今回のサッポー美肌塾は、最近サッポーのファンになられた“Yohko”さんがとらわれた疑問を紹介します。読者の皆様にも同様の気がかりを感じた方がいらっしゃるかも知れません。
“Yohko”さん のご質問・相談
こんにちは。サッポーさんのクレンジングを使用している“Yohko”です。一つ教えてください。
サッポーさんのご指示通り、肌の角質を取り過ぎないように気をつけながら、日々スキンケアしております。
しかし以前雑誌に書いてあった「古い角質がたまっている肌では化粧水などの栄養がスムーズに入っていかない」というフレーズが頭の中に残っており、気になってしまっています。
今の私は角質をできるだけ取らないように気をつけながらスキンケアしていますが、化粧水はきちんと浸透しているのでしょうか?
ご助言をお願いします。
「この説明に疑問があるなんて、思いもしなかった(^_^;)」
「ふん、ふん、なるほど!」と何の抵抗もなく納得している私達がいます。でも、サッポーがいつもいってるのとはまったく逆の内容です。
- 「サッポーは古い角質も大切にしろといってる…?」
- 「本当にサッポーは正しいの?」
……となるケースもしばしば(^_^;)
サッポーがお伝えしているのは事実そのままですが、世間で流通しているのは“Yohko”さんの頭から離れないフレーズの方が、まだまだ多いのです。
一度はサッポーに納得しても、再び疑念が生まれるのも無理はありません。耳に聞こえの良い間違い情報の方が圧倒的に多いのですから……(^_^;)
一面の真実を含み、納得感があるから、非常識がまかり通る
「古い角質がたまっている肌では化粧水などの栄養がスムーズに入っていかない」
一面の真実を含んだ、親和性・説得性のあるフレーズです(^_^;)
角質を悪者に利用した時代がかなり長い期間続きました。まもなく垢となって落ちていく状態にあるのが、角質です。代謝活動を停止した死細胞です。
剥がれる時期が近づいた角質は水分が減少し、不透明さと硬さを増しながら肌にへばりついています。肌を汚く見せる元凶でもあるわけですから、古い・溜まるという言葉が入ると、私達女性に、「これではいけない……」と素直に思わせます。
でも、サッポー美肌塾生なら、もうそんな言葉に惑わされるのは終わりにしましょう。
これからは本物のケアの時代。サッポーの「肌が育つケア」が当たり前になってきます。
とは言っても、“Yohko”さんの頭を離れないフレーズがあるのも事実。今日はこのフレーズを例に、フレーズを分解して検証してみましょう
- 古い角質が…
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汚く見える角質は古い角質ではありません。実は新しい角質というか、生まれてあまり期間の経たない角質達なのです。つまり、早いターンオーバーで十分育たないままに角化し、角質として完成した肌表層の死細胞達です。
未熟な育ちゆえに、表層に現れると、すぐに傷み、乾き、古びて見えているだけです。その姿で必死に肌を守っている姿です。けっして古いわけではありません。事実は新しい若い角質なのです。
- たまっている…
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溜(た)まっているのではありません。溜まっていると表現したくなる見映えだということです。角質が溜まって見える肌は、大急ぎで誕生し、大急ぎで角化した未熟で痩せた乾きやすい角質達が、肌から離れまいと必死に積み重なっている姿です。
この実態は、早く剥がれていくため、肌の守りを固めようと、速く次代の角質を準備し積み重ねようとしている、哀れな肌の努力を現しています。早く剥がれているのに、溜まって見えるのです。
このように見てくれをかまわず、必死で守りを強化しながら、誕生した表皮細胞が育つ時間を確保しようとしているのです。
- 栄養がスムーズに…
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肌は外部から栄養を与えて貰い、育っている(ターンオーバーしている)のではありません。誕生した細胞内部で、自らの代謝活動の結果、様々なものを準備しながら、角質として完成しているものです。
角質が並び、層をなしている肌表層は、別名バリア層とも呼ばれるように、外部環境から、肌・身体を守るのが最大の使命です。もちろん、バイ菌・ウイルスや汚れが肌内部に侵入するのを阻止する役割も果たしています。水も油も通しません。
したがって、化粧水などの化粧品が角質の作るバリア層を通過し、生きた表皮細胞層に侵入するのも阻止しています。
もし侵入したら、化粧品のどんな良い成分も、生きた生体組織にとっては異物以外の何者でもありません。赤みを作ったり、痒みという感覚で危険を知らせたり、いわゆる免疫反応(炎症反応)の対象となります。
- 栄養が入っていかない
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入っていかなくて幸いです。
化粧品の成分は、肌が適切に代謝活動を行い、安心してしっかり育つ環境と時間を与えるためにあります。サッポーでは「肌が育つ環境」作りといっております。
化粧品は、角化して死細胞となって完成した角質の層を、蒸発しにくい水分で満たし、その良い状態を出来るだけ長く維持することが、最大の役割です。そのための様々な成分達です。
生きた細胞達の栄養は誕生した細胞に備わっており、代謝活動によって立派な角質になる準備をするものです。外部から栄養を貰うことなどは一切ありませんし、あってはならないのです。
- 疑問:化粧水はきちんと浸透しているのでしょうか?
