ターンオーバー

今日は“sayo”さんからのお便りとサッポーの返信を紹介します。

スキンケアは科学され進歩してきました。
しかし論理一辺倒だとなかなか伝わらず、感性に訴えると瞬時に伝わる。
だからといって、論理が間違っていたら…。

サッポーは発見しました。
美肌術を伝えるには、感性と論理の融合が必要なんだ…。

「伝える力」…悩み深まるサッポーの秋です。

 
 
《《A
A子
サッポー先生のお悩み、よくわかります。
帰りが遅い時の主人の言い訳は、良く納得できるのです。
でも……。
《《C
C子
でも…何か違ってるように思うのだろう。
そういう時こそ感性に訴え、ピシッと楔(くさび)を打つのさ。
《《B
B子
えっ!楔を打つって?
そんな楔、私も欲しい。
《《C 信じてるという楔だよ。
B子は楔を打つ相手を見つけるのが先じゃないか。
《《B 信じる……。
相手…………………。
S》》
サッポー先生
ハイ、授業を始めましょう。
 
 

読者リクエスト…ターンオーバー

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

言葉が作るイメージは、想像以上に多くの情報を内蔵しています。
しかも、効率よく瞬時に伝わるのですから、上手に使えば誤りなく、大量の美肌術を伝えることができるのでしょう。

しかし、派生するイメージと実態が微妙にずれているだけで、大きな落とし穴に嵌り込んでしまう場合があります。
落とし穴が大きいと、穴に陥っていることさえ気づかないとしたら・・・これは恐いですね。

“sayo”さんのリクエストで美肌塾の新たな視点を教えて頂きました。


■ “sayo”さんからのリクエスト

>  いつもお話し楽しく拝見し、色々と参考にさせて頂いております。
>  質問です。
>  「秋の風によってターンオーバーが速くなる……」とのことですが、
>  ターンオーバーが速くなるのは良い事なのでは???
>  加齢によってターンオーバーが遅くなるとよく耳にするので、
>  肌が生まれ変わるのは良いことではないのでしょうか???


■ “SAPPHO”のアドバイス

肌が絶えず生まれ変わる必要があるのはよくわかります。
しかし、生まれ変わるのが早くなることが美肌作りによい、とは言えません。
何かの理由で、やむを得ず肌が行っている必要な対応です。

* 新しい細胞に生まれ変わる
≒ * 新陳代謝が良くなる
≒ * ターンオーバーが速くなる

上の三つの表現は何となく繋がっており、良いイメージで捉えたくなります。

「新陳代謝が良くなって、若い新しい細胞に生まれ変わる。
ターンオーバーとは肌の生まれ変わるサイクルのことでしょう。
ターンオーバーが速くなるって、きっと大切なことなのだ。」

というわけです。
何となく納得するところです。

しかし、細胞が生まれ変わることと、新陳代謝が良くなること。
そしてターンオーバーが速くなることは、連鎖したイメージで捉えられるべきものではありません。
それぞれに意味があるものです。

正確に表現すると説明が複雑になるので、手っ取り早く解りやすいように短絡的な表現をするのが普通になっているのかもしれません。
イメージだけを利用した感性で伝えることは、とてもリスキーなことなのに…です。

使用する表現の持つイメージを重ねて、良いように連想させるトリックとして利用されていたら、これは罪の深い話です。

▼ ターンオーバーの速い・遅い

ターンオーバーが速くなるのは、どのような場合においても、皮膚にとって危急存亡の時。
早く新しい皮膚を作って、何が何でも防御態勢を整えておかなければいけない、というわけで、細胞の誕生を速め、送り出しも速めているわけです。
粗製濫造でも仕方がない、と言う時です。
一つひとつの細胞の美しさ(成熟)より、速くたくさん作ってガードを固めなければ..、応急処置をしなければ..、という反応です。

このように、ターンオーバーが速くなることは、皮膚自身にとって正しい適切な反応というか、必要な反応と言えるでしょう。
しかし、ターンオーバーの速い状態が続くことは、生まれた細胞が成熟する阻害要因であり、美しい肌が育っていくことにはなりません。
自らを守るためのやむを得ない対応です。

▼ ターンオーバーが遅くなるって…よく聞くけど?

