「精製度」とは?化粧品の評価を左右する目に見えない視点

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スキンケア相談室に少し風変わりなご質問が届きました。サッポーも「言われてみれば気になるかも……」と新鮮に思った次第です。

今後の化粧品選びの参考になると思いますので、皆様にも紹介しておきますね。

“yumi”さんのご質問・相談

こんにちは。サッポーのおかげで相変わらず肌の調子がいいです。

先日知人と化粧品の話をしたとき、精製度の話題になりました。

その知人は精製度の高いものを使うことにこだわっている、と話していました。私はそのとき初めて「化粧品の精製度」なるものを知りました。彼女いわく、それによって化粧品には段階がある、とか……。

サッポーの精製度はどうなのでしょうか?また、精製度の違いによって何が変わってくるのでしょうか?教えてください。

精製度の高い製品は、ロングセラーで高価?

“yumi”さんがおたずねの「精製度」とは、製品を構成する各成分の精製レベルを指します。これは製品の品質レベルと言い換えても良く、企業姿勢が問われるものです。

サッポー製品に使用されている成分の精製レベルは最高度のものである、と自負しております。ただ、これは残念ながら化粧品やその成分表を見るだけでは判りません。

しかし品質レベルの高い化粧品を見分ける特徴として、大きく2つ挙げることができます。

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1つは、長く愛されているロングセラー製品であること。品質が低ければ、いつかは淘汰されていきます。

もう1つは、比較的高価であるということです。ここで精製技術とコストに関する例を挙げて解説します。

精製技術…食べ物と化粧品

私達の身近にある食塩、これには精製塩が多く使用されます。

NaCl(塩化ナトリウム)100%で不純物がほぼ「0」、サラサラと均一できれいな塩です。

一方、いわゆる「天然塩」、岩塩や天日塩など完全に精製されていない塩があります。

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これらは様々なミネラルを豊富に含有しており、健康志向の高まりもあって、身体に良いと人気があります。そして精製塩に比べ、値段が高い傾向にあります。

純度が高いと値段は安く、純度が低いと値段は高い……なんだか不思議ですが、それもそのはず、天然塩は身体に良い不純物(ミネラル)は残し、良くない不純物は取り除くため、製造コストがかかるのです。

では、化粧品成分の場合はどうでしょうか。

答えは、その逆です。化粧品成分は純度の高い方が値段が高く純度が低い方が値段は安くなります。

食べ物と肌につけるものの違いともいえますが、簡単に高い純度を得られる精製塩に比べ、化粧品成分の精製には時間とコストを必要とするからです。

化粧品を見比べ「同じ成分が配合されているのに、価格が全然違う……なぜ?」と疑問をもったことはありませんか。

全てがそうではありませんが、各成分の精製度の高さは価格の違いに反映されています。

そして困ったことに、精製度の高低が肌に影響を及ぼすことがあるのです。次項では、その影響についてみていきましょう。

化粧品成分が肌のバリアーを超えて侵入したら

口から食物を摂取すれば、身体は必要なもの・不要物・危険物を分別してくれます。ところが肌の場合、その様な能力はありません。

私達を守るように角質がバリアーとして働いていますが、角質層そのものは死細胞の集まりなので、不要物や危険物を分別することはできません。

また角質のバリアーは、いつも完璧な状態ではありません。特に未熟な肌は、冷たい風や紫外線などのダメージを受けると、傷みや綻びができます。そこから肌内部に化粧品成分が侵入しやすくなるのです

化粧品成分は、角質層以下の生きた表皮組織にとって、基本的に異物です。侵入物を危機ととらえ、防御反応(免疫反応)を起こします。綻びが小さく侵入した成分がごく微量な場合は、気がつかない程度の反応で済むこともありますが、中には苛烈な反応を起こすものもあります。赤くなったり痒くなったり、時には炎症も。

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ここで、各成分の精製度が問題になってきます。

なぜなら反応の対象が成分そのものではなく、そこに微量に含まれる不純物の可能性があるからです。

例えば、全く同じ成分構成のAとBという化粧品があったとして、Aは問題なく使用できるがBには反応をしてしまうといった場合、その精製度の違いが関係していることは十分にありえます。

各成分の精製度が低いと、含まれる不純物の量や種類が多くなり、その中の何かに肌が反応する確率が高くなってしまうのです。

つまり、製品の精製度の低さが肌が育つ営みを阻害する要因になりえるのです。

このようなことなので、前段で挙げた精製度の高い化粧品の見分け方

  • ロングセラー製品
  • 製品価格が高価

ここに、サッポーが1つ加えるとしたら、

  • 愛用して肌がイキイキと美しく育つ製品

です。

肌が育てばバリアーは強靭になり、ダメージによる傷みや綻びができにくい状態になります。いいことずくめですね。

いかがでしたか?

化粧品とその精製度について解説してみました。化粧品選びの参考になったでしょうか。

サッポー美肌塾を愛読している“yumi”さんならではの、一歩踏み込んだご質問でした。良い話題をありがとうございました。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 精製度の高い化粧品とは、各成分の純度が高い製品である
  • ロングセラー製品は、精製度も価格も高い傾向にある
黒板に注目!


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