妊娠中の消えるシミ、消えないシミ……境目は?

鏡を見る妊婦のイメージ

『妊娠中はシミに注意!』というフレーズ、一度くらいは聞いたことがあると思います。

まさにその通りで、シミやそばかすが濃くなるだけでなく、新たなシミを作るリスクも高くなっています。

妊娠中、ちゃんとスキンケアやUVケアをしていても「新しくシミができてしまった!」という方がたくさんいます。

ただ一方で、『妊娠中にできたシミは、必ず良くなるから心配しなくていい』という解説を目にすることもあります。

でも「このシミ、この子を妊娠中にできてしまったの」と、出産後もシミが消えない女性が多いのも事実です。何か対策をすることで、防げる問題なのでしょうか。

今回は、この妊娠中のシミについて解説していきます。

妊娠中のホルモンバランスの変化とメラニン色素増産の関係

様々な刺激を受けると、メラノサイトの命令によりメラニン色素が増産されます。その刺激のほとんどは紫外線です。紫外線を浴びると、日焼けをしたり、そばかすが濃く鮮明になったりします。

そして、紫外線とのつきあいが限界を超えた時、肌はメラニン色素のコントロールを諦め、増産スイッチを入れたままにし、管理しなくなります。この状態になった部位がシミです。そばかす部位に同様のことが起きるとシミに変異します。

上のような現象にプラスして、ホルモンバランスの影響を受けやすいのが、妊娠中なのです。

妊娠中はメラニン色素が増産される……産後消えるシミの原因

私達の身体は、ホルモンバランスが変化すると、それを整えようと、脳下垂体から別のホルモンが分泌されます。このホルモンは同時に「メラニン色素を増産しなさい」という命令を併せ持っています。

女性の場合、妊娠すると卵巣が分泌するホルモンのバランスが大きく変わり、また胎盤という新しい内分泌器官が作られるため、ホルモンバランスは複雑化、それに伴い脳下垂体の作業も複雑化し、さらにホルモンバランスを整えようとするホルモンが分泌されるため、絶えずメラニン色素増産の命令が出ている……これが妊娠中の特徴です。

鏡に映るシミに憂う女性のイメージ

シミが増えたり、そばかすが濃くなるのも納得です。ただ、この時できるシミが紫外線によるシミと違うのは、メラニンが増産されやすいものの、管理された状態であることです。

つまり出産後、ホルモンバランスが安定すると、メラニン増産の命令もなくなり、ターンオーバーと共にメラニン色素は排出され、自然にシミは消えていきます。

以上が、「妊娠中にできたシミは、必ず良くなるから心配しなくていい」という情報の根拠であり、このシミが消えるのは事実です。

では、出産後も消えないシミは?

妊娠中にできたシミは全て消えるのかというと、そうではありません。

シミはほとんど消えたのに、一つ、二つと妊娠前にはなかったシミが消えないで残る場合があります。これは何らかの原因で普通のシミが発生したということです。

妊娠中の肌は、周囲の刺激に影響を受けやすい状態です。

例えば、紫外線に対して、まぁいいか、これくらいなら大丈夫……といった、いつもはそう肌に影響しない油断が命取りになってしまうのです。

妊娠中の肌は、これらを強い刺激だと過大に受け止め、メラニンを増産させ続け、普通のシミを作ります。

だから妊娠中の肌管理、特に紫外線対策は、今まで以上に用心しないといけないのです。

妊娠中のスキンケアと紫外線対策

上記の解説からまとめますと……

  1. 妊娠中はホルモンバランスの影響で、メラニン増産の指令が出続けている
  2. 妊娠中は、紫外線を始めとした様々な刺激が、メラニン大増産に繋がりやすい

1.によるシミは出産してホルモンバランスが安定すると消えますが、2.のシミは残ります。

妊娠中は、とにかくシミができやすい状態にあるため、1.のシミ発生は仕方ないと諦め、2.のシミを作らない努力が必要です。

妊娠期間中のシミ・そばかす対策

  • 曇りの日でも雨の日でも屋内にいても、昼間はUVケアを徹底
  • あらゆる刺激に対して、敏感肌を想定したスキンケアを実施、またはいつでも実施できるように備える
鏡に映るシミに憂う女性のイメージ2

妊娠中は、肌が不安定になりやすく、思わぬトラブルに巻き込まれやすい時です。今は肌に敏感さがなくても、敏感肌対策の知識を持っておき、いつでもすぐ実践できるようにしておきましょう。

ここまで出来れば、消えないシミを作る失敗は、まずないと言えるでしょう。逆に以前からあったシミが消えるきっかけになるかもしれません。

敏感肌対策についてはこちらを参考に

参考:「まず、過敏肌からの脱出を

補足

講義中に“消えないシミ”という言葉がありますが、正しくは「簡単には消えないシミ」という意味です。

シミ自体は、正しいスキンケアの繰り返しで、メラニン色素を作っているメラノサイトが安心さえすれば、必ず良くなって行きます。

今日のサッポー美肌塾まとめ

  • 妊娠中はホルモンバランスが複雑化し、シミができやすい
  • 妊娠中のシミは消えるが、油断すると消えないシミも作る
黒板に注目!

編集後記

妊娠中のシミ、よく聞く話ですが、それは普段以上に様々なホルモンが複雑に絡み合っているのが原因なのですね。

妊娠中の方もこれから予定の方も、シミは作っても、消えないシミは作らないようにしましょう、

「サッポー美肌塾」第186号 / 2004年8月27日 発行


コメントは受け付けていません。