美白剤で赤み・痒み・皮むけが! 接触性皮膚炎の可能性

イメージ画像

美白剤に関する相談は絶えません。色が白くなる、シミがなくなるというのは女性の切実な願いなのでしょう。

今日は美白剤を使用し、トラブルが起こったという“ミキ”さんのご相談を元に講義を進めてまいります。

“ミキ”さん のご質問・相談

(皮膚科処方の)ビタミンC誘導体ローション(美白剤)を連用していたせいか、最近ほっぺが赤くかぶれ、しかも痒いので、やめようかと思っています。

たしかに、シミはなくなり、ニキビも出にくくなるし、肌も白くなります。

連用すること、どう思われますか?

さて、サッポーは“ミキ”さんにどのように回答したのでしょう。

サッポーからの回答「即、中止です!」

ご使用の製品は、医薬部外品扱いの製品ではありませんか?

この場合、バリア層(角質層)を越えて、生きた表皮細胞層に誘導体を送り込み、ビタミンCに変質した成分がメラニンを還元(無色化)、白さを作ってくれるという仕組みになっています。

しかし、高い確率でこれら異物(成分)の侵入に対し、肌が反応してしまいます。もちろん、悪い反応を示さない肌もあります。

今“ミキ”さんが当面されているのは、「接触性皮膚炎」と呼ばれる症状のように思います。名前の通り、肌と物質が触れ合うことで、何かしらの炎症を起こす皮膚疾患です。

この状態を無視して、使用し続けた場合、炎症によるシミを作る方がとても多いそうです。

医師のイメージ画像

シミで病院を訪れる患者の4割近く※が、この様な接触性皮膚炎が原因になっているという、有意の医師グループの共同レポートが過去に報告されたことがありました。

しかしながら、サッポーでは専門外。ひとまず使用を即中止し、主治医に相談してみましょう。

※4割近くという値は、美白剤と紫外線吸収剤の合算数値です。同時に利用されている方が多く、この様な集計報告になったようです。

シミを治すのは、美白剤ではなく肌

“ミキ”さんの場合は幸いでした。判りやすく、赤みが出たからです。ちょっとした痒みや皮むけだと、化粧水をつけただけで治まり、分からなくなります。そのため炎症反応を起こしていることに気づかずに使い続け、シミを作ってしまうのですね。

美白剤の使用をやめると、薄くなっていたシミがまた元通りの色になることがあります。しかし、何も心配はいりません。新たにシミができたり、以前より濃くなったりしたわけではないからです。

イメージ画像

シミの部分は、メラニンを毎日大量生産するようになっているところです。そして、表皮に近い部分のメラニンは美白剤で無色化されても、メラニン生産量そのものが減ったわけではないので、次に表面に出てくる角質は黒~褐色をしているのです。

また炎症が治まり、肌がしっかり落ち着くまでの間は、肌が過敏な状態になっているため、ちょっとしたダメージで新たなシミを作りやすい状態にもなっています。この点、注意が必要です。紫外線を始め、ダメージから肌をしっかり守ってあげましょう。

シミを根本から治すことが出来るのは肌自身だけです。メラニンを作るメラノサイトが安心して、通常の生産量に戻れば、シミは作られません。そのためには、肌を健康な状態にし、それを維持してあげないといけません。これが本当の意味でシミと縁が切れた時です。

肌を健康にし、メラノサイトを安心させる方法として、サッポーでは“肌が育つケア”を提唱しています。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 美白剤が肌の刺激になり、使い続けると炎症を起こすことがある
  • シミを治せるのは肌だけ、メラノサイトを安心させるケアを
黒板に注目!

編集後記

肌に負担がなく、シミが目立たなくなるのであれば、そんなに良いことはありません。しかし、美白剤の仕組みを知るとそうではないことが分かります。

肌を健康で美しく育て、シミを作る必要がなくなることが本当の美白なのですね。


コメントは受け付けていません。