化粧乗りが良い・良くない

 
 
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サッポー先生

こんにちは、サッポーです。

今回は「化粧乗り」……のお話です。

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最近サッポーのご愛用者になられた、“cocoa”さんからのご質問を引用させていただきました。
“cocoa”さん良いテーマをありがとうございました。

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読者の方にもきっと同じようなご経験がおありではないでしょうか。

「化粧乗りが良い……良くない……」
古くて新しいテーマ、いつも変わらぬ永遠のテーマかもしれませんね。

 
 

■ “cocoa”さんのご質問

> プロテクトベースの使用方法を詳しく教えて下さい。
> 4日前から使用しておりますがヒドイ乾燥と、化粧ノリの悪さ、崩れ
> に大変困っております。できれば返品したいほど……・
> 
> 説明書きの通り、
> ◎化粧水→美容液→プロテクトベースの順で塗りリキッドファンデ、
> ルースパウダーを使用しましたが、プロテクトベースが全くのびず
> に、ムラムラについてしまいとてもリキッドファンデーションを塗れる
> ような状態ではなく、クレンジング・洗顔をしました。
> ◎化粧水→美容液→乳液→プロテクトベースを使用。少々のびは
> 良くなったものの、プロテクトベースが少量にも関らず白浮きが気
> になり、ファンデはのりにくく、ムラになり乾燥状態。
> 
> 他、色々と試してみました。
> のびにくいということは潤いが足りない?かと思い、乳液の後にクリ
> ームを塗り、その後にプロテクトベースを塗ってみたりしましたが、
> やはり伸びが悪く、白浮き、乾燥、ファンデのムラ、化粧崩れが激
> しいのです。
> リキッドファンデがいけないと思い、サッポーと同じような固形のファ
> ンデを使用してみたら、もっとファンデがムラになりました。
> とても使いこなす自信がありません。
> 使用方法を詳しく知りたいです。よろしくお願いします。


 
 

紫外線反射剤(金属パウダー粒子)を練り込んだベースメイク製品の種類と
肌状態による相性(得手、不得手)

 
 
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“cocoa”さんと同じように、パウダーベースのアイテムで、ベース(下地)を整え、さらにパウダーベースのファンデーションでベースメイクを仕上げる場合、肌が乾燥していたり、環境がとても乾燥していたりすると、なかなか巧くベースメイクが出来ない。
いわゆる化粧乗りが悪いといった状況に遭遇したことが、少なからずおありだと想像します。

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特に、ファンデーションの組合せが固形のプレスしたパウダーだと、どうあがいても巧く乗らない状態がある……。

  • パウダーがなかなかつかない……
  • それでいて化粧が崩れやすい……
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パウダーのつきが悪いと、思わずパフを強引に押しつけて擦りつけてしまう。
何とか仕上げることが出来て、ホッとしたのも束の間、職場について、しばらくするとモロモロと浮き上がり剥がれかける。
皮脂の活発なところや、汗をかきやすい部分は剥がれると言うより、パウダーが肌の上で泳ぎ始める。
いずれにしても化粧が乗りにくく、尚、崩れやすい。

こんな状態に陥ると、ホントにイライラしてきます。

「私には、日焼け止め下地はパウダータイプではない方が良いみたい」

「ファンデーションもリキッドかクリームタイプの方が乗りがいい」

「とにかく乗りの良いのを探さねば、好印象を与えるのは私の義務」

「汗や皮脂に強いウォータープルーフ(耐水性有り)が良さそうだ……」

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……とまあ、この様に考えるのはとても自然な成り行きです。

でもこれで良いのでしょうか。

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この様な場合、サッポーは使用アイテムを変えるのではなく、肌を変えて欲しいとお伝えしています。
肌を取り替えるわけにはいきませんから、肌を育て、化粧が乗りやすいよう、肌質そのものを変えていくことを強くお勧めしています。

S》》

いつもお話ししている「肌が育つケア」で、肌が育つほどに化粧乗りはどんどん良くなっていきます。
プレスした固形のファンデーションでも、スポンジパフで軽く押さえるだけで難なくパウダーが吸い付く肌に育てて欲しいのです。

S》》

でも問題は、すぐにそういう肌に育つわけではないところです。
現実的な目前の対応がまず求められているのですから、今日の見映えを無視するわけには参りませんものね。

 
 

化粧乗りの悪さは、角質の硬さが原因となっている

 
 
サッポーの
シンボル/サッポーの視点
視点

■ スキンケア相談室からのアドバイス

サッポーのプロテクトベースは紫外線吸収剤を使用した紫外線ブロックではなく、クリームに練り込まれた超微細なチタンパウダー粒子を肌に貼り付けて紫外線をブロックしているものです。
クリームファンデーションやリキッドファンデーションと同じ構造です。
パウダー粒子の種類が真っ白な紫外線防止効率の極めて高いチタン一種類に統一されている製品です。
普通のクリームと違って多く使用すればするほど白っぽくなるのはこのチタンパウダーによるものです。

