繰り返す炎症ニキビから完全脱却するには?

炎症ニキビを気にする女性のイメージ

本日の美肌塾は、炎症ニキビに長く悩まされていた“Sara”さんのご相談を元にすすめていきます。

サッポーと出会い、1ヶ月のスキンケアモニターを体験された“Sara”さんは、相談当時、明け方まで論文作成に追われ、お昼に起床というのが日常の学生さんでした。

モニター中「ニキビは増えたけど、乾燥が落ち着き、肌も柔らかくなった」という報告をいただいておりました。肌の変化を冷静に捉えられていたようです。

ところが、「肌が育つケア」を始めて4ヶ月目に入った時、これまで経験した中で一番ひどい状態に。頬、あご、こめかみなど顔全体に赤い炎症ニキビが発生、小さなブツブツがあっただけの額にも、たくさんできてしまったというのです。

「このスキンケアで本当に大丈夫なのでしょうか。」

「どんなケアをしたら良いのか、アドバイスをください。」

このような相談をいただきました。

ニキビの改善過程では、「3歩進んで2歩下がる」ことが多いとサッポーが言っていたので、根気よくいこうと決心されていました。しかし、炎症ニキビが次々でき、大きな不安に陥ってしまわれたのです。

読者の皆様にも、ニキビを始めとした炎症性のトラブルに悩む方が数多くいらっしゃるのではと想像します。

“Sara”さんのご相談を通して、「炎症ニキビの本質」について知識を深めましょう。すると次々起こる炎症の原因が理解でき、ケアの方向性がハッキリと見えてきます。

ニキビ肌ではなく、すぐに炎症反応を起こす敏感肌だと認識する

“Sara”さんは、さぞ不安に感じられたことでしょう。この炎症ニキビについて、詳しく解説していきますが、その前にニキビに関する “そもそも”の話をしておきましょう。

そもそも、皮脂が詰まらなければ、ニキビはできません。一つひとつの角質がよく育ち、水分保持力が高くければ、乾いても柔軟さを失いません。毛穴壁や毛穴出口を作っている角質は伸縮自在な状態です。

毛穴は、いつもピタリと閉じて、皮脂は自然に押し出され溜まることはありません。これがニキビ肌改善のゴールと言えます。

しかし、ニキビと付き合う肌は、育ちが悪く痩せていて、乾いてすぐに硬くなります。毛穴出口付近の角質はさらに硬くなっていて、毛穴は開いた状態で固定されています。ニキビが毛穴出口から始まるのはこのような背景があります。

では、このニキビに炎症が起こるのは、どのような経緯を辿るのでしょうか?

毛穴に皮脂が溜まると、皮脂大好きなアクネ菌(誰の皮膚にもいる常在菌)が増殖します。すると、表皮直下の毛細血管周辺で見張り番をしているマスト細胞(免疫細胞)が、「危ないよ!」と警報を出すのです。

炎症ニキビ肌の模式図

警報を受けると毛細血管は拡張し、菌と戦う白血球を含んだ血液を大量に集め、戦闘準備を整えます。これが皮膚の赤みです。

マスト細胞の警報が続くと、さらに毛細血管が拡張、透過性が高まり、血液が漏出します。アクネ菌との戦いが始まったのです。この戦いの結果が、赤みや膿を伴う炎症ニキビです。このような経緯は、炎症反応とか免疫反応と呼ばれています。

通常は、アクネ菌に対して殺菌や抗菌作用のあるニキビの薬をつけたり、マスト細胞の働きを弱めるために抗炎症剤を利用し、炎症を治め、一時しのぎをするのが対処法です。

炎症が治まり赤みが消え、ホッとするのですが、薬をやめればその内ぶり返します。こういった繰り返しに嵌まり込んでいるのが、長年ニキビと付き合っている肌です。

炎症ニキビができる根本原因と解決法とは?

炎症ニキビを繰り返すと、次第に肌は敏感さを増していきます。最初はアクネ菌の大量増殖に反応していたマスト細胞が、その内皮脂分泌が少し増加しただけで、赤みが出たり、アクネ菌が少し増殖しただけで、炎症ニキビを作るようになります。生理前やストレスなどといったホルモンバランスの乱れにも影響を受けやすくなります。

こうなってくると、もはや世間一般のニキビ対策などほとんど役に立ちません。なぜなら、マスト細胞がニキビとは関係なく、少しのことでもすぐに騒いで警報を出すようになっているからです。何かあれば、すぐに炎症を起こします。これが炎症ニキビの根本原因です。

高ストレスの環境が一因か

“Sara”さんによると、炎症ニキビが顔中に拡がったのは、1月下旬の大寒に入る頃でした。論文作成も佳境に入っていたのかもしれません。精神的、肉体的ストレスは高まり、寒さや冷たさ、そして乾燥という皮膚ストレスも大きくなっていたことでしょう。このようなところにちょっとでも刺激が加われば、それが引き金となって、マスト細胞が大騒ぎする状況を招いてしまいます。

さらに“Sara”さんの肌は、炎症ニキビを繰り返してきたため、高速回転のターンオーバーになっていました。炎症で傷んだ肌を修復しようと、次々と表皮細胞を誕生させ、早くバリアーとしての角質を作るため、十分に育たないままに角化を急がせてばかりいたのです。

これでは、一つひとつの角質が育つはずがありません。乾きやすく、すぐに硬くなるのですから、皮脂詰まりしやすく、ニキビがすっきりすることはありません。さらに痩せた小さい角質でバリアーを作っているので、乾くと肌に隙間ができやすく、化粧汚れを始めとした、様々な異物や雑菌が侵入しやすいため、すぐに炎症を起こしやすい状態が続いていたことになります。

このようになってしまった肌は、冒頭で説明したように、世間で行われるニキビ対策では改善が進みません。「敏感肌からの脱出」をテーマに、今後の肌作りに取り組むことが長年付き合ってきたニキビとサヨナラできる唯一の道になります。

肌はどのような悪条件下でも、ターンオーバーを繰り返し、いつも以前より育った角質を目指しています。しかし、炎症を繰り返すと育たないばかりか、育ちが後退することも多いでしょう。

まずは、肌が育つことよりも、炎症を起こす頻度を減らす取組から始めることが大切です。

サッポー美肌塾サイトに「悩み別・肌が育つケア」というコーナーがあります。以下の2つの講義を参考に、取り組んでみましょう。

悩んだり、解らなくなったときは、必ずスキンケア相談室をご利用ください。

“Sara”さんは、スキンケアモニターからお始めになったところに最初の躓きを作ってしまったのかもしれません。敏感肌脱出プログラムから始めるべきでした。もう少し大きな声でお薦めすれば良かったですね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 炎症ニキビを繰り返す肌は、敏感肌と認識する
  • ニキビ肌対策ではなく、まず敏感肌からの脱出を
黒板に注目!

編集後記

“Sara”さんのように、炎症ニキビを繰り返している方からの相談、とても多いです。“肌が育つケア”を続けることに戸惑いを感じるケースも……。

この場合、敏感肌脱出を抜きにして、ニキビや毛穴の改善は望めません。まずは、基礎作りから!なのです。私達の身体が健康であれば、風邪を引きにくいのと同じようなことですね。

「サッポー美肌塾」第350号 / 2008年1月23日 発行


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