唇が乾燥しやすいのはどうして?その背景とは?

唇の講義イメージ

唇は、他の皮膚と見た目も触った感じも違います。また、薄い人や厚い人、形や色も様々で、よく見るとシワもあります。

でも、肌の一部には変わりありません。同じように乾燥します。それどころか、他の肌以上に乾燥を感じることが多い部位ではないでしょうか。

多くの人が、美しい唇でありたい…と願う部位なのに、案外ひどい扱いを受けているのが、唇の悲しい現実です。

まず、唇の特徴について確認しておきましょう。

唇という肌の特徴

  • バリアーとして働く角質層がない
  • 角質層の代わりに薄い粘膜
  • メラニンを作るメラノサイト細胞がない
  • 皮脂腺がない(殆どない)
  • 汗腺がない

他の肌とは、ずいぶん違います。

この様に見ると、乾燥しやすいのは当たり前です。
まず、バリアー層で護られておらず、薄い粘膜だけ、つまり肌そのものが薄いから保水力がない。それに加え、皮脂で守られるわけでもなく、汗で潤うこともありません。

これは乾燥すると、簡単に壊れて剥がれやすい状態、ガサガサになりやすいということです。

それだけではありません。
メラニンが作られないということは、紫外線に対して全く無防備な部分でもあります。直接的な乾燥には結びつきませんが、土台となる真皮層を傷めやすいので、長い目で見ると乾燥しやすい皮膚を作ることに、大いに関係してきます。

唇という肌は、本当にデリケートな部分であるといえます。

唇にはしたたかな強さもある

唇には、実は強い面・有利な面も持っています。

角質層がなく、表皮層も少ないわけですから、ターンオーバーが早いのです。他の肌に比べ、3倍から4倍の速度で上皮層は新しく入れ替わっています。1週間から10日で全て入れ替わります。つまり、傷めても修復が早いのです。

しかし、これは一歩間違えると、危うさにもなることです。治りは早いが、より傷みやすい脆弱な細胞になることは、他の肌と同じです。傷んだときは徹底的にケア(治療・スキンケア)をしないといけません。

従って、唇のしたたかな強さとは、デリケートさが備えた危うい強さである……ということですね。

さて、この様に唇を理解したところで、唇の乾燥が起こす様々なケースを見て行くことにします。

唇の乾燥とその原因・対策

以前、このようなご相談をいただいたことがあります。

唇の乾燥に悩む相談者イメージ

スキンケア相談室のアドバイスをもらい、唇にも化粧水をつけ、乳液もつけるようにしました。プロテクトベースやファンデーションも薄くつけています。もちろんリップクリームをつけてから、口紅をつけています。

それなのに乾燥しているのか、毎日唇の皮がむけます。どうしたらよいでしょうか?

スキンケアとしては万全です。紫外線対策もしっかりされています。
唇の乾燥への具体的なスキンケアについては、今回の相談を代わりに、割愛させていただきます。

問題は、このようにきちんとケアをされているのも関わらず、どうして毎日唇の皮がむけるのでしょう?この相談内容だけでは、実はカウンセラーにも判りません。

でも、考えられるような原因はあります。隠れている原因、これらは本人でないとわかりません。

唇が乾燥する様々なケースとその対処

ケース1:唇が熱っぽい場合……唇と胃の関係

胃腸の調子によって、唇やその周辺の皮膚が乾きやすくなります。これは、体内への入り口出口の役割をする唇ならではの特徴で、胃の熱と直結しているためです。

この場合は胃の状態を改善することが先決です。

胃痛や胸やけ・胃もたれなどをよく感じる人は、注意しましょう。胃はストレスやアルコールの摂取などでしばしば出血をしています。

そんなに心配することはない誰でも起こしている現象ですが、これが高じたり、恒常的になると重要なトラブルにも発展していきます。中には、間食をなくしただけで良くなった!?なんて話も聞きます。振り返ってみましょう。

胃は鈍感で多少のことはへっちゃらなだけに、少しは注意してあげないといけない部分です。唇の熱が予報してくれていると考えましょう。でも、これはサッポーの専門外、もし自覚・心配するところがあれば専門医に相談された方がいいですね。

また、唇の皮むけを剥がしてはいけませんよ。見映えが悪くても、けっして取り除いてはいけません。

ケース2:唇(口周り)を舐める癖……水分摂取時の唇の湿り

何気ない癖のようなもので、本人は気づいてないことがあります。でも、唇を舐める癖を見つけたら意識して無くしましょう。

水仕事の多い人が手荒れを起こすのと同じ原理で、乾燥を促進しています。濡れて乾く、濡れて乾く……を繰り返すからです。

水や清涼飲料水を飲む時も、唇や口周りが濡れやすい飲み方をしていないか、注意しましょう。

ケース3:唇(口周り)の摩擦に注意

肌は摩擦に弱く、特にデリケートで角質や表皮の剥がれやすい唇なのに、案外無視されているのか、ひどい扱いを受けているのを見かけます。

ティッシュやタオル、ハンカチの使い方、等々です。擦ってませんか?ということです。

ケース4:唇の角質・表皮を剥がしている、洗浄に注意

口紅を落とすのに、いつも何を使用されているでしょうか?
唇は薄く、簡単に剥がれやすい構造でした。サッポーのクレンジングクリームのような、洗浄剤を使用していない、化粧を浮かすだけの製品の選択が唇を健康に維持する条件となります。そうでないと、クレンジングの洗浄力で口紅だけでなく、唇の皮膚まで落とすことに繋がります。

口紅イメージ

また、このようなクレンジングで浮き上がることが、口紅を選ぶ条件であるとも言えます。フィット力のある口紅は避けましょう。ウォータープルーフ効果のある、いわゆる落ちにくいことを特徴にしているものです。便利ですが、恵まれた唇でも毎日つけていると確実に荒れてきます。

もちろん最後の仕上げは石けん洗顔です。

ケース5:唇の紫外線防止は美しい唇を作る長期的な対策

上のご相談にもあったように、意外かもしれませんが、唇もUV対策が必要です。メラニンがない部分なので、まともに紫外線のダメージを受けるのです。

紫外線で唇を傷めている人は多く、乾燥や皮むけが起こるのはもちろん、唇の縦じわが次第に深く大きくなっていきます。当然綺麗なピンク色を作っている毛細血管網も傷むので、唇の色は次第にくすんできます。

対策は、朝のスキンケア時、他の肌と同じように日焼け止め製品やファンデーションを塗るだけでOKです。最初は抵抗があるかもしれませんが、慣れると大丈夫ですよ。

以上が隠れた原因と対策となります。
同じような悩みをお持ちの方は、心当たりがあったでしょうか。

いかがでしたか?
柔らかく、弾力があり、乾燥しない!美しい唇を目指しましょう。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 唇の特徴を知って、デリケートな部位だと認識する
  • 唇は乾燥しやすいのは、様々な環境によるもの
黒板に注目!

編集後記

季節の変わり目を唇で感じることがあります。まだ肌は感じていないのに、そういえば唇がガサガサしてきた…!と。

普段からも、ストレスを溜めない、暴飲暴食はしない、間食をしすぎない…身体によいことは、唇の健康にもよいのですね。

「サッポー美肌塾」第336号 / 2007年10月10日 発行


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