垢になる角質を大切にして美肌になる?

サッポーの肌を育てるケア、美肌が育つケアをやってみようと思うとき、何かベールがかかったように曖昧だけど、とても基本的なことのように思える疑問が何となく横たわっていることがあります。

今回紹介するご質問・ご相談は、そのような疑問の一つです。
“ch-m”さんから頂戴しました。よい視点をありがとうございます。

 
 

■ “ch-m”さん のご質問・相談

>   はじめまして、質問があります。
>   例えば、今日、基底層で生まれた細胞が角質層の一番下に
>  到着した日だとします。そしたら、あとおよそ14日でその角質は
>  剥がれ落ちますよね。
>   そこで質問なのですが、

>   角質は死んだ細胞なので残りの14日間は日に日に弱ってい
>  き、見た目もどんどん悪くなり、いくら角質にとっていい生活をし
>  たとしても、肌が美しくなっていくという事はありえないと思うので
>  すが、どうなのでしょうか?
>   死んだ細胞という事は、角質層のスタート位置に立った時が
>  一番美しい状態で、それからは、劣化していくだけなのですか?

>   よろしくお願いします。


■ サッポーからのアドバイス返信

「死んだ細胞(角質)をいくら大事にしても、肌が美しくなることはない」

そうですよね。 私達がみてる肌(角質の層)は死んだ細胞の層です。
この死んだ角質を大切にして、角質が美しくなるのか?‥とても素直な視点、基本的な疑問ですね。
でも、これは明確にしなければいけない大切な視点です。

 
 

死細胞である角質が美しく育つことはない

 
 

>  角質は死んだ細胞なので残りの14日間は日に日に弱っていき、見た
>  目もどんどん悪くなり、いくら角質にとっていい生活をしたとしても、肌
>  が美しくなっていくという事はありえないと思うのですが、どうなので
>  しょうか?
>  (角質が)死んだ細胞だという事は、角質層のスタート位置に立った時
>  が一番美しい状態で、それからは、劣化していくだけなのですか?

残念ながら、その通りです。

ポイントをついたイイ視点ですね。
まさにここが判断の分かれ目であり、ケア方法、スキンケア製品作りの方向性を決めるところにもなっています。

育った表皮細胞が核を失い、角化して角質となった瞬間から、“ch-m”様の言うとおり、この角質が美しさを増していくというようなことはありません。
ただただ傷みが少なく、何とか最後まで美しい姿で肌を守ってくれるように、これら角質の層を美しくバリアーしているのがスキンケアです。

“ch-m”様の思われたとおり、美肌が育っていくストーリーが見えませんね。どういうことでしょう。

 
 

肌が美しくなる秘密は“育つ”からです

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

>  いくら角質にとっていい生活をしたとしても、肌が美しくなっていくという
>  事はありえないと思うのですが、どうなのでしょうか?

ところがどうして、美しくなっていくのです。(^_^)

「美しくなっていくことはあり得ない」というのは、ある一つの角質の誕生から消滅までの軌跡を追ったときにのみ、確かにあり得ないといえるのです。

しかし、肌はつねにターンオーバーを繰り返しています。
ここに時間と継続が作る美肌の秘密が隠されています。

▼ 美肌が育つのは角化する前なのだ!

肌(表皮)はターンオーバーを繰り返しています。
細胞が誕生し、必要な機能が備わり、充実し、やがて角化、角質として完成。
バリアーとして肌を守り、役目を終えると垢として肌から剥がれていく。

このように絶えず繰り返されている肌の営みがターンオーバーです。
言い換えると肌の誕生生長活躍消滅です。

このターンオーバーの中に、肌が美しくなる大切な秘密があります。
それが“生長”の部分です。
時間をかけて育った細胞が角化すると、美しい角質になります。
この美しい角質作りが継続されて、初めて肌は美しくなり、また美しい状態が維持できるわけです。

細胞が生長する=良く育つ事が、美肌作りのポイントになっているのです。
すると、良く育つには何が必要? 何が大切?と言うことになります。

それが“時間”です。
細胞にしっかりと「育つ時間を与える」ことです。

 
 

バリア層(角質層)が健全だと美肌が育つ

 
 
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「なるほど!それなら、肌に育つ時間を与えるにはどうしたらよいの?」ということになります。

この答えが「角質を大切にするケア」「角質をむやみに剥がさないケア」ということになります。
……やっと疑問のところに繋がってきましたね。

死んだ細胞だからこれ以上育つことはないし、美しくなることもないけど、傷み見映えが悪いからといって取り除いていたら、肌が育つ時間を奪うことになり、美しい角質に育たない……ということです。

▼ 美肌作り……良い循環の肌

角質層がバリア層として良い状態にあるから、美しい角質が育つ時間が生まれ、その育った角質が優れたバリア層として働く……という良い循環で美肌が維持されています。

この循環を維持するには、死細胞の層である角質層を保湿し、保護し、美しい状態で、肌から離れていく最後の時を迎えるようにしてあげることが大切なのです。
育った角質は寿命がくると自ら肌を離れていく機能を備えています。
美しいままに一枚ひとひら散っていくのです。桜のように……。

▼ 美肌作り……悪い循環の肌

一方、角質の剥がれていくテンポが速いと、表皮細胞は新しい角質を送り出さなければならず、未熟な段階で角化し角質として完成してしまいます。
このようにして作られた角質は、未熟なため保水力も低く、持つ機能全てが未熟です。
若い角質なのにすぐに傷み、醜くなって肌を飾ります。
これでは美しい肌を見せることが出来ません。

するとどうしますか?
……醜く古びて見えるから取り除いてきれいに見せようとします。
それだけではありません。
未熟な角質は弱く傷みやすいため、ただでさえ剥がれ出すのも早いのです。
角質が早く剥がれると表皮細胞は育つ時間が与えられず、未熟な角質を作り補充せざるを得ません。
……このようにして悪循環が進行します。

このようにして、死細胞の層である角質層の状態が、不思議なことに生きた細胞層をコントロールしているのです。
今をきれいに見せようとするか、育ててきれいに見せるか、スキンケアはまさに角質ケアです。
しかし目指す方向が違えば、角質ケアの方法も大違いです。
選ぶスキンケア製品も大違いなわけです。

 
 
 
 
S》》 いかがでしたか?

まさに角質の扱いは180度異なったケアが多いですね。
“傷み古びて醜く見える角質”を取り除けば、そこには“まだ傷ついてない未熟だけどきれいな角質”が現れます。
この現象を捉え満足してしまうと、悪循環の罠にはまっていくのですね。

S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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