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未熟で痩せ、硬くなった古びて見える角質の層は、よく育った角質の層と比較すると、化粧水が角質層になじむのに、時間がかかります。時間がかかる分、朝のケアは少し時間をかけて、しっかり肌になじませながら、下地を作っていくことが必要です。
化粧水の浸透が悪いな……と思ったら、乾燥させたかな?とか、まだ未熟な状況にあるんだな、と考え、ケアの対処をしていけばよいのです。けっして硬化した角質を取り除こうなどと考えてはいけません。
いかがでしたか?
読者の皆様において、知識の引き出しに、このような非常識な常識が鎮座していたら、しっかり掃除しておいて下さいね。知らす知らずのうちに間違ったケアに自ら嵌りこんでしまう背景になっています。
よく育った肌は古株だから美しい~「古い角質」なんて呼ばせない!
……とまあ、このようになっているのが、育つ途上にある肌の真実の姿です。だから、けっして角質を無理に剥がす方向のケア、角質を積極的に取り除こうとするケアに嵌らないで下さいね。
見映えが悪く、触感も悪い、古びて見える未熟な角質達であっても、それは懸命に役割を果たそうと踏み止まっている姿だと見てあげましょう。
確かに、そのような古びて見える角質達を取り除き、保湿し、保護のケアをしてあげると、化粧水のなじみ(浸透)も早く、当座はきれいに見えます。当座の感触も良くなります。
しかし、まだ頑張っている見映えの悪くなったバリアーをはがされた肌は、慌てて、新たな表皮細胞を誕生させ、早く角質(バリアー)として送り出すために、ターンオーバー(新陳代謝)を速めます。これではいつまで経っても、肌の育ち度は上がりません。
ケアするたびに、少しはましになったと感じながら、毎日下り坂を転げ落ちていく未来が待っています。
大切なのは、今表に見えている肌ではなく、生きた表皮細胞達がどれだけ育ち度を上げていく環境になっているか…です。60%の育ち度で角化するようなターンオーバーを繰り返させては肌の改善はありません。
よく育った細胞が角化し、肌表層を飾るようになることこそ大切にしたいケアです。そのような角質は、最表層に来ても、よく育っているので、水分保持力が備わっており、美しいままに肌を守るようになります。
さらに良く育った角質は、最表層に現れると、十分に備わった細胞間脂質分解酵素を放出、角質をつなぎ止めていたセラミド等の脂質が分解されるので、洗顔時に、簡単に垢として剥がれていきます。
美しいままの姿で、隣の角質と繋がることなく、一つひとつが目に見えない大きさでハラハラと取れていきます。自信を持って、サッポーの肌が育つケアに御取組下さい。
以上、参考になれば幸いです。新しい疑問点が出て来たら、いつでもご相談下さいませ。サッポーの化粧品は、「肌が育つ」をテーマに開発された製品です。
「サッポー美肌塾」第449号
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