陰イオン系界面活性剤とは?アミノ酸系とは?

 
 
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サッポー先生

サッポーです。

前回登場いただいた“まゆみ”さんから、もう一つ頂いていたご質問がありました。
敏感肌の悩みを持つ方に、大いに参考になるご質問でしたので、再び引用させていただきました。

  • 「かぶれてしまった!」
  • 「原因は何だったの?」
  • 「この成分は大丈夫かな!?」
  • 「でも、良いのか悪いのか判らない……」
  • 「もう、あのような体験は二度としたくない!」
  • 「でも判らない。でも、でもでも……」
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“まゆみ”さんのようにお悩みになった体験、読者の皆様にも、多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 
 

……なんでも成分を検索します。かぶれたことがあるから怖いんです。

 
 

■ “まゆみ”さん のご質問

> 私は必ずシャンプーでもなんでも成分を検索します。かぶれたこ
> とがあるから怖いんです。検索してもわからないことがあります。
> おしえてください。
> 
> 陰イオン系界面活性剤とは何でしょうか?知りたいです。
> 
> 私は経済的かつ安全なものを探すのがすきですが、全成分表示
> になっても、素人がわかるはずありません。基本的には石鹸派
> です。川を汚さないし、肌に残らないから。
> 
> アミノ酸系洗浄成分という文字をよく目にしますが、弱酸性とうた
> われてあったりもします。もちろん良心的なメーカーと、利益主義
> の会社を見分ける力はついてきましたが、陰イオン系界面活性
> 剤とは?アミノ酸系とは?
> 良いのかどうなのか?おしえてくださーい。


 
 

成分における悪者探し……その結果は

 
 
サッポーの
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陰イオン性界面活性剤だから、良い/悪い。
アミノ酸系の洗浄成分だから、良い/悪い。

残念ながら、これらは種類を表す名前であって、良い・悪いの判定項目とは出来ません。
界面活性剤の性質の一面を名前にしたものに過ぎないからです。

界面活性剤を水に溶かし込むと、イオンに解離するものとしないものがあります。
イオン化したとき界面活性剤の親油基(油分とくっつきたがる部分)がマイナスイオン化するものを「陰イオン性界面活性剤」といい、プラスイオンなら「陽イオン性界面活性剤」といいます。
同じイオンに分離するタイプでも溶かす溶液のph(ペーハー)によってプラスに帯電したり、マイナスに帯電したりするものもあり、これらは「両イオン性界面活性剤」といいます。
そして、イオン化しない界面活性剤は「非イオン性界面活性剤」といいます。

簡単に説明しておきましょう。

1.陰イオン性界面活性剤(アニオン性界面活性剤)

洗浄力がよく、泡立ちがよい、殺菌力は弱く皮膚刺激が弱いと言ったところが大まかな特性です。
シャンプーや洗顔料を始めスキンケア製品、メイク製品など幅広く使用されている界面活性剤です。
アルカリ性の石けんもこの部類にはいります。

2.陽イオン性界面活性剤(カチオン性界面活性剤)

殺菌力が高く、皮膚刺激性がやや強い性質があり、毛髪に対する吸着率が良いところからリンス用などヘアケア製品に利用されることが多い界面活性剤です。
スキンケア製品やメイク製品にも一部利用されています。

3.両イオン性界面活性剤(両性界面活性剤)

洗浄力があり、殺菌作用もある、毛髪の柔軟効果や形成効果があり、刺激性がほとんどないため、シャンプー、リンスほか、ヘアケア製品に利用されることが多い界面活性剤です。
もちろんスキンケア製品やメイク製品にも利用されています。

4.非イオン性界面活性剤(ノニオン性界面活性剤)

溶かしたときにイオンに解離せず、酸性でもアルカリ性でも使え、化学的にとても安定しているので、化粧品の乳化剤として用いられていることが多い界面活性剤です。

これらは大雑把な特性を上げたもので、これらにどのような働きを持たせるかによって、それぞれの、界面活性剤の使用法や作用は全く異なったものになります。
肌に対する影響も全く異なったものになります。

○○性だから肌に優しいとか、肌に優しくないとかいうことは、残念ながら特定することは出来ませんし、また殆ど関係のないことなのですね。

> アミノ酸系洗浄成分という文字をよく目にしますが……

これは、界面活性剤を表現するために、俗語として使用されるようになり、一般化した言葉です。
原料に様々なアミノ酸を利用した界面活性剤のことを指しています。
洗浄力が控えめな性質の洗浄剤として働くのが大まかな特徴です。
弱酸性であることも肌に優しいのでしょうね。