下のような説明がよくなされています。

「・・角質が硬化して、いつまでも肌に残ります。…… 」

このような現象に関して、次のような二通りの説明表現が多くなされています。

  1. ターンオーバーが乱れている
  2. ターンオーバーが遅くなっている
    (周期・サイクルが遅くなっている)

1の表現は間違っていません。
どう乱れているのかわからないが、とにかく良くないようだ・・・というものです。
具体的な内容は解りませんが、誤解の発生は少ないと思われます。

2の表現は、厳密には明らかに間違った表現です。
善意で見ると、「誤解を生じやすいが、敢えて分かりやすく言った」というところでしょうか。
ポイントは、その後どのようなケアを勧めているかです。
「いつまでも肌に残っているのだから、取り除くのが良いケアだ」などとしていたら、これは間違ったケアを勧めていることになります。

サッポーの言葉で適切な表現に直すと、「角質が長く肌に残るような硬化」があるというのは、

ターンオーバーが速くなって作られた未熟な細胞が角化した角質は、紫外線、乾燥など様々なダメージを受けると、保湿能が極端に低いため硬化します。
しかし、細胞が未熟でセラミドを分解する酵素の放出が少ないため、硬くなったり醜くなっていても、すぐにはがれることができません。

たんに硬い肌だけでなく、ザラザラした肌とか、カサカサした肌なども、硬化した角質が“肌”として残っている状態です。

表皮全体としてはターンオーバーは早まっているのですが、ターンオーバーの最後の段階、つまり角質層のはがれる段階においては遅くなっている…というわけです。
巧妙な肌を守る防御の仕組みです。
加齢によってターンオーバーが遅くなるというのも、表皮全体ではなく、この角質層部分の入れ替わりが正常に行われなく(遅く)なっている状態を指しています。
けっして生まれ変わりが遅くなっているのではありません。
むしろ早くなっているのです。
“ターンオーバーの乱れ”という表現だと、中味はわかりませんが、間違いではない表現ですね。
しかし、サッポーのような表現を、パンフレットで長々と説明するわけにもいかないのでしょう。

▼ 遅い・早いは納得。その後は…??

上のような状態になった肌に対応するケアをどうするかで、育った細胞を角化させるか、未熟なままに角化させてしまうかが決まります。
また、製品を提供する側の姿勢も二つに分かれてきます。

  1. 今をきれいにすることを重視するか。
  2. 明日の美肌を育てることを重視するか。

ここからはいつものサッポーのお話しですね。今の誘惑に負けるな。一ヶ月もすれば、明確に育つ結果が現れる…です。

今現れている肌の姿はみすぼらしいものかもしれませんが、硬化してなかなか肌からはがれようとしないのは、肌が自らを守るための防御能として働いている姿です。
このみすぼらしく見えるものを取り除くか、働いているものをさらに助けてあげるか…。

答えは決まっていますね。
これから生まれる細胞がしっかり育つ環境(ケア)を作ってあげることこそ、美肌づくりの原点です。

いかがでしたか?
サッポーのアドバイスはお役に立ちそうでしょうか。
肌は、いつも健康で美しい姿になろうと努力しています。
スキンケアは、いつも原点を大切にチェックしていきましょう。


以上がサッポーから“sayo”さんへのアドバイスでした。
(美肌塾掲載用に少し変更しています。)

 
 
 
 
S》》 いかがでしたか。
“肌は育つもの”という視点を持っていたら、易々と罠には嵌らないのかもしれません。
肌が育つには時間が必要だから…。
でも、やはり知識は大切ですね。
S》》 ケアに対する疑問が少しでも湧いてきた時は、お便り(メール)ください。
サッポーがアドバイスを返信します。

また、美肌塾の授業に使用させて頂くことがあります。
その節はご了承くださいませ。

S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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