従って、紫外線吸収剤を利用した日焼け止め下地や普通のクリームのような伸びやかさとは、少し異なったところがあります。
でも“cocoa”さんのように、まったく伸びない……と言うのでは、日常使用に耐えません。

  1. 化粧水→美容液→プロテクトベース
  2. 化粧水→美容液→乳液→プロテクトベース

上の二通りの方法をお試しいただいて、◎2の方がいくぶんましだとありました。

この差は“cocoa”さんの場合、表皮及び角質層の未熟化がずいぶん進んでいたため、あるいは改善途上にあるため、まだ角質層の育ち度が満足できる状態にないからです。
乳液をつけて、ベースとなる角質表層にクッション性が高まってくることで、いくぶん化粧乗りが良い状態になった……ということです。

ベース作りがむらになりやすい、化粧が崩れやすい……これは未熟な角質の特徴である角質表面の硬さが起こす現象です。

ケア製品が角質になじむのに時間がかかる部分から、ケア製品が殆どなじまない部分があるからです。
肌が育つにつれて、よく育った柔らかい保水力のある角質で角質層が構成されるようになると、これらパウダー(金属粒子)の乗りが、俄然良くなってきます。
ピッタリと吸い付きとても安定した状態に収まります。
剥がれやすさは消え、汗や皮脂で泳ぎ出すこともなくなってきます。
使い勝手・使用感は大きく変わってきます。

 
 
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しかし、これでは対策としてのアドバイスになりませんね。

でも、理想とする状態・目指すべき状態をしっかりイメージしていただくことは、肌が育つケアから外れていかないためにも、とても大切です。

 
 

パウダーの乗りを良くする試み

 
 
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■ スキンケア相談室からのアドバイス(続き)

本来の根本的対策は、育った角質で出来たバリアー層を作っていくことにあります。
でも、これは長期的な視点です。
ここでは、今日の見映えを良くする、しかし肌が育つことを損なわない……という条件付きで、対策を考えてみましょう。
肌が育つまでの取り敢えずの対策です。

▼ 使用加減で下地作りを工夫する

乳液を加えるといくぶん良くなったとありましたように、下地作りにおける使用加減を様々に試してみましょう。
パウダーを乗せるクッション性能が高まってきます。

  • 整肌(化粧水や美容液)段階の使用量加減
  • 保護(乳液やクリーム)段階の使用量加減

ケアによる保湿力の付加と、乳液・クリームによるオイル粘度を付加することでベースメイクを保持する下地構造が変わって参ります。

でも“cocoa”さんの場合、これはもうお試し済みのご様子でした。
角質層のケアに対する馴染む力が不足しているのです。
一つ一つの角質表面の硬さ、未熟さが障害になっています。

▼ ケアとケアの“間”を加減する

次はケアとケアの「間(の時間)」を加減する方法です。

  • 化粧水及び美容液で保湿し肌を整えた後、間をおいて、乳液を使用する ……この「間」を加減する
  • 乳液をつけた後、間をおいてプロテクトベースをつける ……この「間」を加減する
  • プロテクトベースをつけた後、ファンデーションをつける間の時間 ……この「間」を加減する

いずれの「間」がよりポイントになっているかは、人それぞれ、肌それぞれです。

基本的な対策は「肌が育つケア」となりますが、その場のテクニックとしては、上のようなものになります。
これらの方法だと、肌が育つ環境を損なう心配はありません。

 
 

日焼け止め下地が「今日の“cocoa”さん」にとって必要か……を考える

 
 
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■ スキンケア相談室からのアドバイス(続き)

これは前段の対策とは角度を違えた、化粧乗りを良くする方法です。

例えば、“cocoa”さんのお仕事や生活場面が殆ど室内であれば、紫外線の少ない季節だと、紫外線対策はファンデーションだけで十分なはずです。
紫外線対策としての日焼け止め下地は不要です。

今現在の肌の育ち度段階では、パウダーアイテムを二層・三層と重ねるのは、それを受け止め、掴まえておくベースとなる角質層には少し辛いところがあるのでしょう。
パウダーアイテムが一層で良いとなると、パウダーを捉える下地作りもグンと容易になってきます。

今は2月が始まったばかり(※ご相談受付当時)ですから、紫外線量も少ない季節です。
暖かくなって戸外で過ごすことの多くなる4月を目標に、ある程度のレベルまで肌を育てることを目標に置きましょう。
ターンオーバーがそれまでに2巡します。
冬の季節は肌が育つ環境としては最悪の時ですが、今の育ち度を維持できるだけでも、肌の育ちが容易になる頃、人よりはずいぶん良いスタートを切ることが出来ます。

4~5月以降の紫外線はとても強力ですから、その頃にパウダーアイテムのダブルガードが難なく出来る肌に育っていたら、これは未来の美肌作り・美肌維持にとって、とても安心できる状態です。


 
 
 
 
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いかがでしたか?
古くて新しいテーマ「化粧乗り」。

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「あら、そういうことだったの」……と、読者にも目からうろこが一枚取れた方、いらっしゃいませんでしたか?

様々な角度からの視点を身につけていきましょう。

S》》 ハイ、今日の授業はこれまで。
 
 

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