肌を構成する角質の1つひとつはとても薄い作りです。それが何層も重なって、柔らかくしなやかに私達の身体を守るバリアーとして働いています。
同時に肌は、乾き・べたつき・暑さ・寒さ・冷熱などの感覚を伝えるセンサーでもあります。そして、強い刺激やダメージに対しては、ヒリヒリ、チリチリしたり、赤みを出したり、あるいはニキビやシミなどを作ったりと、私達に様々な形で警告を発するのです。
今回は、このセンサーが必要以上に働くようになった肌、いわゆる敏感肌について解説していきます。
どうして敏感肌になるの?
肌のセンサーが小さな信号を発しているうちは、私達がケアを少し工夫すれば大事には至りません。
しかし、信号を見逃したり、無視したり、間違ったケアをしたりしていると、肌はダメージを受け続けます。すると角質は傷み剥がれ、バリア能力が低下します。
角質が傷むとバリア能が低下する
角質が予定より早く剥がれるのですから、細胞達は急ピッチで角化に至り、新しいバリアーを作ります。
これら角質は急いで作られるので十分に育っておらず、未熟です。同じダメージでもより早く傷み剥がれるようになるため、肌はますます急いで角質を作る必要に迫られます。これが繰り返されることで肌のバリアー能力はさらに低下、隙間だらけで手薄な状態になります。
すると外部からの刺激や温度変化をダイレクトに伝えたり、異物の侵入を許すようになります。肌はその都度大騒ぎして、炎症・痒み・痛みなどの警笛を鳴らし、私達に危険を伝えます。
これが敏感肌に陥る過程です。
敏感肌とターンオーバー
初期段階で肌センサーが出す警戒信号を見逃さないのが大事ですが、万が一敏感肌に陥ってしまっても……元に戻ることは可能です。
私達の肌には、ターンオーバーという仕組みがあるからです。
ターンオーバーとは、表皮細胞が誕生して角質に成長し、バリアーとなって肌を守り、やがて役目を終え垢として剥がれていくまでをいいます。
肌は毎日ターンオーバーを繰り返しながら、常に健康で美しくなろうと努力をしています。
今回はターンオーバーの詳しい解説は割愛します。こちらを参考にしてください。
敏感肌に陥った肌は、このターンオーバーのスピードが速くなった状態です。
ターンオーバーが正常化し、より育った角質が送り出されるようになれば、敏感肌からの脱出が可能になります。
敏感肌のスキンケアに迷ったら……
敏感肌からの脱出は、時間がかかったり戸惑ったり、一筋縄ではいかないものです。
でも、ここを抜け出さないと脆弱なバリアーも過敏なセンサーも元には戻りません。炎症・痒み・痛みなどが続けば、いつしか精神的にもまいってしまいます。
そうならないためには、最初の一歩、化粧品(アイテム)選びが重要です。ここで失敗する人がとても多いのです。
敏感な肌は化粧品が内部に侵入する
前段で述べたように、バリアーが隙間だらけで手薄になると「異物の侵入を許して」しまいます。この異物の代表が化粧品です。
どんな良い成分でも、いつもの化粧品でも、角質層を通り越して肌内部に侵入すれば危険の対象です。肌は防御のために赤みや湿疹などの免疫反応を起こすという辛い状況に陥ってしまいます。
そうなると、多くの人は肌に反応しないものを見つけようと、敏感肌用と謳われた化粧品を中心に試みます。
しかし、それがあなたの肌に使えるとは限りません。何に反応するか……というのは人それぞれ違うからです。
使える化粧品に出会えた人はラッキーです。そのケアを続けていきましょう。
化粧品迷子になるくらいなら
一方で、使える化粧品が見つからない、探すのに疲れた・面倒……という人は、一旦化粧品の使用を止めるのも方法です。反応する度に、肌の育ちは後退してしまいますからね。
その替わりに浸透・侵入しにくい(医薬品の)白色ワセリンを使用しましょう。それも使用できない場合は、何もつけない状態で過ごします。これなら少なくとも化粧品による刺激は避けられます。
湯水だけのすすぎ洗顔をし、ワセリンを塗り、外出時にはマスク・マフラーなどのツールを利用して肌を乾燥や紫外線から守ります。肌本来の回復力(ターンオーバー)に委ねる方法です。
そして、ある程度肌が落ち着いたら、化粧品を用いたケアに再度チャレンジします。
サッポーでも肌に侵入・浸透しにくく作られたクレンジングクリームやエスカバー(敏感肌用クリーム)を用意しているので、こういった製品から試してみましょう。
化粧品選びに迷って、なかなか敏感肌が良くならないという人は、この方法で敏感肌からの脱出が早まるかもしれません。
いかがでしたか?
今回は、敏感肌とその化粧品(アイテム)選びについて解説しました。
化粧品を使わない選択というのは、決断に勇気がいるものです。サッポーでも最終手段として考えていますが、迷ったり落ち込んだりするくらいなら、この選択肢も念頭に置いておきましょう。
サッポーでは、他にも敏感肌脱出方法を具体的に紹介しています。こちらのサッポー美肌塾講義も参考にしてくださいね。
- 肌は私達を守るためのバリアーであり、センサーである
- 敏感肌に陥ったら、化粧品を使わないのも選択肢のひとつに
更新
スタートを誤らない!敏感肌脱出の「鉄則」
赤みや、湿疹、アレルギー症状などの炎症が常にどこかにある…、敏感肌は実に様々な理由・きっかけで陥る症状です。
- たとえば、ニキビがいつの間にか赤みや痒みを伴う炎症ニキビに!
- ピーリングケアで、気が付けば、何をつけても反応する肌に!
- etc...
あれが良いこれが良いと聞いて、いろんな情報に振り回されて、ますます悪化させていく、どうして良いか分からず途方にくれる……。これが敏感肌の人がハマりやすいパターンです。
理由・きっかけは様々ですが、肌のバリア能が低下して、いろんな刺激やダメージに過剰に反応するようになったのが敏感肌の全てです。
このような肌が使う化粧品には鉄則があります。
「肌に浸透しにくい」化粧品で肌を守るのを、敏感肌ケアのスタートにすることです。ここを間違うと、敏感肌から脱出できません。
サッポーの「敏感肌脱出プログラム」で最初の一歩を踏み出しましょう。間違いのないスタートが大切です。
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