脱毛は肌に刺激を与える? 脱毛の施術と注意

イメージ画像

ムダ毛のないスベスベ肌は、女性の憧れです。また自己処理の煩わしさからも開放されます。

最近は女性だけでなく、男性にも脱毛を意識する人が増えてきました。

先日サッポー愛用者の男性から、このようなご相談をいただいたので紹介します。

A・Kさんのご質問・相談

今回サッポー美肌塾で取り上げて頂きたいテーマがあり、ご連絡しました。

今はまだ肌の育ち度を上げている段階ですが、良くなったら毎日の髭剃りが鬱陶しいので脱毛したいなと思っております。

そこで、サッポーさんの視点から見た脱毛(顔、全身)のメリット、デメリットなどを取り上げて欲しいなと思っております。

男性、女性で脱毛による弊害や効果が違うのかも取り上げてくれると嬉しいです。

宜しくお願いします。

ということで、本日のテーマは「脱毛と肌」。脱毛の施術について、サッポーの視点で解説したいと思います。

毛周期と脱毛

体毛周辺の模式図

毛を作っているのが毛母細胞です。

毛母細胞には「毛周期」と呼ばれる活動周期があり、「成長期→退行期→休止期」というサイクルで繰り返しながら、日々毛を作っています。

「成長期」は、毛母細胞が繰り返し分裂した細胞が角化して毛となり、この毛が長く成長していく時期です。ほとんどの脱毛に効果があるのは、成長期の濃い毛だけです。

毛母細胞が分裂をやめ、成長が止まったら「退行期」に入ります。毛母細胞を支えていた毛球・毛包部分も退行、縮小していきます。

そして、毛が抜けて「休止期」が始まります。

毛周期の長さは、部位によって様々です。頭髪のように5~6年と長い周期もあれば、ワキや足など10ヶ月以内といったものもあります。

この周期は個人差が大きく、性別や毛の太さ等も関係しているようです。

また、一本一本の毛によっても周期が異なることがあるため、成長期だけを狙って脱毛の施術を受けるのは不可能です。そのため、定期的に1~2年をかけて受ける必要があるのです。

男性のヒゲの場合は、濃いので完全に脱毛するまでは時間がかかるかもしれませんね。

脱毛方法の種類とその特徴

大きく分けて、サロンなどで行う「光脱毛」と医療機関で行う「医療レーザー脱毛」があります。

最近では、家庭用の脱毛器を利用する人も多くなってきました。

かつては「ニードル脱毛」といって、毛穴に電気針を差して、電気や高周波を流す施術がありましたが、現在では取扱が少なくなっています。

今回は、「光脱毛」と「医療レーザー脱毛」について解説しておきます。

光脱毛

フラッシュ脱毛とも呼ばれ、専門のサロンやエステサロンで行われます。痛みが少なく、低価格での施術が可能なので、気軽に通うことができます。

光脱毛の代表的なものを見てみましょう。

IPL脱毛(インテンス・パルス・ライト)

多くのサロンで行われている方法で、いわゆるフォトフェイシャルと同じ仕組みです。フォトフェイシャルと違うのは、光の出力の強さです。

この光が毛に含まれるメラニン色素に反応します。この時、発生する熱エネルギーによって、毛母細胞にダメージを与えます。このようにして、毛を少なくしていく方法です。

毛の太い部分では痛みを感じることがありますが、比較的効果が出やすいと言えるでしょう。

SSC脱毛(スムース・スキン・コントロール)

ビーンズジェルと言う抑毛効果のあるジェルを塗り、クリプトンライトという光を照射する方法です。

照射すれば、ジェルに含まれる有効成分が飛び出し、毛穴に浸透、毛母細胞に作用して抑毛効果を発揮します。IPL脱毛と同じく、成長期の毛に反応します。

肌への刺激は少ないですが、効果も穏やかです。脱毛というよりは、徐々に毛を細くしていきます。

SHR脱毛(スーパー・ヘア・リムーバル)

毛母細胞の分裂をコントロールしている“バルジ領域”に光ダメージを与え、弱らせていく方法です。バルジ領域とは、毛包の中にある器官で、2000年頃に発見されました。

他の方法とは違って、毛周期を気にすることはありません。また日焼けした肌やほくろ、白髪や金髪にも有効ということで、最新の脱毛法としてこれからに注目されています。

医療レーザー脱毛

レーザー脱毛のイメージ画像

基本は、IPL脱毛と同じ仕組みです。

医師や看護師が施術し、サロンでの脱毛に比べると、出力の大きな機械が使用できます。その分、痛み(刺激)は大きいですが、最も効果が出やすいのが特徴です。

毛母細胞をレーザーによって破壊することにより、毛を生えなくするもので「永久脱毛」といった表現が出来るのは、この方法だけです。

脱毛をして良い条件と、脱毛後のスキンケア・ボディケア

様々な脱毛法を解説しましたが、サッポーの立場からすれば、“いずれの方法も肌に少なからずダメージを与えるものである”と言わざるを得ません。

脱毛をしてよい条件は、肌に敏感さがないことが大前提。つまり、赤みや痒み、ニキビやアトピー・湿疹等の炎症がない肌(部位)です。健康な肌が行うべき施術なのです。

病院やきちんとしたサロンでは、このような肌に施術を行わないと思いますが……。

脱毛後のケア

基本は、施術を受けたところでの注意を守ってください。サッポーではスキンケアの観点から脱毛後の注意について案内しておきます。

紫外線に注意

脱毛後は、肌がダメージを受けて一時的に敏感になっています。まず第1に、紫外線に注意しましょう。

紫外線に当たると炎症を起こしやすい状態です。もちろんメラノサイトもダメージを受けて敏感になり、シミを作りやすい状態にもなっています。

保湿ケアは控える

脱毛した部位は、乾きやすい状態にもなっています。顔は乳液やクリーム、身体はボディクリームで、反応しないことを前提に乾燥からの保護ケアを徹底しましょう。

化粧水は浸透しやすいため、肌に侵入し、反応する可能性が高くなっています。保湿ケアは当分の間、控えたほうが賢明です。

生活習慣にも注意を

冷たさ・熱さや摩擦など、肌が受け取るすべての刺激にも注意しましょう。

脱毛後、「入浴はシャワーにして下さい」と言われるのは、湯船に浸かり、身体が温まることを避けるためです。身体が温まると、免疫細胞システムが過剰に働き、炎症が起こります。

もし、湯船に浸かりたいのであれば、38℃台以下のぬるめの湯温にし、長湯は避けます。

タオルでふく時も普段より優しく、顔にも身体にもそっとあてがうようにしましょう。

見た目には普段と変わらなくても、免疫細胞は警戒心を高め、何かあればすぐに炎症を起こそうと待ち構えているのです。

比較的安全になってきている脱毛ですが、肌の健康を犠牲にしているということは忘れず、施術前と後には特別な注意を払うことが大事です。

サッポーは、脱毛の肯定派でも否定派でもありません。ご自身で折り合いを付けながら、肌の健康もキレイも同時に叶えられたらいいですね。

A・Kさんにおかれては、敏感肌を脱出してから脱毛にチャレンジしてくださいね。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 脱毛方法に色々ある、生活や考え方に合わせて選択する
  • 脱毛は肌の健康を前提に行い、施術後は肌を労るケアを
黒板に注目!

編集後記

世間は、脱毛ブームです。毛がないことが美しさの象徴であり、当たり前になっています。

本来毛は意味があって生えているのですが……現在社会では通じませんね。自分の肌にあった方法で安全に行いたいですね。


コメントは受け付けていません。