市場には、様々な洗顔グッズが出回っています。その中でも、洗顔ブラシは少しずつ進化を遂げています。
一昔前は、肌あたりの硬い洗顔ブラシが大半でした。そのため、角質は一度にたくさん剥がされていました。
角質を大事に!と“肌が育つケア”を推奨するサッポーとしては、正直「やめて~!」と悲鳴を上げたくなるようなグッズでした。
しかし今の洗顔ブラシは、肌あたりが柔らかく、優しい作りのものが増えました。
それでも、サッポーの「汚れは取るのではなく、汚れがつかない肌に」という考え方とは根本的に異なります。
本日は、サッポーの視点で洗顔ブラシを評価してみたいと思います。
洗顔ブラシの種類と使い方
種類
洗顔ブラシには、手動と電動のものがあります。
手動の方が比較的安価で、力加減の調整が100%使い手に委ねられます。
電動は、微細な振動を利用したものです。振動の調整はできますが、肌に当てる力加減はやはり使い手に委ねられます。お風呂でも使える防水機能を備えたものもあります。
ブラシの素材には、天然毛(動物の毛)・シリコン・ナイロン素材等の化学繊維を使用したものがあります。
使い方
一般的な洗顔ブラシの使い方を紹介します。
- クレンジングでメイクなど肌の汚れを落とします。
- 洗顔料(石けん)を泡立てネットなどでモコモコに泡立てます。
- 洗顔ブラシをしっかり水で濡らします。
- 泡を肌に乗せ、上から洗顔ブラシで顔全体を優しく洗います。
- 最後にぬるま湯で洗い流して、終了です。
使い終わった後は、洗顔ブラシをきれいに洗って、いつも清潔にしておきます。
洗顔ブラシに対し、サッポーが思うこと
洗顔ブラシは肌あたりが柔らかい……と言っても、水を含んだ角質より硬い素材には違いありません。
水を含んだ角質は、豆腐のように傷つきやすい状態です。そこに洗顔ブラシの素材が触れると、角質は切れたり、崩れたりします。
つまり、
- 「クレンジングでは落ちない汚れが落ちる」
- 「毛穴の黒ずみがすっきり」
- 「化粧水の浸透が良くなる」
- 「肌がワントーン明るくなる」
……と謳われる洗顔ブラシ効果は、ピーリング(角質剥がし)と同じです。
汚れだけではなく、汚れのついた角質そのものが取り除かれています。過去の洗顔ブラシよりは、幾分柔らかくても結果は同じなのです。
洗顔ブラシは、一時的なキレイを作ってくれます。しかし、使い続けていると角質剥がれのマイナス面が次第に大きくなるので、日常的に使用すべきものではありません。
毎日の洗顔には、肌と同じ角質である手指が一番優しいとサッポーは考えます。
汚れのこびりつかない肌が目標です
クレンジングや洗顔で落ちない汚れとは、肌上の皮脂や油脂が酸化して角質層にこびりついたものです。
さらに酸化が進むと、黒っぽく色づいてきます。毛穴の黒ずみが判りやすい例です。
こびりついた汚れを取るということは、その汚れが覆っている何百何千という角質も一緒に取り除く行為です。
角質を奪われた肌は、慌てて角質作りを速めます。こうして作られた角質は、育つ時間が足りず、未成熟な状態です。
未成熟さゆえに、すぐ水分を失って乾き、硬くなります。硬い肌には、汚れがこびり付く……という悪循環が生まれるのです。
毎日、最表層の角質だけ剥がれていくのが、ターンオーバー本来の姿です。つまり、こびりついた汚れを取るのは、このターンオーバーを激しく乱す行為なのです。
汚れは、角質と共にいつか自然に落ちていきます。なので、毎日の洗顔で落ちない汚れは放っておくのが正しい方法です。
角質の細胞一つ一つに育つ時間が与えられれば、よく育った角質が、最表層を守ることになります。水分を含む能力が高い柔らかな肌には、汚れがこびりつくことはありません。
サッポーが目指して欲しいのは、このような肌です。
- 洗顔ブラシは便利グッズだが、肌が育つ本筋からは外れる
- 汚れは落とすのではなく、汚れがこびりつかない肌を目指す
編集後記
洗顔ブラシで汚れが取れると快感でスッキリします。日本人は清潔好きですからね。しかし、角質を無理に剥がすことでさらなる汚れが……。
汚れが気になっても残し、汚れのこびりつかない肌に育てる方がよほど清潔!ではあり、未来の肌に希望が持てる方法ではありませんか?
更新
出来てるようで、出来ていない……“洗い過ぎない洗顔”
サッポー美肌塾では、洗顔による皮脂や汚れの「取り過ぎ」「洗い過ぎ」に警鐘を鳴らしています。でも、これは今では常識になってきました。しかし「洗い過ぎない洗顔」の出来ている方はごく少数です。
- 「もしかして私の洗顔も、“洗い過ぎ”なの?」
- 「洗浄力の弱いクレンジングなら、大丈夫なのでは?」
どこからが洗い過ぎなのか、ハッキリとした判断基準が無いので、次々と疑問や不安が湧いてきます。
洗い過ぎにならないためには『洗浄力』と『手指の力加減』がポイントです。
- 洗浄力の無いクレンジング料
- 界面活性剤が肌に残らない洗顔料
- 手指と肌の摩擦で汚れを取らない
これらが揃って“洗い過ぎない洗顔”だとサッポーは解説しています。
サッポーのクレンジング料も洗顔料も、上の条件を満たしています。あとは力加減を調節するだけ。
洗顔は、毎日行うスキンケアです。小さな変化の積み重ねが、大きな変化に繋がります。良い洗顔を選びたいですね。