紫外線が気になる時だけ、シミ対策を考えているようでは、シミが消えることは叶いません。
また、サッポー美肌塾読者の中には、美白製品でシミが消えると思っている人はいないと思いますが、念のため申し添えておきます。
紫外線の強い春や夏だけ注意していてもダメ!美白剤では根本的にシミは消えない!のでしたね。
そして、
“シミは肌が必要性を感じ、作り続けているもの”
なのでした。
この一度できてしまったシミをなくすには、シミのことをよく知る必要があります。今回はシミについて、基本に返ってみましょう。
シミはどうしてつくられる?
シミは肌が正当に働いている証です。肌にとって、シミをつくる必要がなくなれば、シミは自然に消えていきます。しかし、このメカニズムを知っていないと、何年も、あるいは一生つき合っていくことになるのです。
シミがつくられる目的は、大別すると二つあります。
- 紫外線を始めとするダメージが、肌や身体を破壊するのを阻止する
- 身体や心の変化・不調を知らせる
このように大切な役割を果たしているのです。つまり、シミの原因になっているのは
- 紫外線を始めとするダメージ
- 身体や心の不調
なのです。よく知っていることばかりですね。
しかし、くすみや日焼けを通り越して、シミになってしまうのはどんな時なのか、誰がそのような勝手な判断をしているのか?がポイントですね。
それは、このような時に決まります。
- ダメージの大きさが肌の持つ防御能力を越えると思ったとき
- 身体や心の不調が心身に重要な悪影響を及ぼすと思ったとき
そして、「これはシミを作らなければ!」と判断しているのは、他の誰でもない、あなたの肌であることをまずは認識しましょう。
このようにして、肌が判断すると、たちまちにして、肌は働き出します。
表皮の最下層にあるメラノサイトという細胞が、必死になって普段作っている量とは比較にならない、たくさんのメラニン生産を始めます。これがシミです。
作られたメラニンは周囲の表皮細胞に拡がり分布し、日々押し上げられ、やがて角質と一緒に排泄されていきます。角質層に押し上げられたメラニンは無色ですが、その下にはたくさんの色を持つメラニンが存在しています。
メラノサイトは表皮中のメラニン量が減少しないように、毎日せっせと大量のメラニンを生産し続けているのです。あなたを守るために、肌の必死の働きでシミは維持されているのです。
シミがなかなか消えないのは?
上のように、肌のセンサーであるメラノサイトは優れて繊細です。
紫外線でシミをつくってしまったとき、たいていの場合自覚があります。
「あー、あのときの……」というわけです。
また、それだけではなく、ちょっとした心身の不調の場合でも、メラノサイトはホルモンや神経からメラニン生産の量を増やすべく指令を受けています。「用心しなさい!」と。
このような状態の時に、少し強めのいつもなら何でもない紫外線を受けると、繊細なメラノサイトは許容範囲を超えてしまうのです。
このようになってしまうと、紫外線ダメージに注意するようになっても、心身の不調がなくなっても、なかなかシミは消えません。毎日せっせとメラニンの大量生産に励み続けています。
一度働き出したセンサーは、過敏・過剰になっていて、なかなか元には戻れないのですね。
なので、シミが消えるには肌(メラノサイト)に対して、「もう毎日毎日こんなにたくさんのメラニンは作らなくて良いんだよ」と合図を送ってあげる必要があります。
それでは、どうすれば良いのでしょうか?
この合図を送ること、実は簡単なのですが、なかなかできないようです……実際にシミに悩む方が多いのは、このためです。
シミをなくす具体的な方法については、次回とします。
- シミが発生するのは、紫外線や心身の不調に耐えられなくなったとき
- 優秀で繊細なメラノサイトを安心させることがシミ解消法
「サッポー美肌塾」第49号
更新
スキンケアモニター
関連講義
同じテーマの記事を探す⇒!