「洗浄能力の低い肌に優しい界面活性剤」と表現するよりも、「肌に優しいアミノ酸系洗浄成分」といった方が、何となく良さそうに聞こえます。
サッポーのシャンプーの洗浄成分もこの種のものを使用しておりますが、便乗して、広告文には「アミノ酸系洗浄成分」などと案内しております。
もちろん、サッポーの場合はちゃんと洗浄力が控えめであることを案内してますよ。

考えてみれば、洗浄能力が低くて値段が高めなどというのは、洗浄剤本来の目的からいうと、おかしな話ですね。
でも肌の洗浄にとっては大切なことで、洗浄能力の加減が適切であることこそ、洗浄剤に求められることなのですね。

 
 
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界面活性剤を例にその一部を見てまいりましたが、その他にも悪者成分として心ならずも有名人にされた様々な成分があります。
香料・添加物・鉱物油・保存料……・等々。
全成分表示が義務化され、悪者成分を仕立てる商法は廃れてまいりましたが、当分その名残は残っていくようです。

 
 

時として起きる肌の過敏な反応

 
 
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スキンケア製品、洗浄製品、ヘアケア製品などに対し、肌が過敏に反応して刺激感を感じたり、時には自ら炎症反応を起こしたり(かぶれる)することがあります。

このような肌の過剰・過敏な反応に対して、肌が反応した成分や製品を把握することをけっして無益とはいいませんが、それには二つの視点を持っておくことが大切です。

◎1.好ましくない正常な免疫反応

いわゆるアレルギー反応に代表される、免疫システムが正常に作用していることによる反応です。
正常に作用しているのだけど、肌にとっては、働いて欲しくないものに対してまで働いてしまうものをアレルギー反応を起こす抗原と呼んでいます。

他人にとっては役立つ成分も、自分にとっては運悪く抗原として働き、アレルギーを起こしてしまうと言うものです。
このような成分があれば、是非見つけておきたいですね。

このように必ず起きる好ましくない免疫反応を示す成分は、人によって異なります。
また、このような反応を起こした場合、それがアレルギー反応であることは実は極めて稀なことです
たいていは次の◎2のような過剰な免疫反応であることが殆どです。

◎2.肌が過敏になっていることによる過剰反応(過剰な免疫反応)

肌はバリアー層(角質層)に守られ、本来どのような化粧品を付けてもそう易々と過敏な反応をすることはありません。
しかし、このバリアー層の損傷が多くあったり、未成熟な角質で防御力の低いバリアー層になっていると、肌に付けた様々な化粧品の成分が生きた表皮細胞層に侵入することがあります。

生きた表皮細胞組織にとって、これら侵入してきた成分は全て異物で、生体としての防御反応を起こします。
この反応が大きいとアレルギー症状と同じような肌への影響が表れてしまいます。
痒み程度にしか感じないこともあります。
あるいは反応していても全く気づかないこともあります。

したがってこの場合、ある製品が、ある時は肌が炎症を起こすほど反応したけど、ある時はとてもしっとりと肌を潤してくれた……こんな違いが生じてくるわけです。

◎2の肌が過剰な反応を起こしていることに対し、原因成分や製品を次々と排除していたら、厳密にやればやるほど、次第に使用できる製品がなくなってきます。
通常、肌に有益といわれている成分が過剰な防御反応を起こさせることが多いからです。
なんといっても入り込んできたものは全て異物なのですから、何に対して過剰な反応が起きたとしても不思議ではないわけです。

したがって、肌が過敏になっていることによる反応に悩むとき、悪者探し、犯人成分探しをしても無益なことが殆どです。
また、正確な特定はなかなか難しいものです。
時と場合によって犯人が変わってしまうのですから。
使用できる製品を探す困難さ、無益さもここにあるわけです。

もっと大切なのはしっかり育った角質の層を作りあげ、バリアー能を強化することです。
同時にそれは肌の健康と美しさを作ることにもなります。

サッポーが、「肌が育つケア」をお勧めしている大きな理由の一つがここにあります。

 
 
 
 
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いかがでしたか。

「私はどうしようもない敏感肌。
肌に合う製品がなかなか見当たらない。」

……ということで、あれでもない、これでもない、あれが悪い、これが良いと、化粧品ジプシーを続けている方は、ここは一つ視点を変え、腰を据えて、肌を育ててみましょう。

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健康に育った肌はとても強いのです。
そして美しくなるようにプログラムされています。
肌の力を信じ、肌そのものを変えていくのです。

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ハイ、今日の授業はこれまで。

 
 

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