乾燥する季節になると、「朝は水洗顔がいいのか?洗顔料を使ったほうがいいのか?」という論争が昔から繰り返されています。
インターネットの情報を少し見ただけでも、水洗顔派、洗顔料派、肌状態で決める等……様々なことが言われます。永遠のテーマかもしれません。
ということで、秋の乾燥を感じるこの季節、朝の洗顔について肌が育つ観点から見ていきます。
水洗顔or洗顔料を決めるのは、皮脂ではない
まず世間では、
- 水洗顔 → 皮脂が落ちにくい
- 洗顔料 → 皮脂を落とす
というイメージがあるようです。
このことから、
- 乾燥する肌
→「皮脂分泌が少ないため、洗顔料を使うと皮脂を取り過ぎる。だから、朝は水洗顔がいい」 - べたつく肌
→「皮脂分泌が多いため、朝も洗顔料を使って皮脂を落としたほうがいい」
など、肌状態で決めるとの論調が多く見られます。理由がシンプルで分かりやすく、すぐスキンケアに取り入れることができます。
でもサッポーからすれば、その場だけの対応と言わざるを得ません。
「○○肌だからケアはこうする」「肌が●●なのでケアはこうする」といった決めつけや思い込みは、間違ったスキンケアにつながる可能性があります。これでは健康な美肌は、夢のまた夢です。
朝の洗顔方法以前に、もう一歩踏みこんで、なぜ肌が乾燥したり、べたつくようになったのかを知ることこそが大事だと考えます。
乾燥肌やべたつく肌になった背景を知ることで、あなたに必要なスキンケアが見えてきます。
ここでは長くなるので、その背景の解説は控えます。こちらの講義を参考にしてください。
上記の講義にもあるように、乾燥肌とべたつく肌、そして他の肌トラブル、いずれも共通しているのは、「肌が未熟化している(肌が育っていない)」ということです。
べたつく肌は本当に皮脂が過剰なのか
- 乾燥肌 →「皮脂分泌が少ない」
- べたつく肌 →「皮脂分泌が多い」
これが世間の認識ですが、その認識自体が決めつけや思い込みです。べたつく肌と乾燥肌とで皮脂の量に大きな差はありません。
「テカリやべたつきの原因は過剰な皮脂」というのは、よく聞くし、ベタベタする感覚は“皮脂”と表現された方がしっくりきます。でも、実際はそう単純ではありません。
一日に全身で分泌される皮脂は、たった1g~2gくらいです。顔だけだともっと少ない量です。
この微量の皮脂に多量の汗が加わると、あの乾きにくいテカリやべたつきが生まれます。つまり、べたつきの主役は汗なのです。
私達の身体は、最低でも一日1リットル、多いと数リットルも発汗していますからね。顔だけでもすごい量です。
過度にべたつきやすくなった肌は、皮脂というより、この汗の量がさらに増えていることが主因です。汗の増加も肌(バリア層)の未熟化が背景にあります。
このようなことなので、朝の洗顔を皮脂の多少で決めるのは尚早だとサッポーは考えています。
では朝の洗顔方法は、どうすればいいのでしょうか。
朝の洗顔をサッポー流に解説
朝の洗顔は、洗顔料を使うのが基本です。
昼間ほど汚れは多くありませんが、皮脂や化粧品の油脂が酸化したものが、朝には汚れとして肌にこびりついています。
これらをさっぱり落とすのに、洗顔料は役立ちます。
但し、湯水だけの洗顔でもある程度は落ちます。満足のいく洗い上がりではありませんが、洗顔料がリスクになる敏感肌にとっては優しく安全な方法です。
もし、水洗顔と洗顔料のように二者択一ではなく、汚れを落としつつ、乾燥肌にもべたつく肌にも敏感肌にも、安全に使える洗浄アイテムがあればいいと思いませんか?
それを叶えるのが、サッポーの洗浄力のないクレンジングクリームです。
洗浄力でダイレクトに汚れを落とすのではなく、クリームの肌になじむ性質を利用して浮かすだけ。優しく汚れを落とすことができます。
クレンジングクリームという名前ですが、夜の化粧落としだけではなく、朝にも使えます。
さらに洗顔の微妙な加減が自由自在にでき、あなたにとって「肌が育つベストな洗顔」が可能になります。
肌状態別、サッポーのすすめる朝の洗顔
- トラブルのない健康な肌
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- 石けんを利用
石けんは、肌に界面活性能を残さない唯一の界面活性剤なので、洗浄に向いています。
他の洗顔料は、肌(細胞間脂質)に界面活性剤がくっついて残り、じわじわと角質を剥がしやすくします。
- 乾燥やべたつきなどのトラブルを抱えた肌(未熟化した肌)
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- サッポーのクレンジングクリーム+石けん洗顔
クリームの油脂で膜を作ることにより、石けんの洗浄力や脱脂力をマイルドにしてくれます。
汚れはクレンジングクリームで浮かして、石けんの仕上げ洗いで肌はさっぱりします。
- 炎症や痒み、赤み等の敏感さのある肌(さらに未熟化した肌)
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- サッポーのクレンジングクリーム
クレンジングのみを使用し、仕上げの石けん洗顔は省きます。このレベルの肌にとっては、石けんは洗浄力や脱脂力が強く、洗いすぎてしまったり、アルカリ性に反応してしまったりする可能性が高いのです。
洗いあがりは、クリームの油脂でヌルッとしますが、その後にスキンケアをすれば、気にならなくなります。
- 超敏感な肌(かなり未熟化した肌)
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- 湯水による洗顔
サッポーのクレンジングクリームは、敏感肌にも優しく作られているのですが、かなり敏感な状態だと稀に反応する場合があります。
このような時は、水洗顔のみにします。夜の洗顔はクレンジングを使いたいところですが、肌のために控えます。
いかがでしたか?
朝の洗顔について、サッポー流の考え方を紹介しました。
肌状態によって、洗顔を変えることもいいですが、もっと大事なのは、トラブルの原因を知り、解消につなげることです。
当然、朝の洗顔だけに気をつけても肌は育ちません。朝昼晩、総合的なスキンケアが必要ですよ。
- ケア方法以前に肌トラブルに陥った背景を知ることが大事
- 朝の洗顔には、サッポーのような洗浄力のないクレンジングが役立つ
更新
出来てるようで、出来ていない……“洗い過ぎない洗顔”
サッポー美肌塾では、洗顔による皮脂や汚れの「取り過ぎ」「洗い過ぎ」に警鐘を鳴らしています。でも、これは今では常識になってきました。しかし「洗い過ぎない洗顔」の出来ている方はごく少数です。
- 「もしかして私の洗顔も、“洗い過ぎ”なの?」
- 「洗浄力の弱いクレンジングなら、大丈夫なのでは?」
どこからが洗い過ぎなのか、ハッキリとした判断基準が無いので、次々と疑問や不安が湧いてきます。
洗い過ぎにならないためには『洗浄力』と『手指の力加減』がポイントです。
- 洗浄力の無いクレンジング料
- 界面活性剤が肌に残らない洗顔料
- 手指と肌の摩擦で汚れを取らない
これらが揃って“洗い過ぎない洗顔”だとサッポーは解説しています。
サッポーのクレンジング料も洗顔料も、上の条件を満たしています。あとは力加減を調節するだけ。
洗顔は、毎日行うスキンケアです。小さな変化の積み重ねが、大きな変化に繋がります。良い洗顔を選びたいですね。