みなさんは、洗顔に石けんを使っていますか?
昭和30年代、石けん以外の界面活性剤(洗浄剤)として、便利な家庭用洗剤が登場したことから、それまで主流だった石けんの消費量はグンと減りました。
しかし顔や身体の洗浄においては、今も一大勢力を保っている……というのが石けんの存在です。
ちなみに化粧品名としては「石けん」が使われ、成分名としては、固形の場合「石ケン素地」、液体の場合「カリ石ケン素地」と表示されます。
例えば「○○石鹸」「△△ソープ」などは、見た目は石けんでも本物かどうかはわかりません。成分表示に「石ケン素地」「カリ石ケン素地」があるかで判断します。
固形石けんは洗顔前に泡立てる必要があり、少々面倒です。また他の界面活性剤とは違って、洗い上がりがつっぱる……この感覚が嫌という方もいるでしょう。
このような石けんですが、他の洗浄剤にはない素晴らしいところがあります。使用することで、あなたの肌の健康度が判るというのです。
一体どういうことでしょう。まずは、石けんの性質から見ていきます。
優しさと厳しさを持ち合わせた石けん
サッポーは、クレンジングクリームのあとの仕上げ洗顔や朝の洗顔に石けんを勧めています。その理由は石けんの性質にあります。
石けんの代表的な性質3つ
- 確かな洗浄力
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洗浄力は他の洗顔料と同様ですが、脂質を分解する能力が高いのが特徴です。角質同士を繋ぐ細胞間脂質を適度に溶かし、角質が正常に剥がれる手助けをします。
- アルカリ性である
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界面活性剤の中でも、唯一アルカリの性質を持っています。殺菌力があり、雑菌やウイルスの増殖を防ぎ、肌を衛生的に保ちます。手洗いに石けんが推奨されるのは、そのためです。
しかし、アルカリ性ゆえに刺激を感じる肌もあります。石けん以外の化粧品が全て弱酸性に作られているのは、肌が弱酸性の環境を好むからです。
- 界面活性能が消える
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水で流すとすぐに分解され、界面活性剤ではなくなります。つまり界面活性能(洗浄能)もなくなります。
石けん以外の洗顔料は全て、界面活性能が消えず、界面活性剤が細胞間脂質にピッタリくっついて残ります。洗い上がりにつっぱり感が少ないのは、界面活性剤が水を捉えて乾くのを遅らせているからです。一方で洗浄剤として肌上で働き続けるので、角質を必要以上に剥がれやすくします。
以上が石けんの代表的な性質です。これらは、石けんの長所であり短所でもあります。
世間では、石けんが肌に優しく敏感肌向きというイメージがありますが、優しさと厳しさの両面があるというのが真実の姿でしょう。
石けんによる健康度テストの方法と評価
健康度テストを行うには、条件があります。
- ノーメイクであること
- 室内にいること
- 30分程度の時間がとれること
です。お休みの日の朝が良さそうですね。
但し、赤みや炎症(ニキビを含む)などの敏感さがある肌は、石けんの厳しい面が影響するので、このテストにチャレンジすべきではありません。
健康度テストの方法
まず顔をすすいでから、石けんを泡立てて洗います。洗い過ぎにならないよう、時間は15秒程度にします。その後、水で洗い流し、タオルドライします。
そのまま30分間、何も付けずに肌の様子を伺います。
肌は素顔の状態になり、どんどん乾いていきます。この環境がテストには必要なのです。(30分経てば、いつものスキンケアを始めてください)
さて、あなたの肌はどのように感じましたか?
- つっぱり感・ピリピリを強く感じる
- 多少つっぱり感を感じる
- つっぱり感を全く感じない
- 1.つっぱり感・ピリピリを強く感じる
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バリア能が低下し、すでに敏感肌といえる状態です。
強い刺激を感じたら、健康度テストはその時点で(30分を待たずに)中止し、すぐにスキンケアを始めます。当面は石けんの使用もすべきではありません。
下記ページを参考に、まず敏感肌のケアを実施しましょう。
参考:「まず、過敏肌からの脱出を」
「肌が求める化粧品…敏感肌編」 - 2.多少つっぱり感を感じる
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バリア能が低下傾向にある肌です。季節や環境の影響で調子が良かったり、悪かったり、フラフラしている肌が多いのが特徴です。
このような肌は、スキンケアである条件が満たされると、大幅に健康度がアップし、今よりもう一段も二段も美しくなれます。肌がフラフラすることもなくなります。
こちらを参考に取り組んでみましょう。
参考:「「肌が育つケア」の具体的な進め方」
- 3.つっぱり感を全く感じない
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バリア能は健全で、肌の健康度はそこそこ高いといえます。スキンケアに大きな間違いはなく、今まで通りでOKでしょう。
でも自覚する肌トラブルがある場合、当美肌塾を参照し、サッポーの“肌が育つケア”を実践してみましょう。
肌の健康度がさらにアップし、トラブル解消も早くなります。
いかがでしたか?
早速石けんであなたの肌をテストしてみましょう。まず自分の今の肌を知ることが大事です。
このようなテストでチェックを繰り返していると、肌が良い方向に向かっているか、そうではないかが判ります。ぜひ習慣にしてくださいね。
- 石けんの本質を知れば、肌洗浄に適していることが解る
- 石けん洗顔で肌の健康度を知る習慣を
更新
出来てるようで、出来ていない……“洗い過ぎない洗顔”
サッポー美肌塾では、洗顔による皮脂や汚れの「取り過ぎ」「洗い過ぎ」に警鐘を鳴らしています。でも、これは今では常識になってきました。しかし「洗い過ぎない洗顔」の出来ている方はごく少数です。
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どこからが洗い過ぎなのか、ハッキリとした判断基準が無いので、次々と疑問や不安が湧いてきます。
洗い過ぎにならないためには『洗浄力』と『手指の力加減』がポイントです。
- 洗浄力の無いクレンジング料
- 界面活性剤が肌に残らない洗顔料
- 手指と肌の摩擦で汚れを取らない
これらが揃って“洗い過ぎない洗顔”だとサッポーは解説しています。
サッポーのクレンジング料も洗顔料も、上の条件を満たしています。あとは力加減を調節するだけ。
洗顔は、毎日行うスキンケアです。小さな変化の積み重ねが、大きな変化に繋がります。良い洗顔を選びたいですね。