、強い力で皮膚にとって余り好ましくないものに触れることが多い点、十分な配慮が必要です。

1. 繰り返される手指を使った作業からのガード
最もよく見られるのは紙を触る(ページを繰るetc)作業でしょう。
もちろん、様々なものを持つ・握るなどの作業が繰り返されることもあります。
このような場合、クリーム類での保護、あるいは指サックや手袋の着用などでガードする習慣を身につけておくことが大切です。
乾燥した場所や季節に、新聞や雑誌のページを繰るのに手間取るのは、既に指先の水分が奪われ、角質層の劣化が進んでいる状態です。
2. 熱いもの、とびきり冷たいもの、濡れたものを持つ・触る
3. ヘアケアにおけるシャンプーやリンスの作業
4. ドライヤーを持たないもう一方の手
5. アルコールやリムーバーなど、溶剤の取扱い
2~5についての説明は省略します。
想像すると判るように、適切な対処であればそんなに悪影響があることではありませんが、不適切だと大きく皮膚(角質)を傷めやすい作業です。
上に挙げた以外にも、手指には個々固有の危険がたくさんあると思われます。
大切なのは、何気ない普段の生活にて、「あっ、これはこうすべきだな」という意識を持ち、一つひとつ良い習慣に変えていくことです。

*3. その他の原因と対策は顔の肌と同じ

手は顔と同じように外部環境にさらされていることが多い部分です。
肌の三大ダメージとして良く挙げられる、

  • 紫外線
  • 乾燥
  • 酸化

については、同じように配慮してあげることが基本です。
まず適切にダメージを避ける工夫と良い習慣が必要です。
さらに、危険が多いと予想されるときは、顔と同じようにスキンケアでガードしてあげることです。
ただ、酸化によるダメージは洗う頻度の高い手指の場合、気配りしなければいけない場面はほとんどないといえます。

 
 
S》》 冬のケアとして“手荒れ”をサッポーの視点で取り上げました。
しかし、「冬だけ注意」…ではいけません。
一年を通して良いケアが出来るようになって初めて、冬でも美しい手指を得ることが出来るのです。

ひどい手荒れを医療的に癒していくのは必要ですが、日常生活にはなじまないものです。
角質ケアの視点を取り入れ、普段のケアで改善できる。
さらに上手になり、手荒れそのものを未然に防止できるようになったとき、あなたは「手指が美しいあなた」になっています。

 
 
 
 
《《A 意識さえすればわたしの手……。
元のあの優美な手指が復活できそうです。
《《C 復活したら誉めてあげるよ。
最近亭主の帰りが遅くなってないかい?
A子は「美しさを保つのは自分のため」と思っていたのだろう?
《《B えっ!違うの?
《《C 自分のためだけでは意識なんて続かないのさ。
“優美”と言うことに関しては、特にそうだな。

思い出に残る母の優美な手..。子のため、亭主のため、人のため。
このように思って、初めて人は変わることが出来るのさ。

《《A ……・。
S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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