20歳を過ぎると減っていく……?コエンザイムQ10と肌の関係

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今回は「ユビキノン」という補酵素を取り上げます。昔はビタミンQなどとも呼ばれていましたが、サプリメントや化粧品に利用されるようになって、『コエンザイムQ10』の名称で有名になりました。

補酵素といっても、あまりなじみがないかもしれません。体内では5000種ともいわれる酵素が働き、細胞の代謝活動を支えています。そして、これら酵素の働きになくてはならないお助けマンが補酵素です。

補酵素の代表はビタミン類ですが、コエンザイムQ10もその仲間です。ビタミンQと呼ばれていた所以です。

さて、このコエンザイムQ10を美容に取り入れた、サプリメントや化粧品がありますが、どんな効果があるのでしょうか。見ていきましょう。

コエンザイムQ10の働きとスキンケアとの関係

コエンザイムQ10は、エネルギーを作るのに必須です。身体の元気を作り出してくれます。筋肉を始め、あらゆる臓器の活動に関係し、これがなければ、私達は生きていけません。

食品で言えば、イワシやサバ、牛肉等に比較的多く含まれます。また、体内で作られる物質なのであまり心配はしなくていいのですが、加齢とともに生産量が減少するのは本当です。

こういったこともあってか、2001年に食品、2004年には化粧品への利用が承認されると一躍ブームになりました。

但し、化粧品における効用はコエンザイムQ10の持つ抗酸化作用です。肌表層の酸化防止に役立ちます。ビタミンEやビタミンCを化粧品に配合した時と同じです。

抗酸化作用は、若さを保つために大事な作用の一つ。コエンザイムQ10の成分としての有効性は信頼してよいでしょう。でも過大評価はいけません。

肌を老化・劣化させる最大の要素は、紫外線による酸化です。皮脂や油脂による酸化もじわじわと肌にダメージを与えます。

なので肌においては、コエンザイムQ10やサプリメントを飲んだり、塗ったりするよりも、いつもUVケアが適切にできていること、一日二回適切な肌洗浄を行えていること、これらの方が何十倍も何百倍も大事です。

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また上で、コエンザイムQ10は体内でも作られると言いましたが、それに対し、同じく補酵素であるビタミンB群は、作ることができません。

食事から摂取できますが、こちらの方が不足しがちであり、不足すれば深刻な問題です。肌とも関連の深いビタミンです。ビタミンB群の補強は忘れないようにしましょう。

コエンザイムQ10は、肌細胞誕生以前の段階で活躍する!?

先述のように、肌細胞が誕生した後は、肌にとって健やかな育ちやすい環境を作ることが最も大事です。

細胞は与えられた環境の下で、以前より育とうと代謝活動(ターンオーバー)を繰り返します。さらに良い環境を作り維持するのが、私達の仕事、スキンケアや肌管理なのです。

コエンザイムQ10が肌に役立つとすれば、肌細胞誕生前の段階です。

私達が食べたものは、消化酵素によって複数のアミノ酸に分解されます。それから身体中に運ばれ、各細胞で利用されます。そこに何千もの種類の酵素が介在して、細胞の代謝活動が行われているのです。

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肌細胞を生み出す基底細胞ににも栄養が必要です。その栄養は基底細胞直下に拡がる毛細血管を通じて運ばれます。すると細胞分裂が可能となります。

細胞分裂に様々な栄養素や多くの酵素と、それぞれの酵素の働きを助ける補酵素が必要です。ところがコエンザイムQ10は、その補酵素の一つにすぎません。

このように考えると肌の栄養とは、あれが良い・これが良いではなく、多種類の食品からの食事を心がけることが大事でしょう。それが、身体だけではなく肌の元気にも繋がります。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • コエンザイムQ10はビタミンであり、補酵素の一つ
  • 化粧品に利用した場合、肌表面の酸化防止に役立つ
黒板に注目!

編集後記

コエンザイムQ10、一時期ブームになりましたね。でも、最近はあまり主役になることは少なくなったように思います。

でも身体に役立つビタミンには変わりありません。まずはバランスの良い食事を心がけ、足りないと思ったらサプリメントで補いましょう。


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