洗顔の順序から、こうすると良い、これはダメ!等々、洗顔のノウハウともいえる様々な情報が溢れています。それぞれに、「なるほど!」といった納得性はあるのですが、本当に大切なことは限られています。
良いことは全部取り入れようという意気込みは評価できますが、時間の無駄も多いし、些細な情報にこだわり、本当に大切な注意を踏み外し、間違った洗顔法になっていることもあります。
洗顔がスキンケアに与える影響が大きいだけに、善意の様々な情報が溢れ、交錯・混乱しているものと見ています。サッポー美肌塾の読者におかれては、洗顔の大切なポイントとその背景を知り、多くの雑情報に惑うことなく、さらなる健康と美肌が育つ王道を歩んでほしいところです。
前置きが長くなりました(^_^;)
顔を洗う順番はあるの?
入浴したら、真っ先に洗顔料(石けん等)で顔を洗っている人がいます。何でもないことのようですが、これはダメです。サッポーが推奨しているのは、
- ポイント1 : 【 洗髪 → 身体 → 顔 】の順序で洗う
- ポイント1の背景 : 顔の肌に界面活性剤を残さないため
石けんという界面活性剤なら、肌に残らないという事実をご存知の方は「えっ、どうして?」と思われたかもしれませんね。これは洗髪時のシャンプーや身体を洗う洗浄剤の界面活性剤が肌に付着するのを回避するためなのです。
顔を真っ先に洗ってしまうと素肌に洗浄剤(界面活性剤)が流れ、ピタリと吸着してしまうのです。ピタリと付いた界面活性剤はセラミド等の角質細胞間脂質にくっついて洗っても取れなくなります。次の洗顔時に最表層の角質と一緒に洗い流されます。
その日その日に悪影響が明瞭に現れるというものではありませんが、角質が剥がれやすくなるので、毎日続けていると肌が育つブレーキとして働き、一段育ちの低い状態でバランスが取れてしまう…このような結果として現れます。
脂っぽい部分は一番最初に洗う? 洗顔にかける時間は?
- 「脂っぽいTゾーンから洗うのがよい」
- 「薬指で洗うと力が入らず優しく洗える」
- 「たくさんのきめ細かい泡で包み込むように洗う」
- etc…
様々なノウハウが語られます。しかし、枝葉のテクニックが多く、本質が見えないため、様々な情報に翻弄されやすいノウハウになりがちです。サッポー流に大切な本質を説明すると次のようになります。
- ポイント2 : 肌が水分を含み柔らかさを増してから洗顔を開始する
- ポイント3 : 肌と指の間に泡の滑りを感じながら手早く洗う(15~30秒)
- ポイント2,3の背景 : 肌に刺激を与えず、洗い過ぎや力による角質剥がしを防ぐ
肌表層は死細胞の角質の層であるため、乾くと驚くほど硬くなっているものです。薄いので硬さを感じにくいだけです。洗顔時のクルクルは、指滑りがよい限り肌に悪影響を与えることはまずありません。しかし、肌が硬い時は刺激や破壊を伴うものになりがちです。過敏な反応を誘発したり、角質剥がれを促進する隠れた要因になっています。
また、洗浄剤を肌に乗せている時間は短い方が洗い過ぎに繋がりません。
様々なテクニックは真似てもよいし、尊重するだけでもよい。しかし、ポイント2,3は外してはいけないテクニックの基本です。
すすぐ時の洗い流す回数は?
サッポーのスキンケア読本でも、すすぎは12~20回はバシャバシャと……とか、シャワーなら15秒……、洗面器なら5~6回は入れ換えて……などと、十分なすすぎを推奨しています。世間の情報も似たり寄ったりです。
でも、大切なのは、
- ポイント4 : 脂質を溶かしすぎない30~35℃の刺激のないぬるま湯が理想
- ポイント5 : たくさんの湯水を肌に流し、アルカリ成分を残さないこと
- ポイント6 : 湯水を肌に流すのが目的、指の感触で汚れの有無を確認しない
- ポイント4,5,6の背景 : 予定以上に角質の剥がれを促進しない…これが前提条件
角質同士を繋いでいるセラミド等の脂質は、湯温30℃位から溶け始め、40℃を超えるとグンと溶かす能力が高くなります。全く溶けないのも困るが、溶け過ぎは角質剥がれの促進に繋がります。熱くも冷たくもないぬるま湯が理想とされる由縁です。
また、すすぎ時にふやけた肌を指でクルクルすると垢すりに繋がりやすいので、泡のような潤滑剤がない状態だと自覚しましょう。湯水を流すのがすすぎだと心得ましょう。
“汚れ”はきれいに落ちないと落ち着かないところがあります。しかし、肌の洗浄目的で最も大切なのは、そこそこの清潔さがあれば良しとすべきなのです。一歩間違うと、汚れを落とすために肌(まだ働いている角質)を洗い落としているケースが多くあります。
汚れが残っていても健康に影響しない清潔さがあればそれがベストと考えましょう。それが肌の育つ環境であり、健康の条件です。育った肌の汚れは簡単に落ちるようになります。
更新
出来てるようで、出来ていない……“洗い過ぎない洗顔”
サッポー美肌塾では、洗顔による皮脂や汚れの「取り過ぎ」「洗い過ぎ」に警鐘を鳴らしています。でも、これは今では常識になってきました。しかし「洗い過ぎない洗顔」の出来ている方はごく少数です。
- 「もしかして私の洗顔も、“洗い過ぎ”なの?」
- 「洗浄力の弱いクレンジングなら、大丈夫なのでは?」
どこからが洗い過ぎなのか、ハッキリとした判断基準が無いので、次々と疑問や不安が湧いてきます。
洗い過ぎにならないためには『洗浄力』と『手指の力加減』がポイントです。
- 洗浄力の無いクレンジング料
- 界面活性剤が肌に残らない洗顔料
- 手指と肌の摩擦で汚れを取らない
これらが揃って“洗い過ぎない洗顔”だとサッポーは解説しています。
サッポーのクレンジング料も洗顔料も、上の条件を満たしています。あとは力加減を調節するだけ。
洗顔は、毎日行うスキンケアです。小さな変化の積み重ねが、大きな変化に繋がります。良い洗顔を選びたいですね。
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