秋に肌の変化を感じる人は多いですね。夏は調子の良かった肌がなぜ?どうして?
でも秋の肌は、毎年遠慮がちにあなたに訴えかけていました。
そして、この声を聞き取り、ケアを変えていくことがあなたの役目です。小さな訴えが大きな悲鳴になってから対処していたのでは、肌がかわいそうですからね。今年の秋は、きちんと肌の声を聞いてみましょう。
例えば、石けん洗顔後に何もつけずにいると、肌がつっぱります。秋のような乾燥する季節になると、誰しもが多少のつっぱり感を感じるものです。
このつっぱり感こそが、「肌が縮む」という訴えなのです。
顔の表面積は変わらないのに縮むのですから、つっぱり感を感じます。時には痛みとして感じる場合もあります。
また洗顔をしなくても、カサカサしたり、引きつるような乾燥を感じやすいのが秋という季節です。
これも、肌が縮んでいるからです。
では、この訴えと私達がすべき対処について見ていきましょう。
秋の肌の訴えを聞き、早めの対処を
角質層(バリア層)のバリア能力が低下
- 周囲の乾燥に対し、肌から水分が蒸散していくスピードが速くなっている
- 肌が乾き気味で、潤い(水分)を適正量保つことができなくなりつつある
保湿を強化すれば、この現象はなくなります。
初期の段階で適切な対処をしてあげると、1ヶ月程度で肌は本来の能力を取り戻します。でも、悲鳴になるまで放置していたら、その機会を失います。やがて冬になり、さらなる環境の厳しさが回復を遅らせるのです。
では“悲鳴”とは、どのような状態でしょうか。
バリアーの質が劣化
- 水分蒸散のスピードがさらに速くなり、肌は乾き、縮み、硬く、脆くなっている
- 洗顔後のつっぱり感は、苦痛そのもの
- しっかりケアしているつもりが、なかなか良くならない
縮んだ肌とはつまり水分の少ない肌、バリア層の角質達が乾いて硬くなっています。そして、ポロポロと脆く剥がれやすくなっています。
このような状態が続くとどうなるのか?
- 皮脂の少ない部分はかさつき肌に
- 皮脂の多い部分は縮んで引っ張られるため、毛穴が開き、キメが粗く
- 硬い肌には皮脂が詰まりやすく、ニキビが出来やすくなる
- 様々なダメージに対して、過敏になっていく
そして、上記のような肌が定着してきます。
こうなると、本来の肌の姿=健康な肌を取り戻すには、正しいスキンケアを取り入れても、すっかり良くなるに半年はかかります。
なので、肌の訴えを聞き取り、スキンケアを変えていくことが重要なのです。
秋のスキンケア、どんなことに気をつけたら?
ざっくりとした対策を挙げると、
- 水分保持力の高い成熟した角質が作られるようにすること
- 角質のはがれるテンポを本来のゆっくりしたものにすること
- 角質を傷め、はがれやすくするダメージを減少させること
この3点です。いつもサッポーが言っていることばかりですね。これを秋用に少しアレンジしてあげることです。
つっぱり感を感じ始めた肌は、洗顔後出来るだけ早く保湿ケアを行います。
つっぱり感が酷い場合は、石けんの使用を控え、サッポーのような洗浄力のないクレンジングクリームで朝晩洗浄します。
その後は、化粧水や美容液による保湿ケア、乳液やクリームによる乾燥保護ケアを乾燥度合いによって組み合わせます。
しっとりタイプが良いのか、美容液を追加した方がいいのか…乳液より保護力の強いクリームが良いのか……等々考えます。
保湿パックを取り入れるのもいいですね。但し、酷いつっぱり感等の敏感さが出始めた肌には行いません。
そして、紫外線保護のケアも欠かせません。日差しは優しくなっていますが、紫外線がないわけではありません。いくら弱くても、紫外線ダメージは蓄積型ですからね。
明るさのある時間帯は、室内でもUVケア!が基本です。
そして、帰宅後は早めに化粧を落とすこともお忘れなく。
このように、肌への乾燥・紫外線・酸化の三大ダメージをいつも以上に意識しながら防いであげましょう。
いかがでしたか?
今回は「肌が縮む」=つっぱり感を例に美肌塾を進めて行きましたが、肌の訴えは他にもあるはずです。それを聞き漏らすことないよう、肌との対話を大事にしましょう。
- 秋の肌の小さな訴えをしっかり聞き取る
- 訴えが悲鳴になる前に早めのリカバリーを
編集後記
秋になると、スキンケア相談室には問い合わせが増えます。紫外線や汗で苦労した夏が過ぎ、過ごしやすくなったのに、どうして?といった感じです。
でも、秋に肌の調子が悪くなるのはきちんと原因があるし、そのサインも肌はしています。肌は素直です。普段から肌の声を聞く習慣があるといいですね。
「サッポー美肌塾」第42号
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