本格的な冬がやってきました!外を歩くと、風の冷たさが表情を強張らせます。思わずマフラーでガード!
こんな光景も見られるようになってきました。
ちょっと風を受けただけで、ピーンとした冷たさを感じる、冬の風は私達に注意を促してくれます。
しかし、ちょっと普段より暖かい日だったり、徐々に冬の寒さに慣れてくると、私達の防御の心は薄れ、知らず知らず乾燥の影響を受けてしまう……ということもあるかもしれません。
ここは気を引き締めてまいりましょう。冬の風は、肌に過酷な影響を与えます。10分もまともに受けると、大きなダメージです。
今回は、冬の風について解説していきます。
冬の風の影響度を知る
冬の風は、なんと言っても肌を乾燥させます。それだけで終われば、御の字といってもいいかもしれません。ところがそうはいきません。
肌が乾燥すると……
- 表皮下に広がる毛細血管は収縮し、血行が悪くなる
- 角質層(バリア層)に隙間ができ、刺激を感じるようになる
もっと細かく言えば……
- 肌が硬くなる
- カサカサ・ガサガサする
- テカって、べたつく
- 毛穴が目立つ
- 棘のような角栓ができる
- 洗顔時に刺激が発生
- 皮脂詰まりが増加
- 化粧品がしみる
- 赤みが発生
- 湿疹が発生
- 炎症ニキビができる
- アレルギー症状が出る
- ……
肌の弱い部分に怖れていた兆候・現象が現れてきます。手痛い目にあった経験をし、心当たりのある方が多いのではないでしょうか。
乾燥が気になる人はより乾燥傾向が。脂っぽい肌は乾燥しているにも関わらず、さらに脂性傾向に。敏感な肌は、赤み・湿疹・炎症のオンパレード。
なぜこのようなことが起こるのかと言うと、まず冬の風によって角質層(バリア層)が縮み硬くなるからです。
角質層の表層部分では、剥がれかける角質が多くなります。これがカサカサ・ガサガサ、角栓などです。乾燥し、水分を奪われた肌は、肌を潤すために必死になって、皮脂を分泌しようとします。これがテカリや脂っぽさです。
以前から敏感傾向にあった肌は、角質層が縮むと、あちこちにポツポツと隙間ができます。ここに化粧品などの異物が入り込みやすくなるため、過敏な反応を起こすのです。これは手指や足に起きるヒビ・アカギレと同じ現象です。角質層がぶ厚い手やかかとなどは、この現象が顕著に現れているだけです。
では、このような肌にはどんなケアをしてあげればよいのでしょうか。
乾燥ダメージを受けたケアの正しい対処、マッサージや保湿パックは?
寒い外から帰宅して、肌も身体もほっこり。お腹も満たされて、お風呂であったまって、一日の疲れを……というとき、
「今日はとても寒くて、肌も冷たかった~。お風呂上がりにマッサージで肌を元気にしてあげよう!」
……なんて考えてはいけません。
冬の風を受けた肌は、縮んで硬くなり、一度凸凹にめくれ上がって、不揃いになっています。入浴すればふやけて柔らかくなりますが、上辺だけ並べ直した状態で、とても不安定です。
そして、こんな状態でマッサージなんてとんでもない!ということなんです。角質層の亀裂や隙間をさらに作ることになります。
その結果、痒みが発生したり、化粧品がしみたりします。またその程度や範囲が大きくなれば、肌は炎症反応を起こします。赤み・湿疹・かぶれ症状……等です。
これは極端な例ですが、マッサージまで行かずとも、無意識に肌に触れる強さによっては、肌を傷つけている可能性が大です。乾燥ダメージを受けた冬肌の、お風呂上がりの状態は、柔らかいを通り越して、軟弱な状態だからです。
では、どうすれば良いのでしょう?
化粧水や美容液で保湿して、乳液やクリームをつけて、安静にしてあげるのが一番優しく、適切な対処になります。敏感肌の方は、反応しない、いつもの化粧品を使いましょう。
そうです。昨日も今日も変わらず、一緒でいいのです。
肌に元気を与える、保湿パックをした方が良いのでは?という声も聞こえてきそうですが、これもケースバイケースです。
冷たい風に長時間当たったり、短い時間でも強い風をまともに受けた肌は、乾燥ダメージがあまりにも大きくなっていることが予想されます。
肌が痒かったり、赤みが引かなかったり、洗顔後のつっぱり感が強い時……など、肌にいつもと違う異変があるときは、保湿パックがマイナスの働きをするのでしたね。
保湿パックの弊害については、下記でおさらいしておきましょう。
年末年始と年越しを迎えますが、冬は肌も年を取りやすい時期です。でも、上手に管理してあげれば、肌年齢の進行を遅らせることは可能です。
「冬をノーダメージで乗り切ると、肌が年を取らない!?」
ちょっと大げさですが、こう言ってもいいのかもしれません。肌年齢は心がけ次第なのです。そして、冬は毎年やってきます。
- 冬の乾燥ダメージの影響は、個々の肌の弱いところに現れる
- ダメージを受けた肌には特別なケアではなく、いつものケアを
編集後記
肌にダメージを受けると、つい特別なケアをしないと!と思いますが、そのような必要はないのですね。
乾燥を感じる冬は、肌の立場に立って考える優しい気持ちが、私達により大切なのかもしれません。
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