冬に肌が乾燥しやすいのはなぜ?!

前回の美肌塾では、冬を目前に乾きやすくなった肌が見せる、まるでトラブルが始まったかのような好ましく見えない状況について解説しました。

夏から秋にかけては、それなりに良い状態に見えて安定していた肌でしたが、実は絶えず出ている汗の多さのおかげで、見かけの良さと仮の安定を演出していただけだというものでした。

肌の乾いた状態が当たり前の季節になって、今のあなたの本当の肌が表れたのが今の状態である……と。

前回講義:「秋の肌の乾きが間違ったケアを誘発する」

こんなにずばり言われると、がっかりします。でも、思い出してみましょう。去年の今頃に比べて、今年の肌はいかがでしょうか?

夏から秋にかけて昨年より良くなっていたと思えた肌は、まず間違いなく今の肌も昨年よりは良くなっているはずです。夏から秋にかけての肌状態と比較してその落差に慌てたというのが真相です。

昨年より良くなっていたら、とにかく一歩前進したと考え、明日の美肌が育つことを計画していく…これがサッポーの肌が育つケアです。

乾燥は様々な肌トラブルを招き、さらにトラブルを深刻化させるダメージの元締めのような存在です。そしてこれから始まる冬は何といっても肌を乾燥させやすい季節です。

そもそも、冬はなぜそんなに乾燥するのか、乾燥の背景を知り、今年の冬は肌の育ちをもう一段上げていきたいものです。

冬に乾燥肌が進行しやすい二つの秘密(背景)

サッポーの視点

冬は湿度が極端に低いかというと、そうでもない。

乾燥度合いを測るものとしては湿度が何%で…というのが一般的です。そして冬は湿度が低いから乾燥する。夏は湿度が高いから乾燥しない…などと私達は考えます。きっと冬は湿度が低いはずだと思っています。

ところが、平均湿度で各月を見わたすと、乾燥度が高い東京で、冬場は50%前後、夏場は70%前後です。大阪だと、冬場は60%前後、夏場は70%前後、湿度が高いといわれる富山を見ると、冬場も夏場も80%前後あります。

平均湿度だけで考えるのは乱暴ですが、湿度と肌の乾燥はそんなに高い相関関係があるわけではなさそうです。夏だって、湿度が20%台~40%台の冷房された空間で長時間過ごしているのですから。

しかし、冬に肌を乾燥させやすい事実は誰もが知っています。
どうして、冬は肌を乾燥させやすいのでしょう?

サッポーの視点

背景1:汗の減少(冬は肌を潤す水分が少なくなっている)

肌を絶えず潤してくれる水分には、不感蒸泄の水分と有感蒸泄の汗があります。不感蒸泄の水分とは、体液中の水分が絶えず滲み出て肌を潤し蒸発しているものです。有感蒸泄の汗とは、汗腺から分泌される、いわゆる汗です。体温調節が主目的ですが、肌を潤す大きな源泉にもなっています。

気温が低くなる冬は汗が極端に少なくなり、不感蒸泄の水分だけでは肌からの水分蒸発に追いつきません。

汗が多くてベタベタするような、肌に汗を溜める夏のような状態は困りますが、自然に蒸発する分を補うくらいの汗は、冬にだって欲しいところです。運動して体温を上げると気温が低くても汗が増えますが、いつも運動しているわけにはいかないのですから……。

つまり、冬は絶えず肌が乾燥する背景があるというわけです。

サッポーの視点

背景2:体温が一定に保たれていることが、肌からの水分蒸発を促進している

人は恒温動物です。冬になって気温が低くなっても、発熱装置(筋肉等)が働き、体温は一年を通じ一定に保たれるようになっています。

外気に触れる肌表面の温度は外気温にひきずられますが、表皮の0.2mm下に張り巡らされた毛細血管を流れる暖かい血液によって絶えず温められています。この状態が肌からの水分蒸発を促進しているのです。

湿度が50%、60%あったとしても、体温によって温められた肌周辺の空気は温度が高くなっているため、湿度が一気に低下し肌の乾きやすい状況が作られます。気温が10℃や15℃で、湿度が60%あったとしても、肌の周囲は湿度が20%台、30%台になっているのです。とても乾きやすい環境です。

冬の洗濯物は乾きにくいが、体温でいつも温められている肌は乾きやすい理由です。寒い冬、湿度が高くても肌が乾燥しやすいのはこのような背景があるからです。

つまり、冬はどこにいても、露出した肌は乾燥の危機に直面しているといえます。乾燥しないのは、入浴中ぐらいです。

乾燥対策の基本は守ることにある

ちょっとマニアックな内容になりましたが、汗の減少と、体温が一定に維持されていることが、冬に肌が乾燥しやすい根本的な背景を作っているというお話でした。

体温も汗も、生命を維持する身体の根幹的な仕組みで統御されています。これらのことに抗ってはいけません。

ならばどうするか?
話は単純ですが、複雑でもあります。

単純な部分は、まず乾燥した空気から肌を守ることです。乳液やクリームなどの油性化粧品で、しっかり水分の蒸発を防ぐことにあります。

化粧水や美容液による保湿ケアは、乾燥を癒すケアであって、乾燥から肌を守るケアではない点、誤解しないようにしましょう。水分蒸発を少しは遅らせますが、守る力はありません。

複雑で多岐に渡る乾燥のお話しは、ここではできませんので、以下を散策して知識を増やしておきましょう。

サッポー美肌塾 講義テーマ:乾燥ダメージ

読者の皆さん、今年は、肌が育つ冬と春にしていきましょう。

次回は冬の有難くない名物、静電気についてお話しします。
髪と頭皮のケアに重点をおいた講義です。それでは次回をお楽しみに。


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