前回では、シミの防止法について案内しました。
紫外線対策は大事だが、それだけではダメ!シミ防止にはバランスの取れた肌管理の視点が必要で、そのポイントは肌に「これは危ない!」と思わせないこと……でしたね。
今回の美肌塾は、既にできているシミの確実な解消策について、です。その前にどのようにシミが作られ、維持されているか確認しておきましょう。
まず、シミの部位にはどのようなことが起こっているのでしょう。
表皮の最下層にあるメラノサイトという細胞が必死になって、他の部位とは比較にならない程多くのメラニン生産を行っています。
メラニンは周囲の表皮細胞に取り込まれ、ターンオーバーの仕組みにのっとり、日々押し上げられていきます。角質が役目を終え、一緒にメラニンも伴って剥がれてくのです。この時、メラニンは無色化しています。
角質と一緒に剥がれて行くのであれば、良さそうに思いますが、危険を感じビクビクしているメラノサイトですから、表皮中のメラニン量が減少しないように、せっせと生産します。表皮がメラニンで黒く見えるように頑張り続けています。
それが、肌のSOSサインだからです。
例えば、ニキビあとがシミになっている場合、炎症が治まればメラニン生産も中止され、シミはやがて消えていきます。このように比較的短期間しか発現しないものもありますが、なかなか消えないものは、メラノサイトがメラニンの大量生産を止めなくなっているからです。
どうして、メラノサイトはメラニンの大量生産を止めないのか
メラニンの大量生産を止めない理由は、肌が安心していないからです。上の様にニキビあとのシミであれば、炎症が原因なので、それが治まることで肌は安心を取り戻します。
ところが、なかなか消えないシミの場合、よほど恐いダメージを受けたのか、あるいは複数の原因が重なったのか、とにかく多少のことでは安心できず、肌管理に疑問を持っています。
つまり、肌はあなたを信用しなくなっているのです。
美白だ!ピーリングだ!これがシミに効く!など……その場主義の対策ではますます信用を失うばかりです。一度失った信頼を取り戻すのは、人間関係と同じでかなりの努力が必要なのです。
ここは一つ基本に戻って、肌が安心し、信頼できるケアを続けましょう。誠意が通じるのは人も肌も同じです。
確実なシミの解消策……大丈夫!の合図を送り続ける
- 紫外線を初めとするダメージを減少させる努力(スキンケア)
- 心身の不調和を整え、肌へのマイナスサインを減じる努力
少なくとも一年間、上のような努力を継続し、肌に「大丈夫だよ!」を伝え続けなければいけません。
肌も同様に努力して、メラニンの大量生産をしているわけですが、「大丈夫だよ!」の安心伝わり、信頼さえ取り戻せば、いつでも元の状態に戻ります。それが本来“普通”の状態なのです。
しかし、臆病さと真面目さを持ち合わせた肌(メラノサイト)は、一年はあなたの努力を見定める用心深さも持っているのです。
あなたの努力を聞き入れるか否か、誠意を試されるのが、シミ解消の神髄と言えます。
一人一人肌状態や対策が違うので、具体的なスキンケア等の肌管理には、今回触れませんが、サッポー美肌塾を探索してみましょう。至る所に答えはあります。
そして、難しいのが長期間継続することです。本来消えていくはずのシミが消えないと言われる理由はここにあるのかもしれませんね。
いかがですか、シミを解消する自信がつきましたか?
- メラノサイトがメラニンを大量生産することによりシミが作られる
- メラニン大量生産をストップするには肌との信頼関係が必要
編集後記
今回の講義は、具体的なスキンケアではなく、方法論になってしまいました。でも、こういった心構えでケアするのとしないのでは、結果が大きく変わってきます。
肌管理も人間関係も相互の信頼が大事なのですね。
「サッポー美肌塾」第130号
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